1 東洋

<東洋流ポーカー術/デジタルVSアナログ>

 
最近、人工知能がプロのポーカープレイヤーを打ち負かしたというネット記事を読んだが、未だに信じらない気持ちである。チェス、将棋、囲碁、オセロ、といった数式的に事の解明が可能っぽいゲームならば、遅かれ、早かれ、人間の実力に追い付き、追い抜いてしまう日が訪れてしまうのも、仕方ないと思えはするものの、心理面の駆け引きも戦いの軸となるポーカーで、人間に打ち勝つとは、一体、どういうことであろうか?どのようなプログラムが組まれているのであろうか?コンピューター関連に詳しい人間ではないが、その辺りの仕組みを本質的に知りたいとは思った。とは言え、対戦相手ではないが、戦う際のツールとして、つまりは自分の武器として、数学的な側面から相手のプレイスタイルを自分のプレイ画面に映し出すようなものは、10年前からオンラインポーカーの世界でも使われており、今や、オンライン上級者にとっては必須道具だと言われる程のものとなっていることは事実である。加えて、今の世界的なポーカーのレベルを、今のレベルにまで引き上げたのは、そういった道具を駆使して、ポーカーの腕を磨き、実際のトーナメンでも勝ち抜いて来たような連中達でもある。藤井がネット将棋で実力を磨いた上で、実際のプロの世界でも活躍したことからも分かる通り、ゲームというジャンルに置いて、デジタルが我々にもたらすポテンシャルは計り知れないものがあると感じさせられる。ただ、俺自身は英語が出来ないこともあって、未だに、ポーカーでは、そういったデジタル面との融合が上手に出来ず、野性的な勘だけを頼りに戦っているようなアナログプレイヤーの1人である。

本日のポーカートナメは360人参加で7位であった。毎度、これだけ、インマネを決めているアナログプレイヤーは俺以外にいないのではないかと思える程、オンライントーナメンでは、ファイナルテーブルへ近付くに伴い、周りのハンドレンジを読み切るのが上手いプレイヤーが増えていくのを感じる。しかし、そうなってくれば、コチラも、頭を使っていく必要があり、最後のアナログプレイヤーとして、アレコレ試行錯誤しながら、周りに食らい付いていかなければならないわけである。

ピンチはチャンスとはよく言ったものだ。

事実、確かに、俺は数学的に正確な統計データを軸とした相手のプレイスタイルを読むことは出来ないが、ならば、せめて、コチラのプレイスタイルも相当に読ませにくくしてやろうといった考えが元で、今の俺のトーナメンに置ける基本の戦い方が生まれた。逆を返せば、その逆境が無ければ、今日までのプレイスタイルに行き着いていなかったわけである。

1度に賭けるベッド額をミニマムレイズを基本とした最低限まで落とし、同時にコールやリンプインの回数を増やすことによって、通常プレイヤーの倍以上となるフロップ参加率と、全てのシュチュエーションで打ち込むことの出来るベッドの権利を掴むようにしたわけである。そして、その変則的な打ち回しによって、相手方のHUD(データ表示ツール)にはデタラメな数値を表示させ、機能しにくくした上で、コチラのカードを予想することも困難となるような状況を仕向けたわけである。

ただ、忘れてはならないのは、これで、このプレイスタイルを用いたにせよ、HUDを使うプレイヤーに対し、有利に戦えるようになったわけではないということだ。ここまでやり、やっと、5分5分に近い勝負が出来るようになったにすぎないわけである。加えて、当然、これだけの事で、毎度、トーナメンを勝ち抜けるわけもなく、ここから先が技の見せどころであるが、サイトの文字数制限も控えているため、続きは、次の東洋流ポーカー術の楽しみにしておこう。また、東洋流ポーカー術は、俺が数年間に渡り、表向きには書かなかった門外不出のポーカー戦術であるため、ココで書かれたものを他言することはNGであることも伝えておく。何故ならば、そんなことが起こってしまえば、俺の食いぶちが減ってしまうからだ。

BY/東洋
(PC ID:uT5YMk)