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1 竹居

長い放課後

小学3年生として過ごした1年間、私はいつも宿題を忘れ続けていました。
理由はいろいろあるのですが、きっかけは隣町の小学校に通う従姉が「うちの学校は宿題なんて出た事ない」と言ったからです。
僅か数キロほどしか離れていないのになぜ自分だけが毎日帰ってから勉強の義務を負わされるのか。
世間を知らなかった私は、宿題のない従姉の環境のほうが普通だと自分にとって都合のいいように解釈したのです。
しかしそんな事は知るはずもない担任の仲野先生は、当然のように私を叱るのでした。

「また宿題忘れたの?…もーっ…、言っても無駄だし放課後残ってちゃんとやるのよ?」

「はい、すみません」

毎朝チェックのたびに私が手を挙げるため、近頃は私だけ飛ばされて先生が他の子にお説教する所を見ています。
けれど見逃してもらえるわけではなくて、朝は時間が足りないからという事でした。
宿題を忘れる子には全員、罰が待っているのです。
[作者名]
竹居
(PC)
2 竹居
…パァン、…パァン、…パァン!
お尻の真ん中を3つ、強めに叩かれた男の子が、仲野先生の太腿から下ろされます。
今学期に入って初めての忘れ物だったのでしょう。
たったの3回で許してもらえるなんて羨ましい、などと思ってしまったのは私だけかもしれませんが。
続いて男の子、女の子、また男の子2人の後ろへ並んでいた最後尾の女の子も同じでした。
…パァンッ、…パァン、…パァンと3回、お尻の真ん中へ平手打ちをもらっては交代。
自分の番が終わると、お尻をさすりながらそれぞれ席へ戻っていきます。
カリカリと朝学習の鉛筆の音だけが聞こえる中、お尻を叩かれるのはそれなりに屈辱的でした。
でも私は、そんな段階を何か月も前に通り過ぎていたのです。

「これで全員かな?明日は忘れないように」

私だけまだ罰を受けていません。
(PC)
3 竹居
放課後が近づくにつれ、憂鬱な気分で罰の宣告を待っていました。
先生は放課後も時間の都合があるので、予定が決まったら先生のほうから声をかけてくるのです。
早い日は給食の前に、遅い日だと帰りの挨拶が終わったあともしばらく待つよう言われました。
遅くなるほど今日はどうなるんだろうというドキドキで一杯でした。
職員会議が入った日は、終わるまで教室で待っていないといけないのです。
最長で帰宅時間が夜19時を過ぎましたが、さすがに親には連絡が入っていました。
それでも懲りないのが私だったのです。

「さーお待たせ、宿題終わった?」

いつものように1人、教室で待つ私の所へ先生がやってきます。
宿題なんてとっくに終わっていました。
早く済ませるつもりがあれば休み時間を少し削るだけです。
そんな簡単に終わる宿題をやらずに忘れ続けていたのですから、先生が怒るのは当然でした。
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4 竹居
「…でさ、先生いつも不思議だなぁと思うんだけど」

終わらせたドリルの添削をしながら仲野先生が言います。

「どうして宿題忘れてくるの?お尻叩かれたいの?」

「え?」

「そうとしか思えないじゃない、他の子は3回叩いただけでお尻押さえてとびあがってるのに」

「そ、そんな事…」

皮肉だったのでしょう。
私1人のために時間を割いて罰を与えにくるというのは、思いのほか大変な労力だったと思います。
小3の私にはそれがわからず、ただ自分がしたくないからと宿題忘れを続けているのでした。
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5 竹居
「まぁ…、いいわ」

言い過ぎと感じたのか、仲野先生の顔にはどこか後悔が見え隠れしていました。

「罰よ、お尻を出しなさい」

教室に1人、朝の光景と同じように先生の太腿へ体を預けます。
唯一の違いは私が必ず廊下側を見るように、お尻は外窓があるほうに向けなさいと指摘されている事です。

「始めるわよ?」

…パァンッ、…パァンッ、…パァン!!
朝見た子達と同じように、お尻の真ん中を3つ叩かれます。
気持ち、他の子よりも大きな音が教室中にこだましていました。
人の気配のない静かな校舎だから余計にそう感じたのかもしれません。
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6 竹居
「はい次、10回ね」

…パシィッ、…パァン、…パァン、…パァンッ!!……
仲野先生がお尻を叩く数は、同じ事で何回叱られたかで大体決まっています。
初犯は3回、2度目は10回、3度目になると30回…、ちなみに4度目以降は手心一切なし、先生の気が済むまで終わらないという約束でした。
宿題忘れはもちろん、遅刻や、廊下を走って注意されるのも同じですが学期ごとにリセットされるため、3度目より先は私だけのために新しく作ってもらったという背景があります。
そのため私だけは特別。
1度目から3度目までの罰を一通りすべて受けたあと、ようやく今からどの程度叩こうかという話になるのです。
10回のあとは30回。
この43回はすべてお尻の真ん中を叩かれるため、割れ目のあたりがひりひりしてきてどうにも我慢できません。
しかも本番はそこから先なのです。

「まだまだ時間は余裕あるし、今日は暗くなるまでね」
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7 竹居
…ピシャッ!!
痛みがあったのはお尻の左側でした。
手の離れたそばから桃色になるほど、じんわりと浮かんでくる熱を肌に感じます。
ぴりぴりして痒いと思った直後、真ん中、右側と数秒ずつ遅れてお尻に痛みが走りました。
…ピシャ、…パァンッ!!

「帰ってお風呂に入れないかもねー?」

…パシィン、…パァン、…パァン、…パシィッ!!……
少し意地悪な叱りかたをするのは、仲野先生が私の事を考えてくれているからに違いありません。
いきすぎて皮肉をこぼす一面もありますが、どうすれば私のためになるかと葛藤した上での事でしょう。
でなければ、連日私1人のためにこんな遅い時間までつき合ってくれる先生はいません。
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8 竹居
…パァン、…パァンッ!!
先生のお尻叩きが続きます。
自分では見えないのですが、最初に何度も叩かれたお尻の割れ目あたりが非常に熱くなってきて、おそらく真っ赤になっているでしょう。
軽く触られただけで声が出てしまうほどなのですが、逆に叩かれているうちは痛みでそれを誤魔化す事ができます。
お尻を叩かれ終わった直後が、足が痺れてしまった瞬間のように辛いのです。
けれど、そんな心配をするのはまだまだ先のようでした。

「トイレとかは大丈夫?」

「えっ?…あっ、はい…」

「そう、行きたくなったら言ってね、腫れてからだと辛いわよ?」

その言葉で、私はこの罰がまだ何分間も続けられるのだと知ったのです。
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9 竹居
「…今日はこれくらいにしましょうか」

長い休憩を2回挟んで、延々罰に耐え続けたのは最後の20分。
1人教室で待っていた時間から考えると、およそ1時間と40分が経過していました。
私はお尻を押さえてしばらくうずくまってしまいましたが、外は暗くなってきているため教室に長居はできません。
歩くだけでもひりひり擦れるお尻のまま、通学路を歩かなければならないのです。

「1人で帰れる?」

「はい」

親に迎えにきてもらえば先生が事情を話してしまう恐れがあります。
かと言って、お尻を叩かれたばかりなのに先生の車で2人きりになるのも気まずい感じでした。

「失礼します」

「はい、気をつけて帰るのよ」

罰が終われば、心配性で過保護ぎみな仲野先生なのです。
本当に大丈夫?の催促をかわし、家路についた頃には完全に陽が落ちていました。
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10 竹居
「ただいま」

「おかえり、遅かったのね」

「うん」

親からあれこれ聞かれる前にと、そそくさとお風呂に向かいます。
体をねじって片方ずつ自分のお尻を見てみると、明らかに他と色が違います。
お湯がしみるほど腫れてはいませんでしたが、学校で叩かれて帰ってきたのだとひと目でわかってしまう肌の色をしていました。

「今日のは、痛かったなぁ…」

ぽつりと呟きながら、いつもより長く湯船に浸かります。
全身が赤くなれば腫れたお尻があまり目立たないと考えたのです。
気持ちの問題でしょう、お湯から上がると痛みもすっかりひいたつもりでパジャマに着替えました。

(…あ、やっぱまだ少し…)

食卓につくとやはり、お尻の感触が違いました。
腰を浮かせてもぞもぞしていると親に注意されましたが、幸い罰があった事は悟られなかったようです。
宿題忘れの頻度については親に伝わっているため、知られればお説教だけでは済まなかったでしょう。
こんな日々がずっと繰り返されていたのです。
翌日も、懲りずに宿題を忘れて登校する私がいました。
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11 ずん
女の先生の厳しいお仕置きは大好きです。
(SP)
おしりペンペンしてください宿題やらないし悪いことばっかするので24時間おしり叩いてください
(SP)