みっくん

みっくんはブサイクだーっ！
いえーい！
しかも、貧乏だぜ。

しかも、すぐ女の子をいじめる。
だから、可南子は、みっくんが嫌いだ。
でも、まるかは、みっくんが好きだ。
まるかには、斬新に映るらしい！
「おい可南子。カネくれ」
「は？ふざけんな。なんでお前なんかに」
「なんだとー。殴るぞ」
「みっくん。まるか、少しあげようか」
「えっ？いいの？」
「いいよ。まるか、みっくん好きだもん」

まあ、世のなかは、そんなにうまくいかない。みっくんは可南子が好きなのさ。
そして、可南子は、まるかが好きで。
んー。実にややこしいよな！
でも、そんなもんだよ人生は。
いえーい！

みっくんは、まるかにカネをもらって、妹のランドセルを買った。
「お兄ちゃんありがとー」
「へへっ！しっかり勉強しろよっ」
いえーい！

ばか親父が、みっくんに、残りのカネをよこせと言う。酔っぱらってる。
「やだね」
「なにい生意気だな」
ばか親父は、みっくんの胸ぐらをつかんだ。
みっくんは、ばか親父を投げ飛ばした。
みっくんは柔道部だ。

ばか親父は、痛いよう痛いようと泣く。
「しょうがねえなあ」
みっくんは、ばか親父を背負って、病院に向かった。
いえーい！
みっくんにも、優しいとこはあるのだ！！

　
フフフ。優しさ伝説の幕開けだな。