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1 大島

六年生のおねしょには

六年生の沙羽は、母の奏と共に病院を訪れていた。

病院といっても奏が知り合いを通じて教えてもらった専門医。
親達のあいだでも「子供のおねしょには渚先生」と囁かれているほど、その筋では有名な女医だと聞いて是非にと申し込んだのだ。
沙羽は不服そうだったが、おねしょが止まるならとしぶしぶ奏について来た。

『沙羽ちゃん、だったかしら?』

『…は、はい。』

『いつからおねしょが始まったのか…話してもらえる?覚えてる範囲でいいから。』

沙羽のおねしょが再発したのは、六年生に進級してすぐだ。
沙羽が幼稚園ごろまでは続いていた夜尿の癖。
小学校に上がってからはすっかり治まったように見えていたのだが、突然また始まってしまった。
奏も最初のうちは『そんな事もあるわよ』と気にしていなかった。
ところがその日を境に沙羽のおねしょは増え続ける。
二週間に一回ほどだった失敗は週に一回になり、やがて二回、三回…。
今では布団を濡らさない日の方が少なくなってしまっている。
[作者名]
大島
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11 大島
『この際だから言うけど…実はもう一つ、沙羽ちゃんにとって悪い報せがあるの。』

まだショックから立ち直れずにいる沙羽。
そこに追いうちをかけるように、渚が淡々と話し始めた。

『……何ですか…?』

『それはね、今日ここへ来ちゃってる事…かな。』

『……今日?』

なかなか続きを言ってこない渚を不審に思い、沙羽はふと奏に目をやる。
こちらも、どこか雲行きが怪しい。
どうやら奏は全てを知っているようだった。

『お母さん、どういう事…?』

『……あのね、沙羽。今日ここへ来る事が決まったのは…、今朝なのよ。』

今朝決まった。
ああ、だから事前に教えてもらえなかったのか。
でも、言っている意味はよくわからない。

『最初に来た日にね…、先生に聞いたのよ。次、いつ来たらいいですかって。そしたら……。』

『…そしたら?』

『沙羽が治療を拒んだ日に、また来てください、…って。ね、先生?』

沙羽が渚の顔を見る。
優しそうに微笑むその笑顔には、医師としての信念が宿っていた。

『前にも言ったと思うけど…大事なのは、治療を続ける事なの。もしそれが難しくなったら、もう一度来てくださいねって頼んでおいたのよ。』

怒られる。
沙羽が直感でそう思ったのは、渚の言葉の裏に気迫のようなものを感じたからかもしれない。

『大丈夫だよ、いい子でいられたら…今日一回だけで済むからね?』

やはり、これから何かされるのだ。
不安に怯える沙羽をなだめようと渚は声をかけるが、どうにも落ち着きそうにない。
これなら何をするのかはっきり伝えた方が早いと、渚は説明する事にした。
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12 大島
『じゃあ沙羽ちゃん、お母さんも……こちらへ。』

渚は立ち上がると、診療室の奥へ二人を招き入れた。
そこには入口付近の診療台とは別に、もう一回り大きな診療台が置かれている。
大人一人が大の字に寝転んでも、まだ余裕があるだろうか。
少々使い古されていて、レザー部分の端から所々綿が飛び出して見えている。

『少し待っててくださいね。』

しばらくすると逆の部屋から、看護師がついたてを二つ運んで来た。
学校の保健室に置かれているような、シルエットで向こう側が透けて見えるタイプの薄い物だ。
看護師は手際良く診療台を囲うようについたてを仕掛けると、また奥の部屋へ消えていった。

『沙羽ちゃん、靴を脱いでこの上に上がってくれる?』

『は…はい…。』

『あっ、滑るから靴下もね。』

一体、何が始まるというのか。
首をかしげながら靴下を脱ぎ、膝を使って診療台にのぼる。
大きな診療台だが、高さは通常の半分に満たないらしい。
小学生の沙羽でも、ほとんど手も使わずにのぼる事ができた。

『…あの先生、どうしたら……?』

『沙羽ちゃんはそのまま。…お母さん、こちらに。』

診療台の脇に奏が立ち、渚は沙羽と正面で向き合うように、数十センチほど離れた位置に待機している。
また何か記録するつもりなのか、カルテらしいバインダーを片手に指示を出す。

『ではお母さん、伝えてあった通りに。』

『……はい。』

『この場で、治療をおこなってみてください。』
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治療。
渚が沙羽に対してのそれはもちろん、尻叩きを意味している。

『ちょ…、わけわかんない…!』

『もう沙羽…、ぐずぐず言わないの。心配しなくても、今日は先生にやり方を教わるだけだから…。』

『やり方って、何よ……。』

意地でもやらせまいと両手で尻を隠す沙羽。
奏は何とか納得させるため、順を追って説明する。

『まずね、最初に先生に言われたの。効果が出る出ないに関わらず、治療は続ける事が一番大事だって。』

『…それは、わかってるよ……。』

『それともう一つ。あんたくらいの子は、一度はこういう治療を途中で投げ出そうとするんだって。…今朝のあんたみたいに。』

『……あれは、投げ出したわけじゃ…。』

ただのワガママではなかったと、自分自身に言い聞かせたいところだ。
しかし沙羽が治療を逃れたあと、少なからず後ろめたさを感じていたのも事実だった。

『だから、そういう時だけね。演技じゃなく、本気で叱ってあげた方がいいだろう…って。先生から言われてたの。』

『…そんなの……!』

『…聞いてない?そうね、沙羽がいい子で治療を続けてくれたら、今日だっていつも通りお家にいられたのよ?』

奏に叱られ、沙羽は涙目で俯いてしまった。
渚は沙羽が落ち着くまで数分ほど待ってから、背中を撫でて話し掛ける。

『…せっかく、おねしょが減ってきているんだもの。もう少し頑張ってみない?』

沙羽がしぶしぶ納得するのを見て、渚が沙羽の正面へ戻る。

『ではお母さん…お願いします。』

『はい。…じゃあ沙羽ちゃん、肘をついて…お尻を上げてちょうだいね。』

奏が家で治療する時と同じよう、ちゃん付けで呼び始めた。
沙羽も気付いていたが、これから自分の身に起こる事を考えればどうでもいい。
渚が見守る中、院内での恥ずかしすぎる治療の時間が始まろうとしていた。
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『…パンツも、下ろすよ。』

『……っ!』

まだ治療は始まってもいない。
それなのに、すでに消え去ってしまいたいほどの恥ずかしさが沙羽を襲っていた。
診療台の上でつき出すように高く掲げた、一糸纏わぬむき出しの尻。
それを叩いて罰するため、すぐ脇に母の奏が立っている。
加えて、正面で様子を窺うように待つ渚の存在。
まっすぐ正面を向けば目が合ってしまうため、沙羽は渚の手にしているカルテを凝視するようにどうにか視線を逸らしていた。

『まずは、いつもの通りに。』

『…はい。』

渚が言うと、奏はいつもの治療でするように沙羽の尻に平手をぴたりとくっつけては離す、尻叩きのような動作を始めた。

『治療が嫌だなんて…、悪い子ですねぇ沙羽ちゃんはー。』

『………っ!』

いつもなら言い返しているところだが、今の沙羽にそれは酷だった。
下手に反抗すれば長引くかもしれない。
さらに言えば、終わらないかもしれない。
黙るのが最善策だと判断した沙羽は、ただ黙って耐えようと決めていた。

『お母さん、一度止めてください。』

奏が十と少し叩き真似をしたところで、渚から物言いがついた。

『…沙羽ちゃん、いつもこんな感じですか?治療の時。』

『いえ、いつもはもう少し喋るんですけど…。すいません、先生の前だと緊張してるみたいで。』

『いえ、それならいいんです。ただ、反省するところまで演じてもらわないと、昔と同じになりませんから…。』

『ああ、そういう事ですか…。大丈夫です、家では言わせてますから。』

渚はさらさらとメモを取り、バインダーを机に戻す。

『大体、わかりました。…治療そのものに関しては問題が無いようですね。』

『そうですか、良かった……。』

『では最後に…、沙羽ちゃんに治療を続けてもらうためのおまじないをしましょうか。』

『……ええ、わかっています。ご指導よろしくお願いします、先生。』
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奏は沙羽以上に緊張した面持ちで、渚の指示を待つ。

『そんなに硬くならなくても、大丈夫ですよ。おまじないと言っても、やる事はそんなに変わりませんから。』

『…そ、そうなんですか……?』

『はい。沙羽ちゃんのお尻をぶってあげてください。できるだけ、昔と同じように。』

沙羽も奏も、渚の言いたい事がよくわからなかった。
それは今やっている治療とどこか違うのか。
奏がそう尋ねる前に、渚が説明を始める。

『よく思い出してみてください。お母さんは厳しくしていないと仰っていましたが、昔の沙羽ちゃんは…今よりは痛がっていたはずです。』

『そ、そうなんでしょうか…?』

『小さな子供の皮膚って、とても薄いんですよ。大人が軽くペチンとやったつもりでも、何倍もの痛みを感じていたりするんです。』

渚が話している間、沙羽はどんな顔をしていればいいのかわからなかった。
奏は昔見た沙羽の尻を思い出しながら、目の前にあるずいぶん大きくなった尻と見比べているに違いない。
振り返らずともそのくらいはわかった。

『…ですから当時の沙羽ちゃんは、少なくとも今よりは…お尻をぶたれる事を怖がっていたはずなんです。お母さんには、その時の痛みを再現してもらいたくて。』

『あの、どうすれば……?』

『これから何度か、少し思い切った力でお尻を叩いてあげてみてください。適度な力を私の方で判断してみます。』

『…お願いします。』

『(ウソウソウソ……、どうなってんのー……!?)』

沙羽が困惑する中、奏と渚の打ち合わせは滞りなく終わったようだった。

『……さあ沙羽ちゃん、お尻ぺんぺんの続きしますよー。』

『お母さん、六年生ですから…思い切りよく。』

『…はい。』

奏が自分の肩のあたりまで掌を振りかぶると、沙羽は目を瞑って覚悟を決めた。
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ぱんっ!

沙羽の尻を打った奏の平手は大きな音をたて、それを院内に響かせた。

『痛ったー…。強いって、お母さん…。』

『ウソ、そんなに痛かった?』

『痛いよ、昔こんなに強くやられてないよ、…あんまり覚えてないけどさぁ…。』

沙羽が痛がっているのは本心からだった。
黙っていようと決めたにも関わらず地が出てしまったのは、その痛さに驚いたからだろう。
しかし、渚の見解は違っていた。

『今のは駄目ですね、お母さん。』

『すいません、強くやりすぎたみたいで…。』

『いえ、逆です。少し弱いですね。もう少し強めてみてもらえますか?』

『ええっ…!?』

『…沙羽ちゃんも、頑張れるよね?』

『…は、はい……。』

逆らうわけにいかない沙羽は、首を縦に振るしかなかった。

ぱぁんっ!

『……んっ…!』

一際大きな音が鳴り、沙羽は思わず声を漏らす。
一瞬遅れて尻がじわりと熱を持ち、ひりひりと痛みはじめた。

『…ど、どうでしょうか?』

『……そうですね、もう少し強めてもいいとは思いますが…。…いいでしょう。そのくらいでお願いします。』

『…わかりました。』

『では、同じ強さを意識して…そうですね、あと三十。お尻の左右を交互に叩いてあげてください。』

『…は、はい。』

『(さ、三十って……!?)』

言われた通り、奏は強い平手打ちで娘の尻を打ち据えていく。
ぱぁん、ぱぁんと交互に打ち鳴らされる沙羽の尻は、次第に鮮やかな桃色に染まっていった。

『……あんっ、あぁんっ…!!』

声を出すまいとすればするほど漏れてしまう、喘ぎ声にも似た幼さの残る声。
沙羽が本気で痛がっていると感じてはいても、奏がその力を緩める事は無かった。

『…もう……、…嫌ぁ……!!』

奏が手を止めた時、先ほどまで桃色だった沙羽の尻は赤に染まり始めていた。
よほどきつく叩いていたのだろう。
肩で息をしながら脱力している沙羽に、渚が声をかける。

『痛かったでしょう、沙羽ちゃん。…これが、治療が嫌になった時のおまじない。』

それは、おまじないと呼び方を変えた折檻にほかならなかった。

『…明日から、おねしょしてもちゃんとお母さんの言う事聞けるかな?』

『………はい。』

沙羽が消え入りそうな声で返事をすると、渚も満足そうに頷いた。

『ではお母さん、明日からは今まで通り治療とその記録をお願いします。』

『…は、はい。』

『似たような事があったら、今度はご自宅でおまじないをしてあげてください。それでも効果がなければ…、こちらで何とかしますので。』

沙羽を介さず、また奏と渚が話し合いを始める。
沙羽は散々ぶたれたばかりの尻をしまうと、ふらふらと歩いて待合スペースへ向かう。

『また今度ね、沙羽ちゃん。』

看護師が、こちらを見て笑っているような気がした。
理由は沙羽自身もわかっている。
あれだけ大きな音がすれば、子供である沙羽が何をされているかなんて丸わかりのはずだ。

『(もーやだ、ほんと帰りたい……!)』

なかなか出て来ない奏に腹が立ったが、同時に恐怖もあった。
帰りが遅いのは、それだけたくさんの事柄を打ち合わせているという事だろうから。
次は何をされるんだろう。
奏の声が呼びかけるまで、沙羽はまた一人頭を悩ませていた。
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17 無名さん
いい♪
(EZ)
18 無名さん
最後まで見れん
(EZ)
19 無名さん
ぺんぺん!
(EZ)
20 無名さん
これは傑作!
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21 無名さん
治療を拒んで男の先生にきつくお尻を叩かれるのを見たいです
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22 無名さん
♪♪♪
(EZ)
23 無名さん
良い
(EZ)
24 無名さん
私も 小6まで おねしょしてて 小2の妹の前で
ママに お尻叩かれて
育ちました。
お仕置されるのが嫌で
妹のせいにして 余計ひどい お仕置された事があります。
お尻叩かれて お灸すえられました。艾を3つぐらい乗せられて…
今も 跡残ってるよ(泣)私の場合 中学2年の時に
パパとママが離婚して 私は パパに引き取られてから おねしょ治りましたよ。
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