Ψ 言霊の宿木 Ψ

過去ログ1164 2006/2/24 17:11

嶋沂P
女性 18歳
失ったもの
貴方を失って
私は生きる気力をなくした

だけどもう一度生きる気力をくれたのは
貴男でした

しかし…
貴男ももう
戻ってきてはくれないのです

さよなら

心から愛してた人たち…
[これからの予定]
運動
2/24 17:11

塔\ラ
女性 21歳
つたない孤独
私は其れをいつまでも飲み込んでいました
脈打つ其れを
当に唇のように
其れを加えていました

愛が欲しい訳じゃない
思えば昔からそうだった
なに一つ変わらない自分がいた


ただ
罪悪すら感じなくなっていた


愛なら十分そこにあるのに
溢れんばかりに
貴方は私を愛してくれているのに


私はいつまでも
違う誰かを
飲み込んでいました


其処には何もないだろうに


きっと

カラッポなのだ


穴が開いていて

塞ぐ術が分からなくて

ただひたすらに愛は溢れ

涙のように
愛は溢れ

塞ぐ術を知らなくて


私はただ


いつまでも独りだったのだ
2/24 16:53

搭木
「冬厳」
白い花が揺れて

誰よりも優しい
貴方の姿と被る

厳しい冬と共に

舞い降った貴方
春が来たのなら

去って行くのか

暖かさ戻っても
貴方が不在なら

春など来ないで

厳しい冬のまま
貴方と一緒なら

心は暖かいままだから
2/24 16:48
HP

唐いら
天井に向かって
腕を伸ばしてみました

私ひとりの部屋で。

当然、
腕を掴んでくれる人は
いなかった。

そういえば
いつもこんな感じだった。

落ちそうになっても
引き上げてくれる人は
そうそういなくて。

上から
「頑張って」と
声をかけるばかり。

私が望んでいたのは
人の暖かさ。

直にふれて伝わる
血のあたたかさ。

助けてもらおうなんて
他力本願かもしれない。

でも
手はもうぼろぼろなんです。

人知れずため息ついて
伸ばした腕をおろした。
2/24 16:42
HP

塔Vロ
男性 21歳
車窓
蒸気を溜めた汽車が
大袈裟に汽笛を鳴らす
慌てた一人の女性客が
ドアで荷物を引っ掛けた

最初に小さく縦に揺れて
それからゆっくり進み出す
窓枠に切り取られた景色が
駅を横に押しやり始める

木製の座席は絶え間無く
今にも分解しそうに軋む
はしゃいでた子供がまるで
ピースのように席に座る

物語のプロローグ
長い旅のエピローグ
織り成す線路の上で
辿り着くのを待っている
誰もがじっと待っている


鉄橋の上から見える川が
何度も鉄筋に阻まれた
やっと覗けたせせらぎを
暗いトンネルが邪魔する

闇の中で窓に写り込んだ
久々に眺めた自分の顔の
窶れた頬に触れた手が
再び現れた光を遮った

コートの襟を引き寄せ
この胸の熱を抱き寄せ
もう逃がさないように
捨て猫みたいに丸まる

物語のプロローグ
長い旅のエピローグ
語り継ぐ線路の上で
逢える日を待っている
約束の時を待っている


耳障りなブレーキ音が
けたたましく響いて
慌てた一人の女性客が
通路で派手に転んだ

誰もが次々と席を立ち
狭いドアを抜けていく
一人だけ座ったままで
それが自分だと気付く

ホームに立つ僕と
窓際でそれを見る僕


蒸気を溜めた汽車が
大袈裟に汽笛を鳴らす

最初に小さく縦に揺れて
それからゆっくり進み出す


物語のプロローグが終わる
長い旅のエピローグが始まる
2/24 16:32

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