1 新米
先輩ママの教育法
今日は主婦仲間と3人で集まってお茶会をしている。
ちょうど悩んでいた躾の話題になったので、先輩ママの瑠璃子に相談してみる事にした。
「ねぇ、家での勉強ってどうしてる?」
「どうって?」
「言っても全然やらないのよ、宿題ぐらいは抜き打ちで見せなさいって言うんだけど」
「あぁ、ウチもそうだわ…」
同い年のママ、奈津美もそれに同調する。
「言われた以上の事は絶対しないって言うのかな…、予習とか復習とか1回もした事ないの」
「わかるー」
「瑠璃子のとこは、どうなの?」
[作者名]
新米
ちょうど悩んでいた躾の話題になったので、先輩ママの瑠璃子に相談してみる事にした。
「ねぇ、家での勉強ってどうしてる?」
「どうって?」
「言っても全然やらないのよ、宿題ぐらいは抜き打ちで見せなさいって言うんだけど」
「あぁ、ウチもそうだわ…」
同い年のママ、奈津美もそれに同調する。
「言われた以上の事は絶対しないって言うのかな…、予習とか復習とか1回もした事ないの」
「わかるー」
「瑠璃子のとこは、どうなの?」
[作者名]
新米
(PC)
3 新米
「うちはわかりやすいわよ、テストの点数が上がったら褒めて、下がったら叱るの」
「具体的には?」
「前より上がってたら、何でも好きな物買ってあげるって感じかな」
「えぇ、瑠璃子が?意外ー!」
成績が良いという瑠璃子の教育法は、どうやら参考にはできそうにない。
「でも、テストのたびに何でもって…」
「相当お金がないと無理よねぇ」
「もちろん上限はあるけどね…、頑張ったならその分、見返りが欲しいじゃない」
「そうだけどさぁ」
いくら何でも過保護すぎない?
私がそう言いかけたところで、瑠璃子の驚くべき教育法が明らかにされた。
「そのかわり、前回より1点でも下がってたらお仕置きだけどね」
「……え?」
「具体的には?」
「前より上がってたら、何でも好きな物買ってあげるって感じかな」
「えぇ、瑠璃子が?意外ー!」
成績が良いという瑠璃子の教育法は、どうやら参考にはできそうにない。
「でも、テストのたびに何でもって…」
「相当お金がないと無理よねぇ」
「もちろん上限はあるけどね…、頑張ったならその分、見返りが欲しいじゃない」
「そうだけどさぁ」
いくら何でも過保護すぎない?
私がそう言いかけたところで、瑠璃子の驚くべき教育法が明らかにされた。
「そのかわり、前回より1点でも下がってたらお仕置きだけどね」
「……え?」
(PC)
4 新米
「お仕置きって?」
「ん?…あぁ、お尻ペンペン、昔みんなされたでしょ?」
「そこは普通なんだ…」
「でも…、1点でもって、すごいね」
「そう?だって見返りだけじゃ、ある程度の成績とったら頑張らなくなるじゃない」
淡々と話す瑠璃子は、自らの経験を基に喋っているんだと思う。
「まぁ2、3点下がったくらいならそんなに痛くはしないけどさ、ルールというか、儀礼的なものかな?」
「100点とった次のテストが99点でも、お仕置きなの?」
「するわよ?」
「うわぁ、厳しいー」
「だからそんなに痛くはしないってば」
「…でも、瑠璃子だもんねぇ」
「うんうん」
「……そんなに言うなら2人とも、試してみる?」
「ん?…あぁ、お尻ペンペン、昔みんなされたでしょ?」
「そこは普通なんだ…」
「でも…、1点でもって、すごいね」
「そう?だって見返りだけじゃ、ある程度の成績とったら頑張らなくなるじゃない」
淡々と話す瑠璃子は、自らの経験を基に喋っているんだと思う。
「まぁ2、3点下がったくらいならそんなに痛くはしないけどさ、ルールというか、儀礼的なものかな?」
「100点とった次のテストが99点でも、お仕置きなの?」
「するわよ?」
「うわぁ、厳しいー」
「だからそんなに痛くはしないってば」
「…でも、瑠璃子だもんねぇ」
「うんうん」
「……そんなに言うなら2人とも、試してみる?」
(PC)
5 新米
「…試す?」
「私たちにお尻ペンペンするって事?」
「もちろんよ」
「えぇ、冗談きついって」
奈津美はかなり嫌がっていたが、躾の参考になればと私が説得する形で合意を得る事ができた。
痛いのは好きじゃないけれど、直にどういうものか見せてもらえるならこれ以上参考になる教わり方はない。
ジャンケンでどちらが先に叩かれるかを決め、奈津美からという事になったので私はそばで見る事にする。
「あぁもう好きにして…、どうすればいいの?」
「いつもは太腿に寝かせるんだけど、サイズがねぇ…」
「デカくて悪かったわね」
「いや…、子供に比べたらって意味よ?」
瑠璃子のフォローもそこそこに、奈津美は指示に従って床に四つんばいになる。
形だけでもお尻ペンペンに見えるようにと、浮いたお腹のところへ瑠璃子が正座で身を寄せた。
大人の女性が2人。
こうして見るとエロティックな光景だが、やっている事は本当に馬鹿らしくも思えてくる。
「さぁて、いくつ叩きましょうか」
「痛くしないでよー?」
「と、その前に…奈津美、準備がまだできてないんじゃない?」
「…えっ、脱ぐの…?」
「私たちにお尻ペンペンするって事?」
「もちろんよ」
「えぇ、冗談きついって」
奈津美はかなり嫌がっていたが、躾の参考になればと私が説得する形で合意を得る事ができた。
痛いのは好きじゃないけれど、直にどういうものか見せてもらえるならこれ以上参考になる教わり方はない。
ジャンケンでどちらが先に叩かれるかを決め、奈津美からという事になったので私はそばで見る事にする。
「あぁもう好きにして…、どうすればいいの?」
「いつもは太腿に寝かせるんだけど、サイズがねぇ…」
「デカくて悪かったわね」
「いや…、子供に比べたらって意味よ?」
瑠璃子のフォローもそこそこに、奈津美は指示に従って床に四つんばいになる。
形だけでもお尻ペンペンに見えるようにと、浮いたお腹のところへ瑠璃子が正座で身を寄せた。
大人の女性が2人。
こうして見るとエロティックな光景だが、やっている事は本当に馬鹿らしくも思えてくる。
「さぁて、いくつ叩きましょうか」
「痛くしないでよー?」
「と、その前に…奈津美、準備がまだできてないんじゃない?」
「…えっ、脱ぐの…?」
(PC)
6 新米
「当たり前じゃない、脱がないと痛くも何ともないわよ」
「いやいやいや…、何もそこまで」
「どうしても脱ぎたくないなら、あっちにスペシャルお仕置き棒ってのがあるんだけど」
部屋の隅には、どう見てもただの年季の入った布団叩きが立てかけられている。
「嘘でしょ…?」
「効くわよー?たったの3発くらいでどんな悪ガキでも良い子にしちゃう魔法がかかってるから」
「あれ、ほんとに使ってるの…?」
「なーんて、実際にはほとんど出番ないわよ、あれ見せるだけで大人しくなるもの」
「…あるには、あるんだ…?」
私と瑠璃子の会話を聞いて、使われたらたまらないと思ったのか、奈津美が大声で言った。
「脱ぐわよ、脱げばいいんでしょ!」
「いやいやいや…、何もそこまで」
「どうしても脱ぎたくないなら、あっちにスペシャルお仕置き棒ってのがあるんだけど」
部屋の隅には、どう見てもただの年季の入った布団叩きが立てかけられている。
「嘘でしょ…?」
「効くわよー?たったの3発くらいでどんな悪ガキでも良い子にしちゃう魔法がかかってるから」
「あれ、ほんとに使ってるの…?」
「なーんて、実際にはほとんど出番ないわよ、あれ見せるだけで大人しくなるもの」
「…あるには、あるんだ…?」
私と瑠璃子の会話を聞いて、使われたらたまらないと思ったのか、奈津美が大声で言った。
「脱ぐわよ、脱げばいいんでしょ!」
(PC)
7 新米
四つんばいの奈津美が下着を曝している。
子供にする時は必ず丸出しにする、と瑠璃子は言うのだが、大人3人が集まってそれは…と私も止めた。
だって、私まであとであんな格好をさせられるのだから。
「…まぁ、いいわ…、見えてるところを叩けば痛いのにかわりはないし」
「だからー、痛くしないでって」
「全然痛くなかったら意味がないでしょう?勉強よ」
「あーもう、そのワード嫌だ」
「…勉強しなさいって言われる立場は久しぶりじゃない?ふふ」
冗談まじりに言う瑠璃子だったが、いざお仕置きの説明を始めると真剣だ。
「とりあえず…、数を決めたら途中でやめるのはなしね、うちの子がよく言うけど、タイムもなし」
「どうして?」
「いちいち要求を聞いてたら、お仕置きにならないじゃない…、自分の思い通りにならないからこその罰だから」
「なるほど…」
そばで納得する私に、奈津美はどうやら不服のようだった。
あとであんたもされるのよ、と視線が語っている。
「それで、何回するの?」
「そうねぇ…、20回くらいにしましょうか、お試しだし」
「じゃあさ、100点の次に80点とった…って事でイイ?」
「あれ奈津美、そんなに成績よかった?」
「いいじゃん、どうせ設定なんだし…、あと同じ回数でも70点から50点の時よりは加減してくれるかと思って」
「抜け目ないわねぇ、いいわよそれで」
ただし、と。
付け加えるように瑠璃子は言う。
「100点から80点が痛くないとは、言ってないわよ…?」
子供にする時は必ず丸出しにする、と瑠璃子は言うのだが、大人3人が集まってそれは…と私も止めた。
だって、私まであとであんな格好をさせられるのだから。
「…まぁ、いいわ…、見えてるところを叩けば痛いのにかわりはないし」
「だからー、痛くしないでって」
「全然痛くなかったら意味がないでしょう?勉強よ」
「あーもう、そのワード嫌だ」
「…勉強しなさいって言われる立場は久しぶりじゃない?ふふ」
冗談まじりに言う瑠璃子だったが、いざお仕置きの説明を始めると真剣だ。
「とりあえず…、数を決めたら途中でやめるのはなしね、うちの子がよく言うけど、タイムもなし」
「どうして?」
「いちいち要求を聞いてたら、お仕置きにならないじゃない…、自分の思い通りにならないからこその罰だから」
「なるほど…」
そばで納得する私に、奈津美はどうやら不服のようだった。
あとであんたもされるのよ、と視線が語っている。
「それで、何回するの?」
「そうねぇ…、20回くらいにしましょうか、お試しだし」
「じゃあさ、100点の次に80点とった…って事でイイ?」
「あれ奈津美、そんなに成績よかった?」
「いいじゃん、どうせ設定なんだし…、あと同じ回数でも70点から50点の時よりは加減してくれるかと思って」
「抜け目ないわねぇ、いいわよそれで」
ただし、と。
付け加えるように瑠璃子は言う。
「100点から80点が痛くないとは、言ってないわよ…?」
(PC)
8 新米
パシィッ!
「ひゃんっ!?」
奈津美が情けない声を出したのは、瑠璃子のお仕置きが想像以上に効いたのだろう。
「ちょ…、ちょっと待ってよ!?」
「待ってくださいママ、…でしょ?」
「…っ!その設定、必要───」
ピシャッ!!
「あぁん、もうっ!!」
瑠璃子はすっかり母親モードに入っている。
奈津美はまだ納得していないのか、恥ずかしさが勝ってしまうので演技をする余裕まではない様子だ。
しかし瑠璃子は止まらない。
「ママって言えないなら、言えるまで延長するわよー?」
「嘘でしょ、瑠璃子…」
「ほぅらまた、ママを呼び捨てにした」
…ピシャンッ、…パァンッ、…ピシャッ!
「痛い、痛い、痛い…わかった言う、言いますからぁ!!」
「…うふふ、奈津美ちゃんは良い子ねぇ」
パシィッ!
どSだ。
日頃から瑠璃子にはそういう傾向があったけれど、まさかここまでとは。
子供にもこんな事してるのかなと、参考にしようとした自分が少々恥ずかしくなる。
「じゃあ、あと19回ね」
「え…、全部で20回じゃないの…?」
「あら、さっきの分はママを呼び捨てにした罰だけど」
「そんなぁ」
「まだ足りない?」
怖いよ瑠璃子ママ。
そばで見ている私までお尻がムズムズしてきた。
「19回で…、いいです」
「はい、よくできました」
言うと瑠璃子は腕をふり上げ、ほんのり桃色がかった奈津美のお尻にびたんと叩きつける。
みるみる赤くなっていくパンツ1枚のお尻。
弾力があるのか打たれるたびに波打つ大きなお尻は、子供のお仕置きのデモンストレーションにはとても思えなかった。
次は自分がああされるのだと思うと、子供の事よりわが身が心配になる。
(あぁ今日、帰って座れるかしら…?)
大げさに怯えているうちに、奈津美のお仕置きが終わっていた。
プラスアルファがあったとはいえ、たったの20回程度でこんなに赤くなるものなの?
他人のお仕置きなんて大人になってから初めて見る。
昔だって、パンツまで下ろされるような子はそうそういなかった。
「さぁ…交代ね、次はどうする?」
私の順番が回ってきた時、瑠璃子が嬉しそうに微笑んだのは気のせいだろうか。
「ひゃんっ!?」
奈津美が情けない声を出したのは、瑠璃子のお仕置きが想像以上に効いたのだろう。
「ちょ…、ちょっと待ってよ!?」
「待ってくださいママ、…でしょ?」
「…っ!その設定、必要───」
ピシャッ!!
「あぁん、もうっ!!」
瑠璃子はすっかり母親モードに入っている。
奈津美はまだ納得していないのか、恥ずかしさが勝ってしまうので演技をする余裕まではない様子だ。
しかし瑠璃子は止まらない。
「ママって言えないなら、言えるまで延長するわよー?」
「嘘でしょ、瑠璃子…」
「ほぅらまた、ママを呼び捨てにした」
…ピシャンッ、…パァンッ、…ピシャッ!
「痛い、痛い、痛い…わかった言う、言いますからぁ!!」
「…うふふ、奈津美ちゃんは良い子ねぇ」
パシィッ!
どSだ。
日頃から瑠璃子にはそういう傾向があったけれど、まさかここまでとは。
子供にもこんな事してるのかなと、参考にしようとした自分が少々恥ずかしくなる。
「じゃあ、あと19回ね」
「え…、全部で20回じゃないの…?」
「あら、さっきの分はママを呼び捨てにした罰だけど」
「そんなぁ」
「まだ足りない?」
怖いよ瑠璃子ママ。
そばで見ている私までお尻がムズムズしてきた。
「19回で…、いいです」
「はい、よくできました」
言うと瑠璃子は腕をふり上げ、ほんのり桃色がかった奈津美のお尻にびたんと叩きつける。
みるみる赤くなっていくパンツ1枚のお尻。
弾力があるのか打たれるたびに波打つ大きなお尻は、子供のお仕置きのデモンストレーションにはとても思えなかった。
次は自分がああされるのだと思うと、子供の事よりわが身が心配になる。
(あぁ今日、帰って座れるかしら…?)
大げさに怯えているうちに、奈津美のお仕置きが終わっていた。
プラスアルファがあったとはいえ、たったの20回程度でこんなに赤くなるものなの?
他人のお仕置きなんて大人になってから初めて見る。
昔だって、パンツまで下ろされるような子はそうそういなかった。
「さぁ…交代ね、次はどうする?」
私の順番が回ってきた時、瑠璃子が嬉しそうに微笑んだのは気のせいだろうか。
(PC)
9 新米
「…瑠璃子さぁ、子供にこんな事してんの?」
「小さいうちはもっと加減するわよー、…でも、高学年くらいになったらこれくらいはね」
「ひえー…、20点下がっただけでこれだもんね、0点とったとことか想像もしたくないわー」
「0点なんて、狙ってとらないと無理でしょう」
漫画じゃあるまいし、と瑠璃子は笑う。
「でも、そうね───100点から0点なんてとってきたら100回くらいじゃ許さないでしょうね、完全に自分の不注意だもの」
「あれ…、でもちょっと待って?」
奈津美は何か閃いたらしく、瑠璃子の教育法に横槍を入れた。
「例えば、返ってきたテストが30点だったとするじゃない」
「うん」
「次のテストで31点、その次のテストで32点とれば、欲しい物一杯買ってもらえるんじゃない?」
「奈津美、天才」
「でしょ?」
「…あのねぇ」
瑠璃子が呆れた様子でため息をついた。
「それって、わかる問題もわざと間違えてるって事でしょ?そんな事したら、うちではどうなるか……」
「ぎゃー!!怖い怖い怖いっ!!」
自分の番が終わって気が緩んだのか、奈津美はけらけら笑いながら枕を盾に抵抗している。
じゃれ合っているだけだ。
このまま解散にならないかなぁと思っていると、瑠璃子はまた真面目に話し始めた。
「成績の前に、やっていい事と悪い事の区別はつけないと」
「そりゃ、まぁ…」
自分の発案だったからか、奈津美は本当に叱られている子供のようにしょぼくれている。
「しばらくの間、お仕置きの数にプラス100回…ってところかな、うちだと」
「…しばらくって、どのくらい?」
「もちろん、私が許すって言うまでずっとよ」
「ひぇー、大変そう……」
「仮の話よ?うちの子もまだそこまでの悪さはしていないもの」
「これを聞いてたら、絶対しないだろうね…」
「それはまた、意味が変わってくるでしょう」
「小さいうちはもっと加減するわよー、…でも、高学年くらいになったらこれくらいはね」
「ひえー…、20点下がっただけでこれだもんね、0点とったとことか想像もしたくないわー」
「0点なんて、狙ってとらないと無理でしょう」
漫画じゃあるまいし、と瑠璃子は笑う。
「でも、そうね───100点から0点なんてとってきたら100回くらいじゃ許さないでしょうね、完全に自分の不注意だもの」
「あれ…、でもちょっと待って?」
奈津美は何か閃いたらしく、瑠璃子の教育法に横槍を入れた。
「例えば、返ってきたテストが30点だったとするじゃない」
「うん」
「次のテストで31点、その次のテストで32点とれば、欲しい物一杯買ってもらえるんじゃない?」
「奈津美、天才」
「でしょ?」
「…あのねぇ」
瑠璃子が呆れた様子でため息をついた。
「それって、わかる問題もわざと間違えてるって事でしょ?そんな事したら、うちではどうなるか……」
「ぎゃー!!怖い怖い怖いっ!!」
自分の番が終わって気が緩んだのか、奈津美はけらけら笑いながら枕を盾に抵抗している。
じゃれ合っているだけだ。
このまま解散にならないかなぁと思っていると、瑠璃子はまた真面目に話し始めた。
「成績の前に、やっていい事と悪い事の区別はつけないと」
「そりゃ、まぁ…」
自分の発案だったからか、奈津美は本当に叱られている子供のようにしょぼくれている。
「しばらくの間、お仕置きの数にプラス100回…ってところかな、うちだと」
「…しばらくって、どのくらい?」
「もちろん、私が許すって言うまでずっとよ」
「ひぇー、大変そう……」
「仮の話よ?うちの子もまだそこまでの悪さはしていないもの」
「これを聞いてたら、絶対しないだろうね…」
「それはまた、意味が変わってくるでしょう」
(PC)
10 新米
「長くなっちゃったわね…、そろそろ始める?」
ついに私の番がやってきたらしい。
どことなく嬉しそうな2人に、やっぱりやめない…?と持ちかける。
瑠璃子はもちろん、すでに叩かれた奈津美がそんな提案を呑むわけはなかった。
「ねぇ瑠璃子ママ、この子反省してないよ?」
「そうねぇ、今のでプラス10回だわ」
「そ、そんな…」
さっきはあんなにママと呼ぶのを拒んでいたのに。
奈津美の変わり身の早さは見習いたかったが、私も順番が逆ならそうしていたかもしれないと思うと真っ向からの否定もできない。
「70点から40点…ってところかしら?」
「ちょっと…」
「ひぇー、痛そう!頑張ってねぇ」
「もう、人ごとだと思って…」
しかし、あとの方が辛いとは一概に言えない。
あんな恥ずかしい事をさせられるのは、1人目の方が精神的には堪えるだろう。
心の準備ができている分、奈津美よりは気楽なはずだ。
…そう思い込みたいだけかもしれないが。
「じゃあ、お尻を出して」
下着を曝し、さっきの奈津美と同じように四つんばいになる。
うわぁ、と思った。
この格好になるだけでこんなにも恥ずかしいものなのか。
子供という設定で、普段接している友達の瑠璃子にお尻をぶたれるというのだからなおさらである。
「40点!?前より30点も下がっているじゃないの!」
「え…?あっ…」
もう始まっているのか。
奈津美は隣でにやにやとこちらを見ている。
気持ちを味わえとでも思っているに違いない。
「ちゃんと勉強しなかったの?答えなさい!」
それにしても瑠璃子もノリノリである。
ここまで演技派だったかなぁ、とまだ余裕のあった私は、とりあえず「ごめんなさい」と返しておいた。
すると瑠璃子は、
「ごめんなさいじゃわからないでしょう、あれほど勉強しなさいって言ったのに!!」
と言って、パァン!と私のお尻の下着のない部分を強く叩いた。
「痛ったぁい!!」
「痛いのは今からです!」
…ピシャッ、…パァン、…パチィン、…パァンッ!
「あぁんっ」
愉しんでいるのか、瑠璃子が平手打ちをふりかぶるたび背中に吐息を感じる。
私は痛みでそれどころじゃないというのに、如何わしいプレイのつもりだろうか。
いや、やっている事は十分そうに思えるのだが。
「ね、ねぇ瑠璃……じゃなくて、ママ」
「ごまかしたって、今のは駄目」
「ずるい」
パシン、パシン…と余計な罰を何発かもらい、ようやく問いかけるのを許された。
「痛たた…えっと…、子供が痛がってるかどうかって、どうやって判断するん…ですか?」
「慣れるしかないわね」
「慣れる?」
「子供はどうしたって嘘をつくものよ、なら親が見抜く目を養っていくしかないでしょう?」
「なるほど…」
「でも変ね」
ドキリと心臓の音がした。
「どうしてそんな事思ったの?」
ついに私の番がやってきたらしい。
どことなく嬉しそうな2人に、やっぱりやめない…?と持ちかける。
瑠璃子はもちろん、すでに叩かれた奈津美がそんな提案を呑むわけはなかった。
「ねぇ瑠璃子ママ、この子反省してないよ?」
「そうねぇ、今のでプラス10回だわ」
「そ、そんな…」
さっきはあんなにママと呼ぶのを拒んでいたのに。
奈津美の変わり身の早さは見習いたかったが、私も順番が逆ならそうしていたかもしれないと思うと真っ向からの否定もできない。
「70点から40点…ってところかしら?」
「ちょっと…」
「ひぇー、痛そう!頑張ってねぇ」
「もう、人ごとだと思って…」
しかし、あとの方が辛いとは一概に言えない。
あんな恥ずかしい事をさせられるのは、1人目の方が精神的には堪えるだろう。
心の準備ができている分、奈津美よりは気楽なはずだ。
…そう思い込みたいだけかもしれないが。
「じゃあ、お尻を出して」
下着を曝し、さっきの奈津美と同じように四つんばいになる。
うわぁ、と思った。
この格好になるだけでこんなにも恥ずかしいものなのか。
子供という設定で、普段接している友達の瑠璃子にお尻をぶたれるというのだからなおさらである。
「40点!?前より30点も下がっているじゃないの!」
「え…?あっ…」
もう始まっているのか。
奈津美は隣でにやにやとこちらを見ている。
気持ちを味わえとでも思っているに違いない。
「ちゃんと勉強しなかったの?答えなさい!」
それにしても瑠璃子もノリノリである。
ここまで演技派だったかなぁ、とまだ余裕のあった私は、とりあえず「ごめんなさい」と返しておいた。
すると瑠璃子は、
「ごめんなさいじゃわからないでしょう、あれほど勉強しなさいって言ったのに!!」
と言って、パァン!と私のお尻の下着のない部分を強く叩いた。
「痛ったぁい!!」
「痛いのは今からです!」
…ピシャッ、…パァン、…パチィン、…パァンッ!
「あぁんっ」
愉しんでいるのか、瑠璃子が平手打ちをふりかぶるたび背中に吐息を感じる。
私は痛みでそれどころじゃないというのに、如何わしいプレイのつもりだろうか。
いや、やっている事は十分そうに思えるのだが。
「ね、ねぇ瑠璃……じゃなくて、ママ」
「ごまかしたって、今のは駄目」
「ずるい」
パシン、パシン…と余計な罰を何発かもらい、ようやく問いかけるのを許された。
「痛たた…えっと…、子供が痛がってるかどうかって、どうやって判断するん…ですか?」
「慣れるしかないわね」
「慣れる?」
「子供はどうしたって嘘をつくものよ、なら親が見抜く目を養っていくしかないでしょう?」
「なるほど…」
「でも変ね」
ドキリと心臓の音がした。
「どうしてそんな事思ったの?」
(PC)
11 新米
嘘を見抜かれる子供の心理というやつを、久々に思いだせた気がする。
私は幼少期に、お尻をぶたれた経験がないわけでもないのだ。
それは瑠璃子に叩かれている今ほど厳しいものではなくて、むしろ何となくしか記憶にない。
小学校の低学年まであったはずだが、決して怖がるようなお仕置きではなかった。
「なんだ、経験者だったのね」
「経験ってほどは、憶えてないけど…」
「だったら100回ぐらいに設定してあげたのに」
「む、無理無理無理ぃ…」
「冗談よ」
昔の話とはいえ、親と自分しか知らないお仕置きエピソードを話すのは気恥ずかしいものがある。
ろくに憶えていなくとも、叱られた理由くらいはいくつか挙げられる。
1度や2度ではないからだ。
それなのに怖がってはいなかったというのが、自分でも矛盾を感じる。
「痛くなかったんでしょうね、単純に」
「でも、嫌だとは思ってたような…」
「嫌だけど、辛くはなかったんでしょう?それは親の躾としてどう思う?」
「どうって…」
「ちょっと嫌なだけで、反省したふりをしてれば許されるって、私は甘いと思うわ」
瑠璃子は口調こそ厳しかったが、親として見習うべき点はあった。
親になって躾をする覚悟というものが、私にはまだ足りていないのかもしれない。
「さ、まだ終わってないわよ、ちょっと間が空いたし…もう10回増やしましょうか」
「…はい、お願いします」
「む…、素直ね?」
私が不勉強でした。
心の中でそう唱え、瑠璃子の平手がお尻に落ちてくるのを待った。
バチッ、気持ち左にずれたお尻の痛みは、続けて2回、3回と近くへ広がっていく。
…パァン、…パァン、…パシィン、…パンッ!!
「あぁ…、痛いっ、次はもっと頑張りますぅ」
「いいわね、その意気よ…でもお仕置きは減りません」
「あぁーん…」
夫が見たら卒倒しそうな光景が、その後もしばらく繰り広げられた。
私は幼少期に、お尻をぶたれた経験がないわけでもないのだ。
それは瑠璃子に叩かれている今ほど厳しいものではなくて、むしろ何となくしか記憶にない。
小学校の低学年まであったはずだが、決して怖がるようなお仕置きではなかった。
「なんだ、経験者だったのね」
「経験ってほどは、憶えてないけど…」
「だったら100回ぐらいに設定してあげたのに」
「む、無理無理無理ぃ…」
「冗談よ」
昔の話とはいえ、親と自分しか知らないお仕置きエピソードを話すのは気恥ずかしいものがある。
ろくに憶えていなくとも、叱られた理由くらいはいくつか挙げられる。
1度や2度ではないからだ。
それなのに怖がってはいなかったというのが、自分でも矛盾を感じる。
「痛くなかったんでしょうね、単純に」
「でも、嫌だとは思ってたような…」
「嫌だけど、辛くはなかったんでしょう?それは親の躾としてどう思う?」
「どうって…」
「ちょっと嫌なだけで、反省したふりをしてれば許されるって、私は甘いと思うわ」
瑠璃子は口調こそ厳しかったが、親として見習うべき点はあった。
親になって躾をする覚悟というものが、私にはまだ足りていないのかもしれない。
「さ、まだ終わってないわよ、ちょっと間が空いたし…もう10回増やしましょうか」
「…はい、お願いします」
「む…、素直ね?」
私が不勉強でした。
心の中でそう唱え、瑠璃子の平手がお尻に落ちてくるのを待った。
バチッ、気持ち左にずれたお尻の痛みは、続けて2回、3回と近くへ広がっていく。
…パァン、…パァン、…パシィン、…パンッ!!
「あぁ…、痛いっ、次はもっと頑張りますぅ」
「いいわね、その意気よ…でもお仕置きは減りません」
「あぁーん…」
夫が見たら卒倒しそうな光景が、その後もしばらく繰り広げられた。
(PC)
12 新米
「もう、まだヒリヒリするわよ…」
「…ごめんなさい、悪かったわ…叩きやすいお尻だったからつい…、ね?」
「…それ、フォローになってない…」
最初の30回(プラス10回)という約束はどこへいってしまったのか。
終わってみると120回ほどもぶたれ続けた私のお尻は、下着のままでもわかるぐらい大きく腫れあがっている。
幼少期はおろか、子供時代をすべて含めてこんなに叩かれた経験はない。
「次やる時は、瑠璃子が子供役だからね」
「駄目よ、私は叩くの専門なの」
「そんな専門はありません」
「でもこれで、やり過ぎたらどうなるかもまとめて経験できたじゃない」
良かったわね、と最後まで無理やり先輩ママとしての立ち位置を守ろうとしていた。
いつか私もあのお尻を引っぱたいてやるんだ。
「帰るわ、また今度ね」
「ええ、今日はありがとう」
散々お尻を叩かれたあとにお礼というのも変な話だが、相談したのは私なのだ。
気持ちは楽になったし、成果があったといえばあったのだろうか。
腫れたお尻を押さえつつ、子供の帰りを待つ事にした。
今日からは、もう少しだけ厳しいママになれるかもしれない。
「…ごめんなさい、悪かったわ…叩きやすいお尻だったからつい…、ね?」
「…それ、フォローになってない…」
最初の30回(プラス10回)という約束はどこへいってしまったのか。
終わってみると120回ほどもぶたれ続けた私のお尻は、下着のままでもわかるぐらい大きく腫れあがっている。
幼少期はおろか、子供時代をすべて含めてこんなに叩かれた経験はない。
「次やる時は、瑠璃子が子供役だからね」
「駄目よ、私は叩くの専門なの」
「そんな専門はありません」
「でもこれで、やり過ぎたらどうなるかもまとめて経験できたじゃない」
良かったわね、と最後まで無理やり先輩ママとしての立ち位置を守ろうとしていた。
いつか私もあのお尻を引っぱたいてやるんだ。
「帰るわ、また今度ね」
「ええ、今日はありがとう」
散々お尻を叩かれたあとにお礼というのも変な話だが、相談したのは私なのだ。
気持ちは楽になったし、成果があったといえばあったのだろうか。
腫れたお尻を押さえつつ、子供の帰りを待つ事にした。
今日からは、もう少しだけ厳しいママになれるかもしれない。
(PC)