擬似会話板

過去ログ827 2007/1/7 0:05

=´-)/ν+{顔は知れども
今日は(父方の)爺ちゃんの命日だった。

だからといってどうという事はなく、いつもと違ったのは婆ちゃんだけだった(厳密には親父もだが。
一人で爺ちゃんの墓参りに行ってきたらしい。

俺はそのことも知らず、昼までふて寝し、昼飯の後もずっとコタツでゴロゴロしてた。

晩飯の時、婆ちゃんを呼びに行ったときに聞いて初めて知ったんだが(去年も聞いてるはずだから忘れているとも言うが)、親父は知ってか知らずか、普段と変わらなかった。

他の家族はいつも通り。

うちでは夕食前に神棚その他諸々に米を奉(まつ)るんだが、それを注ぐときに婆ちゃんが『今日は命日だから』と言った。
俺はその時、話を知ってる俺と親父以外の家族は気づいてもいないと思ったが、今思うと(爺ちゃんの命日だとちゃんと言わなくても)皆察してたのかもしれない。

写真で顔を見たことはある。だが実際に会ったことはない。
なぜなら爺ちゃんは、俺が産まれる随分前の、親父がガキの時に病死したからだ。もともと体が丈夫ではなかったらしい。その後婆ちゃんは大変な思いをして親父を含む3人の子を育て上げた。

家の前を通る私道は、知らぬ間に国のモノにされていた。
市道である印の楔を業者が打ちにきた時、ガキの頃の親父はそれを阻止しようとしたが、理不尽な大人によって『どうせ子供の言うこと』と済まされた。その時職場で必死で働く婆ちゃんがそれを知るはずもない。
貧乏で金がなかったから、親父は工業高校をでてすぐに就職した(当時は大抵の家庭の子供が大学に行かず働いた。団塊の世代の数年あとのことである。
だからか親父は、俺に大学を出てもらいたいらしいが。

だからなのか、今日は誘われた酒を、断ることなく飲むことにした。

酒を飲むのは初めてじゃないが、親父と飲んだのは初めてな気がする(後から思えば去年の成人式の後に飲んだような;

外ではまだ豪雨。
明日またこの地を離れる俺を、遺影の顔しか知らぬ爺ちゃんが引き留めようとするがのごとく。
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