蟲の長_谷_部くんへ

鍵は……タイトル通り。もう君が僕の前からいなくなって、三年経つねぇ。とても早くてびっくりしてしまったよ……時間のことだよ?

この世界にいないかもしれない。そもそも出会いもここではなかったからね、それでも、一縷の望みをかけて、折角の人の身を得たのだし探させてもらうよ。

ペラペラと長く話してしまうのは僕の悪いくせだねぇ。そろそろ鍵を並べようか。


・僕を檻の中に閉じ込めてくれた
・僕の区別名はしんなり青〇、君との会話で生まれたもの
・毎週一つずつ、必ず決まった曜日にプレゼントをくれた
・三つ目のプレゼントをくれた時、僕が直ぐに返せずその翌日には君は消えてしまっていた

……一先ずこんな所、かな。心当たりのある君に、謝りたいんだ。それに、まだ返事もできていない。君に貰ったもの全て、まだ、ずっと覚えて大切にしているんだ。奇跡的に出会えてその後話続けられるかは、僕には分からないがね。なんせ刀にしてはともかく、人としては三年って長いだろう?
どうかまた、君の顔が見られますように。