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1 カラカラ

クリスマスプレゼント

「そういえば、今年の奈菜のクリスマスプレゼント、無しにしたのよ。」

美奈は、出されたコーヒーを手にとって、ママ友の瑞貴にそう言った。

「え?そうなの?」
「ええ。生意気なことは言わない、反抗的な態度はとらないって、何度も注意しているのに、全然、奈菜守れなくて。」
「へー、奈菜ちゃん大人しくて素直な感じがしたけど、すごく意外。」

「うううん。全然。この前だって、生意気言ってたっぷりお尻を叩いたんだから。」

美奈から、数日前の話を聞いた瑞貴は驚きを隠せなかった。

「で、奈菜ちゃん、お母さんからたっぷりお尻を叩かれた上に、クリスマスプレゼントも無しにされちゃったわけね。」

「ええ。半年も前から、ipodがほしいって言って、お手伝いなんかもしてくれてたんだけどね、まぁ、でも、自業自得ね。」

奈菜が一生懸命にお手伝いをしていたことを思い出すと、少し可哀そうな気持ちになったが、これも、躾の内と美奈は自分に言い聞かせた。
[作者名]
カラカラ
(PC)
2 カラカラ
「まぁ、甘い態度をとっても、奈菜ちゃんのためにならないからね・・・。」

瑞貴はそう言って、美奈の顔を見た後、一瞬黙って、少し低い声で美奈に話しかけた。

「こんなこと、言うと、奈菜ちゃんに恨まれるかもしれないけど、せっかくの機会だから、もう少し奈菜ちゃんに泣いてもらった方がいいと思うわ。」
「え?どういうこと?」

美奈は、身を乗り出して瑞貴のアドバイスに聞き入った。
(PC)
3 カラカラ
さくさくしたショートバージョンの話を書きたくて、ここに来ました。
描写は少なく、会話を中心に、イメージしてもらうような話にしたいと思っています。

大した内容になりそうにないですが、今日は眠いので続きは別の日に。
それではノシ
(PC)
4 無名さん
期待してますo(^-^)o
(EZ)
5 あか
ファンなんでどんどん書いてってもらいたいです^^
期待してます〜
(PC)
6 カラカラ
「うーん、なるほど・・・。確かに奈菜には少しつらい話かもしれないけど、瑞貴さんが言われる通りにしてみるわ。」
瑞貴の話は奈菜にとってつらいものだったが、聞いた美奈はそれに従ってみよと思った。

「ええ、今が奈菜ちゃんにとって一番大事な時だと思うの。厳しいかもしれないけど、今のうちにビジバシ奈菜ちゃんのお尻を叩いておいたほうがいいわ。うちの加奈だって、私に昨日お尻を叩かれて大泣きだったんだから。」
(PC)
7 カラカラ
「加奈ちゃんも、同じなんだ。そうね、私も心を鬼にして、厳しくするわ!!」
美奈はそう決意する、自分の家に戻って行った。


「ただいまー。」
「おかえりなさい。お母さん。」
「あら、もう帰って来てたの?」
友達の家に遊びに行くと聞いていた、美奈はこんな時間に奈菜がいることを不思議に思った。
「うん。おかあさん昨日はごめんね。生意気なことを言って」
「うん。もういいよ。奈菜が反省したならそれでいいわ。」
昨日、奈菜を膝の上でたっぷりとお尻を叩いた。わんわん泣いていたが瑞樹の話を聞くと、あれは演技だったのか、わからなかった。

「今日は、お友達と遊ぶ予定だったんじゃないの?」
「うん。最近、奈菜、ママに生意気なことばっかり言ってたから、それで・・・。」
リビングに入った、美奈は驚いた。洗濯物が取り込まれていて、たたんである。部屋もきれいに掃除がしてあり、後で片付けようと思っていたお昼の洗いものも、きれいに片づけられていた。
(PC)
8 カラカラ
「どうしたの?これ」
「うん。ちょっと、お手伝いをしようと思って。昨日のこともあるから・・。」
「え、これ全部、奈菜がしたの?」
「うん。」
奈菜は照れた様子で、にこっとわらった。
「そうなの。ありがとう。ホント、お母さん嬉しいわ。」
奈菜がこんなことまでできるようになったのかと思うと、美奈は嬉しくて仕方がなかった。

「でも、どうしたの?今までこんなことしたことなかったのに?」
美奈は素直に自分の疑問を奈菜にぶつけてみた。
「奈菜ね、今までお母さんに酷いことばっかり言ってたから、だから・・お母さんの喜ぶことをしたくて。」
「そっかぁー、お母さん本当にうれしい!!本当にありがとう^^」
「えへへ。。」
美奈はぎゅっと奈菜のことを抱きしめてあげた。
(PC)
9 カラカラ
「いいことをしてくれた、奈菜にはママからホットケーキのご褒美!!今から作るからお皿とか用意しておいてね。」
「え、ホント!!奈菜嬉しい!!ありがとうーー。」
跳びあがるように喜ぶ奈菜を見て美奈は嬉しかった。

ホットケーキを作りながら、さっきの瑞樹の話を思い返すと、頭が混乱してきた。厳しいお仕置きをしなくても、奈菜がこんなことをしてくれるんだと、思う反面、瑞樹の話にも真を得たものがあったからだ。奈菜にはお道具は必要ないじゃないか?でも、今日はたまたまなのかもしれない、やっぱりクリスマスにはお道具のプレゼントをした方がいいのではないか?
どっちにも決め切れなかった。

『今悩んでも仕方ないわ。クリスマスまで、まだ時間があるし、奈菜の態度を見てから決めよう。反抗的な態度をとるようなことがあったら、お道具をプレゼント、もし今日のような素直な態度がとれていたら、前に約束をしていたipodをプレゼントしよう』

美奈が心の中でそう思っていることをしらず、焼きたてのホットケーキをニコニコとしながら奈菜はほおばった。
(PC)
10 カラカラ
クリスマス当日

「奈菜―、こっちにいっらしゃい。」
「はーい。」
二階から降りてきた奈菜にプレゼントを渡した

「これ、奈菜にクリスマスプレゼント。」
「え、ええーー、ええーーーー!!お母さん、今年はクリスマスプレゼントなしだって言ったのに?どうして?」
奈菜は疑問に思ったが、それ以上に美奈からのクリスマスプレゼントがうれしくて、今まで見せたことないような笑顔で美奈にお礼を言った。
「ありがとおーーお母さん。奈菜、本当にうれしいいーー。」
プレゼントと、美奈の顔を交互にみて嬉しさを爆発させた。
「ここで、開けていいから中身を確認してみなさい。」
「うんうん!!」
綺麗に包装してある、包み紙を破る。中身が見えたところで、奈菜の顔が曇る
(PC)
11 カラカラ
「え、お母さんこれ何・・?」
「これはね、奈菜が悪いことしたらお尻を叩くお道具なの。」
「お、お尻を叩く・・、え?」
「ママの手や物差しじゃ、5年生の奈菜にはお仕置きにならないと思うの。だから、ケインって言うんだけどね、きついお仕置きができるように、奈菜にプレゼントしたの。」
「・・・・。」
てっきりipodだと思っていた、奈菜はショックで言葉がでない。
「奈菜、大事な話だからしっかり聞きなさい。お母さんも、こんなお道具で奈菜のお尻は叩きたくないの。加奈ちゃんのお母さんから聞いたけど、一度、これでお尻を叩かれるとその日は椅子に座れないんだって。」
「・・・。」
「でもね、今の奈菜にはこれが必要だと思うの。奈菜もいい子になりたいっていってるもんね?」
「ひっく・・っ・・」
さっきまでの笑顔が消えて、しくしくと涙を流しながら、「うん」とうなずいた。
「うん。わかってくれるなら、お母さんからはこれ以上は何も言わないわ。最近、奈菜が一生懸命、いい子にいようとするのはすごくわかるの。できれば、このお道具は使わないように、しようね?」
「はぃ・・。」
(PC)
12 カラカラ
「なら、このお道具、奈菜のベッドのところにかけておきなさい。」
奈菜は泣きながら、うなずくと、とぼとぼと自分の部屋に戻って行った。
そんな様子を見ながら、ここ1カ月のことを美奈は思い返していた。

ここ1カ月、奈菜の様子をずっと、美奈は見続けた。もしかしたら、いい子なのはあの日だけだろうと思っていたが、奈菜はそれからもお手伝いや言う事を素直に聞くようになった。それに、奈菜もことあるごとに「いい子になりたいから」と言って努力をしていし
そんな、一生懸命な様子は母親の美奈には手に取るようにわかった。
奈菜の変わろうとする娘の姿を見て美奈は嬉しかったが、これから、思春期で反抗期になる事を考えると、苦渋の選択だったが、やはりお道具は用意しておいた方がいいと思った。

クリスマスプレゼントに、お尻を叩かれるお道具をプレゼントされるのは奈菜にとって本当に悲しい事はわかっていたが、最後の最後まで、美奈は悩み続け、これも奈菜のためだと思い心を鬼にして、お道具をプレゼントしたのであった。
(PC)
13 カラカラ
涙を流しながら階段を上がって行った、奈菜は美奈に言われる通り、ケインを自分のベッドにかけた。
悲しいプレゼントの奈菜だったが今までの自分の態度が悪かったかと思うと、何も美奈に反抗することができなかった。
それにクリスマスに、こんなプレゼントしないといけない美奈のことを考えると、お母さんに申し訳ない気持ちでいっぱいになった。
やっぱり、1か月くらいじゃ、お母さんは許してくれないんだ、今まで本当に悪い子だったんだと思うと、クリスマスにお道具をプレゼントされたことより、悲しくて仕方なかった。

元気なく、自分のベッドに横たわると、枕元に手紙が置いてあった。
クリスマスデザインの赤と緑の色の封筒をあけると、中から手紙がでてきた。
(PC)
14 カラカラ
「奈菜へ
 楽しいはずのクリスマスなのに暗い気持ちにさせてごめんなさい。お道具のクリスマスプレゼント、お母さんも本当に辛いです。できればこのお道具ではかわいい奈菜のお尻を叩きたくありません。でも、奈菜にお道具が必要だなと判断した時は、お母さんは容赦なくこれでお尻を叩くつもりでいます。つらいかもしれないけど、心に留めておいてください。
あと、ここ1カ月、奈菜は一生懸命いい子になろうと努力していましたよね?
お母さん、そんな様子をずっと見ていました。お手伝いをしたり、生意気なことを言わないようにしたり、必死に自分を変えようとする、奈菜のことみていました。
お母さん、すごくうれしかったです。

奈菜。自分の机の引き出しの中を見てください。少し遅れたけど、お母さんからのもう一つのクリスマスプレゼント。いい子になろうとした、奈菜へのご褒美です。

                              奈菜のお母さんより 」

奈菜はぱっとベットから飛び降りると、自分の机の引き出しの中を見た。
引き出しの中には、小さな箱が入っていた。ピンクの紙に包装された箱を急いで開けてみると、中からは、奈菜が半年前から欲しがっていたipodが入っていた。


「おかあさん!!おかあさん!!」
そう言いながら転げ落ちそうな勢いで降りてくる奈菜。
美奈は思った。降りてきた奈菜をぎゅーっと抱きしめよう、いっぱい、いっぱい、今までのことを褒めてあげようと・・・・。
(PC)
15 カラカラ
短くしようと思ったのですが、全然、長くなってしまいました。

ほとんど、内容が変わりませんが、少しここでは書けなかった部分を追加したモノをメディアスパさんにも投稿しました。

またご感想を頂けると嬉しいです。
(PC)
16 あか
読み応えあってよかったです
しかし短い周期で投稿してくださっているのにクオリティが落ちないですね・・!
(PC)
17 たま
描写がところどころおかしい
ならお前が書けはいらない
すでに書いてます
(S)
18 無名さん
面白いですね
パパからのお仕置きも見たいけど、母娘ものしか書かない方なのかなぁ
(EZ)