立ち眩み

風呂いれようと立ち上がったら立ち眩みが酷くてそのまま転がるかと思った。足を捻挫しそうであった。おむすびころりんすっとんとんにならなかったのがせめてもの救いである。

めげない。

おむすび名人「このおむすびが目に入らぬか！」

隣人「入るわけなかろうがい！」

おむすび名人「ごたごた言わずにやってみんしゃい！」

寿司職人「ええいやめんか！せめて少し冷ましてからにせんか！

そのおむすび名人ときたら寝ても覚めてもおむすびのことばかりでまだ鶏も鳴かぬうちからおむすび握り締め、握り締めては握り締め、あまりにひとつのおむすびを握るもんだから固くなりすぎてしまったそのおむすびは仕方なく自ら食らい、次こそはなるべくふっくら握ろうと心に決めても固握りになってしまうため胃がおにぎりでいっぱいになるころには釜の飯も無くなってしまうものだったそうな。

おむすび名人「涙で握るのさァ...」

自ら食うことで食感が分かる。
彼は名人になれる。

たはっ
のりのりじゃん

のりのりってまさか海苔とかけてるの？
へへへっ！冴えてるーー！

たまたまだよ(笑)


親父はもう死ぬかも
覚悟しとる
でも親父はがんばってる
あきらめてない
生きることをあきらめてない
弟や妹は
すでに葬式の話しとるが
親父は生きる気満々
だから
わしも戦う
あきらめない
戦う
親父と一緒に戦う

おむすび名人ときたら海苔がまだ上手く巻けなかった。
これまで塩むすび1本できたからだ。そこで彼は糊を使ってみた。同じノリ同士だから何も問題はないだろうと。糊で巻き付けられたおむすびを自ら食らう。うむ、旨い。見事、海苔の風味で糊の味は誤魔化せたようだ。

うん、諦めちゃ駄目だ！！
駄目なんだ！！まだだよ！！
まだ心臓も動いているし息もしている。
お父さんはまだ生きている。

パイナさんは強い。きっとお父さん譲りだね。

　
ふぉっふぉっふぉっふぉー。