川柳スパイラル
過去ログ4
2025/9/18 19:42
▼KOIKE「川柳スパイラル」大阪句会速報(続き)
【兼題】捨てる
6点
遡るために金曜日を捨てる くんじろう
5点
イカ墨を舐めるあざなは欲しがらず くんじろう
未開封だから夜更かしして仕舞う 伊藤 健
処理場に溜まる吐息でない部分 兵頭全郎
4点
Delete Delete 星屑になりたまえ 宮井いずみ
(注 元句は Delete に囲み線)
臍の緒が市民プールに浮いている 宮井元伸
3点
すてばちな弔いはなこ蘇る 宮井いずみ
秒速の湯切りで焼きそば打ち上げて 伊藤あい
色とりどりに鳴いた捨て石 まつりぺきん
2点
ファスナーを捨ててしまったオムライス 酒井かがり
ふたつめの素顔を捨てる天守閣 小池正博
万国旗 貯蔵プールのような空 まつりぺきん
草笛を吹く解釈を捨てながら 桜庭紀子
縞模様 岡本太郎に捨てられて 平賀胤壽
1点
晩夏晩鐘ちろりん村とステルス機 金川 宏
飛行機を摘んで空をミニマルに 桜庭紀子
湖に紅葉を捨ててhere we go 小池正博
吹き抜けを見て捨てる感情の芯 兵頭全郎
Up 9/18 19:39
▼KOIKE【川柳スパイラル】大阪句会速報
2025年9月15日 於・たかつガーデン
【雑詠】
10点
数えるといつも奇数のこどもたち 桜庭紀子
6点
葬儀屋さんが来るまでの檸檬色 平賀胤壽
あらかじめ剥製にした夏休み まつりぺきん
4点
発音の出来ない名前をつけて 墓 まつりぺきん
3点
背徳の匂う九月のバスタオル 宮井いずみ
ペンですか?ビル「いいえそれは月夜です」 伊藤あい
2点
再会の日にはフィギュアを盾にする 小池正博
曖昧にボンドひろがる花野原 桜庭紀子
錆びたロボットとゐるピアノ海岸 金川 宏
エントリーシートにタクシーの長い列 宮井元伸
吹き出しの梵字のPOPOPOフリスビー 宮井いずみ
とろみをつけるママの寝てる間に 酒井かがり
浅い憧れ薄荷なトルソー 酒井かがり
1点
心象を連ねてシナイ半島へ 田畑 宏
前方の景色が見たい減るまえに 伊藤 健
産みたいと消えたいはざま鍋つかみ 宮井元伸
歯ブラシは替え時ですという字幕 くんじろう
赤すぎて重すぎて死にそうな空よ くんじろう
平泳ぎだけがカーボンゼロのせい 兵頭全郎
Up 9/18 19:42
▼KOIKE「川柳スパイラル」大阪句会ご案内
9月15日(月祝)13:00〜17:00
たかつガーデン3階「菫」
(近鉄「上本町」・地下鉄谷町線「谷町九丁目」下車)
24号の合評+句会(雑詠2句・兼題「捨てる」2句)
出句締切 13:30 欠席投句拝辞
会費1000円
▼KOIKE【川柳スパイラル】大阪句会 句会報(続き)
2025年6月1日 於・たかつガーデン
【兼題】「壁」
7点
六枚切り食パンに隔てられている 八上桐子
6点
何度でも壁に塗り込む浅田飴 蟹口和枝
5点
まばたきをしない眼並ぶ街の壁 宮井いずみ
壁紙は処理のされないごんぎつね まつりぺきん
4点
部長だけ森でかるたをする壁画 まつりぺきん
3点
一老人ピンクの壁をよじのぼる 小池正博
ぐちゃぐちゃと積まれた「ほぼ」が壁になる 宮井いずみ
2点
壁づたいに鯖が近づくバタアシで 金川宏
むかし井戸に落とした壁が浮上する 金川宏
壁と言い張るシャワーカーテン 八上桐子
新築に天地無用と貼ってある 伊藤健
レンチンで壁嫋やかに誘惑す 蟹口和枝
との壁 あの壁 あああのときの壁 瀬戸夏子
神様がご用意された7の段 兵頭全郎
具体的には姫路城の白い壁 平賀胤壽
1点
指三本置いてきたよと笑ってる 伊藤あい
ローマまで望みを貼りに行ってくる 伊藤健
泡立っている壁のインスタレーション ゆみ葉
おとといの余熱ただようアルコーブ ゆみ葉
壁に棲むキミをのこして去る列車 兵頭全郎
寄りかかる壁に文太の血糊跡 素潜り旬
退屈 異界の壁に落書きする 小池正博
▼KOIKE【川柳スパイラル】大阪句会 句会報
2025年6月1日 於・たかつガーデン
【雑詠】
6点
咲いたのが郵便屋さんでしたよね まつりぺきん
4点
アメリカを口にふくんだまま喋る 八上桐子
きりん哭く何を跨いできたのだろう 宮井いずみ
夕立ちしたい入植したい まつりぺきん
たぎる向かいのプラットホーム 兵頭全郎
3点
大空に菫の色を聴いてみる 岡本遊凪
なで肩の昨日から沼る 宮井いずみ
親子丼DNAは一致した 伊藤あい
屋上の森は二度見をゆるさない 兵頭全郎
園庭に佇む五歳ダダイスト 素潜り旬
2点
どなたかに聞いてほしくて古古古恋 小池正博
スパゲティ痴情のもつれが原因だ 伊藤あい
奴隷の倫理 あゝきみは地球と燃えていて 瀬戸夏子
ガジェットに半濁点を口移す 蟹口和枝
吹き出しをなびかせ自転車がなじる ゆみ葉
六月の月夜空気がもれている 平賀胤壽
1点
抜け感のハンパなくない水無月の 蟹口和枝
ガスキアス小氷河期で韻を踏む 金川宏
ばらの花は下の句のように明けていく冬 瀬戸夏子
善人のでぼちんで割る茹で卵 八上桐子
黒板の繁みに隠す前頭葉 金川宏
アメフラシ、ナマコ、アザラシ、進化論 伊藤健
手の甲をこすりあわせて麦の秋 平賀胤壽
▼KOIKE「川柳スパイラル」大阪句会
2025年6月1日(日)13:00〜17:00
たかつガーデン3階「菫」
(近鉄「上本町」・地下鉄谷町線「谷町九丁目」下車)
『LPの森/道化師からの伝言』(石田柊馬作品集)について
【ゲスト】瀬戸夏子
本誌23号の合評+句会(雑詠2句・兼題「壁」2句)
出句締切 13:30 欠席投句拝辞
会費1000円 申込み 小池正博まで
▼KOIKE川柳スパイラル大阪句会速報
2025年1月18日 於・たかつガーデン
【雑詠】
5点 キツツキキツツキ額に五芒星 宮井いずみ
4点 透き通る百葉箱で祈りたい まつりぺきん
3点 真空は寂しがりやでけちくさい 兵頭全郎
1点 姉さまを昆布締めにして本棚へ くんじろう
帝都発投票箱の専門店 小池正博
無点 逃避行目鼻外したゆで卵 岡谷樹
取り急ぎ送る又従兄弟の夫 中山奈々
【兼題】新
4点 新装開店犬の毛でいっぱいで 中山奈々
2点 サ行には新撰組の風が吹く 宮井いずみ
新式の肺活量で文字起こし 小池正博
色のないキョウチクトウに住む長女 まつりぺきん
空き瓶も割れてそろそろ新宇宙 兵頭全郎
1点 菅田将暉真っ新のシャツ似合わんね 岡谷樹
新しいメガネ軟体動物Fと呼ぶ くんじろう
Up 1/20 17:05
▼KOIKE「川柳スパイラル」大阪句会(続き) 2024.9.7
【席題】巻貝の標本を見てのイメージ吟
9点 引き戸ですよと巻き貝が寄ってくる 中山奈々
8点 貝殻を出てから火事を消しにゆく 小池正博
7点 居心地の悪い煮っころがしである 榊楊子
肋骨に縞のパンツがからまって 兵頭全郎
5点 みなもでは淡くなる境界の祭(さい) 林やは
貝乾ききるまで兵庫県議会 八上桐子
4点 毛髪のかえすがえすのトバ火山 くんじろう
3点 らせん階段ただのお遊びだとしても 宮井いずみ
サザエさん時空に薄目 中津駅 まつりぺきん
それなりに座れば薔薇街は近い 西脇祥貴
やましくて貝の中だけいつも夜 綿山憩
2点 私のみみたぶに噛みつく寂寥 酒井かがり
入口と出口 せめぎあってるんだ 平賀胤壽
陸地にも潮の香りが流れ着く 石川湧太
1点 大通りコンチキチンと貝踊り 森茂俊
▼KOIKE[「川柳スパイラル」大阪句会 2024.9.7
【雑詠】
8点 黄色なら勝てる犬なら引き分ける くんじろう
渡り廊下からからだの外に出る 八上桐子
6点 ロボットのエノコログサと戦った 榊陽子
5点 レシートで城を築いた後日談 兵頭全郎
お嘆きの貴兄の内股のあるとき 酒井かがり
後ろから前から手紙、雨、祈り まつりぺきん
杖を突いてジンベエザメが寄ってくる 平賀胤壽
年会費千円の母さんの腸 中山奈々
4点 全素材立往生のゆめの真昼 西脇祥貴
瘡蓋を一枚剥いで家内安全 岡谷樹
2点 林間に作り笑いの小鳥たち 小池正博
ムズかしく考え過ぎて越前水母 宮井いずみ
胸から胸までの水路あふれそう 林やは
致死量の桜桃三十九粒 薄暮 綿山憩
1点 黒人の侍語るパリジェンヌ 石川湧太
【兼題】海
11点 左目が眠ったままのお葬式 西脇祥貴
散髪屋の椅子の静かな海訛り くんじろう
7点 アイロンの余熱 北斎の波頭 平賀胤壽
埋めたはずの海に浮く 梨みたいに 八上桐子
6点 鉛筆を噛む海亀になれなくて 中山奈々
冬物と書かれた箱に仕舞う海 まつりぺきん
5点 あたたかな海に還ると名付け親 林やは
耐性は海のアイスクリームです 榊陽子
4点 父ちゃんの袖の中からオホーツク 森茂俊
1点 くじらの背クルーズ船を見下ろして 岡谷樹
海原を知らぬ小僧が食うパスタ 石川湧太
▼KOIKE「川柳スパイラル」大阪句会ご案内
9月7日(土)13:00〜17:00 たかつガーデン3階「蘭」
本誌21号の合評+句会
雑詠1句・兼題「海」1句・席題1句
出句締切 13:30 欠席投句拝辞
会費1000円
申込み 小池正博まで
申込みなしでも当日参加できます。