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車の中に迷い込んだ子猫
 約20分の救出劇だった。車に迷い込んだ子猫を助けようとした人たちが一丸となり、小さな命は守られた。「無事で良かった」。関係者は胸をなで下ろした。

 「車からネコの鳴き声がする」。29日午前10時ごろ、伊達市保原町の会社員男性(54)が伊達署に相談に訪れた。男性は知り合いのところまで数キロほど車を走らせた後、異変に気付いたという。男性宅には数日前から捨て猫が寄りついていて、男性は「あのネコが車に入り込んだ」と、ピンときた。

 「ニャーニャー」。樫村公男署長以下、署員が車両から聞こえる「声の主」を探すが、なかなか見つからない。このままでは、らちが明かないということで真打ち登場。車両整備士の男性が救援に駆け付けた。「こっちだ」「鳴き声が止まった」「いや、あっちに移動した」。ボンネットと車両の下部を開け、懐中電灯を使ったネコの「捜索」が始まった。作業を進めること十数分。車の下からネコが「ヒューン」と飛び出し、ビックリしたのか逃げ出してしまった。署員が追い掛けて首根っこをつかみ、無事に「確保」した。

 「ニャー」。警察署内の段ボール箱に保護されたネコは多少おとなしくなった。ネコは体長30センチほどで、まだ幼い様子。警察官は「かわいらしい子猫。交通事故に遭わないで良かった」と口をそろえた。
(ID:cymTsK)