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1 蛍子

ある男のコの話

三十代後半の主婦です。
旦那は遅くまで家を空け、子育ての一段落した私にとっては今の毎日が少し退屈でした。
これも一つの幸せの形なのでしょうが、刺激のない日々がこうも続くと何かが起こって欲しくなるものです。
贅沢な悩みとは理解していても、幼い子供の世話に追われていた毎日がもう一度やってくる事をどうしても望んでしまうのです。

庭の前であの男のコを見かけたのは、そんな折でした。
[作者名]
蛍子
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2 蛍子
初対面の印象は最悪だったと思います、お互いに。
なんと、男のコは庭の植木におしっこをかけているところを私に見つかったのです。
見た感じ小学校3、4年生くらいのようでしたが相当焦ったらしく、振り向きざまに「ごめんなさい」と口にして逃げてしまいました。
その時はほんの少し腹が立ったのですが、まだ子供だし緊急だったなら仕方ないかな・・・、などと考えるうちになんだか可愛くも思えてきました。
大人だったら嫌ですが、子供のおしっこなんて昔から散々処理しています。
私は一旦落ち着くと、「いい肥料になった」くらいの笑い話にしてしまおうと考えていました。
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3 蛍子
ところが夕方近くになって、家の周りをそわそわ歩く人影がありました。
あの男のコです。
一度は逃げてしまったものの罪の意識に耐えきれず、謝りに訪れたようでした。
その姿がかつての我が子を見ているようで可愛くてたまらなく、少し怒ったふりをして意地悪をしてみたくなったのです。
男のコの教育上、というのも確かにあったのですが・・・、正直言って私欲の方が勝っていました。
私が「どうしてあんな所で?」と聞くと、「我慢できなかった・・・」と答えます。
「人のお家でそんな事していいの?」と言えば「いけない・・・」と消え入りそうな声が返ってきます。
泣かせるつもりはなかったので、目が潤んだあたりで許してあげようと思っていたのですが、今度は男のコの方から私に質問をしてきました。
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4 蛍子
「どうしたらいい?」
男のコが口にしたのはそんな質問でした。
聞けば学校で忘れ物をした日は、漢字の書き取りや掃除をさせられたりと何かしらの罰があるらしいのです。
男のコはそれらの罰を受けて初めて許されると思っているらしく、私はどんな罰をするのかと聞いてきたのです。
始めは困りました。
見ず知らずの子供に厳しい罰を与える訳にはいかないし、かと言ってこのまま許しても男のコは不安になるでしょう。
怒られていないのだから、いつ学校に告げ口されるかもわからない。
今の男のコの口ぶりだと、そんな風に思ってしまっても不思議はありません。
そこで私は、とても子供らしい罰を与える事にしました。
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5 蛍子
私は男のコを家へ招き入れ、2階に上がらせました。
自立して家を出た息子が、それまで使っていた部屋にです。
とは言っても最後の数年は寮生活で家を空けていたので、他に置き場のない学習机などは昔のまま残っていました。
私は男のコを床に座らせると、向かって自らも正座します。
そして、これから何をするかを男のコに言うのです。
「おしっこしちゃったから、お尻をぺんぺんするね」
それは昔、息子を叱る際によく用いた「お仕置き」でした。
息子がおねしょをしたりお漏らしをしてしまった時には、その濡れた衣服を脱がせてお尻をぺんぺんと叩いていたのです。
もちろん息子の場合はそれを隠したがるような幼いうちだけでしたから、今回のように高学年にも見えるくらい大きく成長したお尻を叩いた経験なんてありません。
男のコの反応によっては、叩かずに許してあげる事も考えていました。
ところが男のコは、意外なほどあっさりとこの罰を受け入れてきたのです。
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6 蛍子
(あら、結構見た目より重い・・・)
太腿に覆い被さるように寝かせてみると、華奢な体付きからは想像できないほどの重量感がありました。
その理由は直後にはっきりします。
「この上からじゃ、痛くないでしょ?」
軽くパンパンお尻をはたいてやると、男のコは腰を浮かせて自らズボンを下げました。
残ったブリーフ1枚のお尻を見ていると頬擦りしたいくらい可愛かったのですが、それでは罰になりません。
「こ・れ・も!」の声に合わせて左右のお尻を3つ叩いてやると、慌ててお尻を丸出しにしていました。
ぷりんと丸まった男のコのお尻は真っ白な桃のようで、成長期だからか幼かった息子よりもかなり肉付きのいいお尻に見えました。
男のコに「泣かないのよ?」と声を掛け、右手を振り上げます。

ぱちんっ、と結構いい音がしました。
しかし、男のコの表情を私は見逃しません。
息子の時よりもだいぶ大きなお尻ということできつめに叩いたつもりでしたが、男のコは顔をしかめるどころか眉ひとつ動かしません。
今度は反対側のお尻をばちんっ、とやると、僅かですが口元が歪んだのが見えました。
ばちんっ、ばちんっ、・・・と続けて左右のお尻を叩いていくと、あんなに白かった肌がはっきり赤みを帯びてきます。
それと共に男のコもお尻が痛くなってきたようで、ばちんとやるたびに下半身に力が入っていくのが叩いていてわかります。
歪むだけだった口元は歯を食いしばっているらしく、すんなり罰を受け入れた澄まし顔とは程遠くなっていました。
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7 蛍子
そうして、きつく30ほども叩いた頃でしょうか。
大きいとはいえ子供の敏感な肌には少々やりすぎたかな・・・と思えるほど男のコのお尻は赤くなり、痛々しく腫れあがっていました。
ここで私もすんなり許してあげれば良かったのですが、イタズラ心はまだ燻っていたのです。
男のコに対し「反省できた?」と問いかけ、返事が遅いとばちんっ、ばちんとまた繰り返します。
かつて息子にも、そこまで厳しく罰を与えた事などありません。
口調は冷静でも、感情は昂ぶってしまっていたのでしょうか。
いっそ泣いてくれたら冷静になれる、頼むから涙を流して欲しい。
どこかでそのくらいは思ってしまっていたかもしれません。
そうして叩くうち、男のコの反応も少しずつ変化していったのです。
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(それにしても、この子・・・?)
ばちんっ、ばちんっ、ばちんっ・・・
お尻を何度叩いても、男のコは泣くどころか弱音のひとつもこぼしません。
それどころか、体勢的に叩くうちにだんだん下がってしまうお尻を自ら上げ直し、もっと叩けと言わんばかりに突き出すのです。
初めは贖罪のための生真面目な行為だと思っていましたが、どうもそれだけではないように見えました。
(・・・もしかして、悦んでる・・・?)
確証はありませんでした。
まだ精通には少々早い年頃ですし、股間が膨らんでいるわけでもありません。
しかし、そうとしか思えないのです。
私の手のほうが悲鳴をあげるほどの折檻をしているのに、男のコは苦悶の表情どころか食いしばっていた歯が次第に落ち着きを取り戻していくのがわかります。
私が60回ほどで完全に手を止めると、男のコはズボンを上げてぺこりと頭を下げてきました。
「もうしないのよ?」
私がそう言うと、今度は素直に「はい」と答えます。
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9 蛍子
(・・・考えすぎだったかな)
日常がいつもの退屈にもどった。
欲求不満だったのだろうかと自問しながら、もくもくと家事をこなす。
もう会う事もないだろうと思う反面、今度はいくつ叩いてあげようかしらとまだ見ぬ悪童に思いを募らせる。
それ自体が良い暇つぶしとなって、しばらくは刺激など必要ないと思い始めた頃。

あの男のコを、同じ所で見つけてしまった。


「こーらっ、オシッコしちゃったら・・・どうされるんだっけ?」

欲求不満でも、何でもいい。
私はこの子を立派に躾けるだけだ。
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