おいトリプル　

お笑い学部入試問題


にせ資本主義といんちき文学の、めちゃうまグレープフルーツな関係について
虚数を不正に利用して
宇宙的に分かりやすく、かつおもしろく述べよ


（２０００点満点、制限時間１８０分）

４００字詰め原稿用紙
７枚以上４２枚以下

才能と努力


マンガを描く才能がない人が漫画家になるには？


・マンガを描く練習をする
・ストーリーで勝負する

とある文学者。未だ名の知れぬ文学者。
彼の大好物はグレープフルーツであった。
彼が仕入れてくるグレープフルーツはとりわけ美味かったようで、しかし誰も何処から仕入れてきたのかなど知るよしもなかったが、不正なルートから仕入れてきたに違いはなかった。彼は慣れた手付きで果物ナイフを扱い、お日様の恵みを受けた健康的な色合いをしたグレープフルーツの皮を向き、蜂蜜の中にたぷんと落ち込んだルビーのような色のぷりっぷりの果肉を舌からお迎えに行き、雫が今にも滴りそうなほどジューシーかつフルーティーな果汁で喉を潤した。ピンクグレープフルーツだ。彼は人にお裾分けなど1度もしたことはなく、全て自分の物にしてしまうわけだから、その味覚を形容するには彼に尋ねて返ってきた答えが必要なのである。では私は？なるほど彼に実際に尋ねたことがあるというわけだ。

彼と会話を続けると、決まってそれまでの話から、銀河を夢見た広大無辺な宇宙の話に移行しようとするし、かと思えば虚数を使って不正な取り引きをしないかと持ち掛けてきたので私はそそくさと逃げるように帰ってきた。虚数、私は確かに習ったはずなのだがそれを思い出すことができない。iが何だというのだ。イマジネーションをいくら働かせてももう解くことは出来ない。私という人間は、試験が終わるたび、また卒業を迎える度にそれまで学習してきたことを全て忘れるような人間なのだ。しかし彼にだけは無知を馬鹿にされるのは御免なので、話もよく聞かずに帰って来たのであった。不正な取り引き、彼は何の悪びれもせずにそう言った。正直、私は面倒事には巻き込まれたくないという気持ちもある。「下らん腹積もりは止めておけ。」と一言だけ言ってから去った。彼の表情も見ずに。
それが私と彼との最後の記憶である。

ところがその最後の記憶が書き直されることがあった。数年後、その彼が新たなビジネスを立ち上げたとかで、私に電話を掛けてきたのだ。この国の資本主義体制が彼にそうさせるのだろうか。雇い主は雇用者にそれ相応の対価を払わなければならないのだが、彼のような人間であればインチキを犯さずにはいられないだろう。ある意味呪われているのだ。金が彼を変えてしまったのか、蔓延るニセ資本主義社会が彼を無惨な人間へと操るのか、私には理解すらしようとも思えない世界である。
「悪く思うな、僕は君に協力は出来んのだよ」と一言言って電話を切った。もう掛かってこないだろう。掛かってこないだろうか。何故私にこのような話ばかり持ち掛けて来るのか気が知れない。

私にグレープフルーツを贈ってくることもせず、手土産に持ってくることもなく、お茶請けとして出してくれることもなく、だらだらと不快な話をされても相手にするわけがない。如何にも、いくらこちらの時間と神経の拘束に見合った対価を払われたとしてもこれらの話に乗る私ではないのだが。

彼は自分の罪に気付くことはないのだろう。誰も指摘する人がいない。耳を貸すことのない彼にこちらも話す気すら失せるというものだ。そうしてまた罪を重ね、雇用者という名の被害者を作り出してしまうのだろうか。偽善者である私にはこの先のお話は知るよしもないけれど。彼と交わることのない暮らしを望む。彼の話を鵜呑みにしてしまっては、薫り高いかつお節も白くなるだろう。
情けを掛け彼自身のために祈るのならばこうだ、少年のようにキラキラと輝いた瞳で宇宙の話に夢を膨らませ、人に夢を抱かせるような伝承者になってくれ、と。


ごめん、面白くないし字数足りないけど！
無理です！話なんて全然思いつかないぜ。

なんか耳が痛いぜ…
聞く耳がないというのは
今のわしのことさ
ほんまに人の話を聞かん

でも理由があって
やみくもに耳を塞いでるわけと違うよ
詳しくは防衛省のＨＰにて


評価
２０００点満点中、
２０００×ｉ点


愛はカネで買えないように
ｉもカネでは買えないのさ
iPhoneは買えるが


追記
台詞がもっとあるといいね
むちゃくちゃなノリはよいので
（トムブラみたいでした）
あとはそれをまとめるテクニックがあると
（ミキみたいなやつね）
点数が増えるぜ

真面目に答えてるとこが
ウケる
病院に行こうぜ
わしも行く

どんだけ俺を病院送りにしたいんだい(笑)
これはね、真面目に答えようかボケようか迷ったんだけど今回は敢えて真面目路線のバスに乗ったようなもんだね。
トムブラやミキはよくわかんないけど、台詞たしかに少ないね。ただ単に、思いつかなかったんだよね。

人の話を聞かないのは俺も同じだよ。
疲れるからね。精神が安定しているなら未だしも、不安定のときは聞けたもんじゃない。