1 パイン

リアルな虚構

 治安維持法が改正され、空想の自由がかなり制限されることになった。
 例えば、たけしくん(仮名)がいる。今までは、たけしくんが内閣総理大臣を銃で撃ち殺してから逮捕。
 とまあ、こうゆう感じだった。つまり、事が起こってから逮捕という感じだった。
 しかしながら、いかんせん巷の犯罪が増えすぎて、公安も対処に苦しんでいる。できるなら、事が起こる前に逮捕したい。
 とゆうわけで、たけしくんが内閣総理大臣を銃で撃ち殺すことを空想したら逮捕。
 とまあ、本当はこう行きたいが、あいにく、人間が空想してるかしてないかが、わかるほど現代の科学は発達してない。
 てなわけで。
 たけしくんが、内閣総理大臣を銃で撃ち殺する描写を綿密に書いた小説を発表したら、こいつは犯罪を計画してると公安が拡大解釈し、逮捕。こうゆう感じになった。
 賛否両論だ。
 例えば、ストーカー被害。ストーカーに嫌がらせを受けても、法律が邪魔をして、なかなか公安が動けず、気づいたら被害女性が殺害されるなんてことがざらにあった。だけど、今回の法改正により、それが多少、防止できる。つまり、ストーカー殺人が起こる前に、ストーカーを逮捕することができる。日本がよい国家になる。
 無論、悪い面もある。例えば、政府が悪いことを企んでるとする。一般国民にはどうすることもできん。そもそも徹底的に隠蔽してるから、その事実すら知らん。
 しかしながら、敏腕ジャーナリストがあの手この手で情報をかき集め、記事に書いて、政府の悪事を暴き、陛下の代わりに天誅を下す。めでたしめでたし。
 とはならんわけだ。これからは。おそらく、敏腕ジャーナリストは調査してる段階で公安に逮捕される。
 かくして政府の悪事は暴かれず、日本はどんどんどんどん腐敗して、悪い国家になる。
 とまあ、こういうわけだ。
 ゆえにだ。帝国議会で徹底的に論議すべきだった。しかしながら、そうはならず、与党は強引、野党は軟弱。議論もくそもなく無理矢理、可決。
 まさしく民主主義の崩壊を体現している。
(WX12K/w ID:EGaPkU)
2 とーよー
 
はははは、面白いこと考えるじゃん。

前に、生まれたばかりの子供の能力が測れるマシンがあって、そこに赤ちゃんを入れて、「この子は将来殺人犯になるので死刑になります」といったような設定の200文字を作ったことがあるけど、その話とも通じるものがあるね。俺も後に分かったけど、実際、そこら辺って何処まで知れるようになるべきか、道徳的な観点からも度々議題に成るテーマらしいよ。まあ、なるだろうね。便利が度を越すと不便になるって矛盾した話だけど、テクノロジーの進化が社会の体制を崩すという結果は十分に考えられるものではあるからね。
(PC ID:tWPyNB)