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1 昌樹

家庭教師

小学校に入ってから、勉強で困ったことなんて一度もなかった。
5年生になって急に成績が落ちてしまったのは、それが一因とも言える。
下手に勉強ができるプライドを持ってしまっているせいで、塾に行くことはおろか家で勉強する習慣さえない僕が落ちこぼれるのは時間の問題。

親が勝手に家庭教師をつけるまで、さほど時間はかからなかった。
[作者名]
昌樹
(PC)
2 昌樹
「今日から、一緒に頑張りましょうね。」
家に来る家庭教師が現役の女子大生らしいと聞いたときは、僕より父さんの方が嬉しそうだった。
僕はといえば半信半疑で、学校の先生に習ってもわからないものを大学生に教えてもらうことに少し抵抗があったのも確かだ。
だから素直に「先生」と呼べるまでには、少し時間がかかりそうに思えた。

ところが、彼女はいい意味で予想を裏切ってくれた。
教え方は非常にわかりやすくて何より丁寧。
元々勉強することそのものは嫌いじゃなかった僕の成績はみるみる回復の兆しを見せ、目を背けたくなるような点数をとってくる心配はしなくてもよくなった。

それは全て、先生のおかげ。

そんな風に素直に認められていたら、僕も晴れて優秀な生徒の仲間入りだったかもしれない。
しかし一度折れ曲がってしまった性根は、そう簡単に元に戻ってはくれないのだ。
(PC)
3 昌樹
「あれ…、ここ前にも言わなかったっけ?」
学校から持ち帰った答案を見て、彼女が首をかしげる。
80点台後半。
決して低い点数ではない。
しかし僕が間違ったその設問は、必ずテストに出るからとよく復習するよう念を押された箇所だった。
「やっぱりそうだ。もう、あれだけ出るって言っておいたのに。」
彼女は時折、不機嫌そうに僕の顔を覗き込むことがあった。
普段50点しか取れない子が60点でも怒らないが、90点は取れる能力のある子が80点を取ってきたら怒る。
初日に受けた説明にはそんな内容が含まれていて、時には罰を与えることもあると親に了解まで取られてしまっている。
「これは、お仕置きだね。」
彼女は問題集を閉じるよう僕に言うと、いくつか質問を始めた。
(PC)
4 昌樹
「お尻を叩かれたことはある?」
その一言で、今からお尻を叩かれるのだと初めてわかった。
僕がとっさに恐れたのは、その最中に父さんや母さんが入ってきてしまうこと。
トイレに行くふりをして母さんの動向を確かめると、どうやら夕飯の支度を始めたばかりで台所から当分は動きそうになかった。
父さんが帰ってくるにもまだまだ時間がある。
今のうちに罰を受けておいた方が、後々面倒くさいことにならないようだった。
それでも彼女が待つ部屋に戻るのは少し緊張してしまう。
お尻を叩いてもらうために自分の部屋へ戻るというのは、何とも言えない恥ずかしさがある。
(PC)
5 昌樹
「下は下ろして。そう、パンツもね。」
もうどうにでもなれという気持ちで彼女の脚に寝そべると、体温が一気に高くなった。
5年生でこんなことをされているのがわかったら、僕は明日から学校中の笑い者だ。
家庭教師に勉強を習っていることは、既にクラスの何人かまで知れ渡っている。
もし他の誰かも、彼女を雇ってしまったら…。
考えるだけで身震いした。
(PC)
6 昌樹
「5年生だから、ちょっと痛くするよ。」
ピシャッ!
右のお尻を強く打たれたのがわかった。
じんと痛むお尻を擦ろうとすると、彼女は軽く僕の腕をつかんで横に払う。
「だめ、危ないからね?お仕置きが終わるまで、両手は前。…わかった?」
そう言うと、僕が手を戻すのを見守りながら一度、大きく息を吐いた。
ピシャッ!
一呼吸置いて、今度は左側のお尻に強い痛みが走る。


ピシャッ!


ピシャッ!


ピシャッ!


彼女は決して、息もつかせず僕のお尻を痛めつけようとはしなかった。
一度叩いてはその痛みを噛み締める時間を設け、少し和らいできたのを確認したあと、今度は逆側のお尻めがけて強烈な平手打ちを加える。
ピシャッ!
ある意味では、最も苦しくて辛いやり方に思えた。
ピシャッ!
痛い痛いともがいている間に終わるような罰ではないのだ。
ピシャッ!
たっぷりと時間をかけて、嫌というほどお尻を打たれる。
それが子供にとってどれほど辛いことか、こうして体験してみなければわからないだろう。


ピシャッ!


ピシャッ!


ピシャッ!


気が遠くなるぐらいの時間、彼女からのお仕置きは続いた。
軽く触られただけで声をあげてしまいそうなほど大きく赤く腫れてしまったお尻を見ても、やり過ぎたとは言ってもらえなかった。
高学年はみんなこうらしい。
「女の子にも、先生これくらいはするからね?」
本日の授業はここまで、とズボンを上げてもらう。
「今日こそは復習すること。間違えたら…また、コレだから。」
僕のお尻を軽くぽんぽんと叩き、この日は帰っていった。
一度叱られたぐらいでは治らない。
それをわかった上での厳しい罰だったのだろうと思う。
(PC)
7 海捗
このストーリードキドキしました!
内気な女の子の場合見てみたいです!
お願いします!
(EZ)