宇/髄へ

お前にこの言葉が届くと良いんだが。
一応出会った時の宿にも連絡をした、だが届いてない場合を考えて此方にも残す事を許して欲しい。

先ず伝えたい事がある。俺が泣いたのはお前が原因ではない、お前に相談した事関連の事だ。流石の俺でも堪えていた物が決壊して止まらなくなり泣いてしまった…そういう流れだ。
だから決してお前がどうの、とかではないし俺の言葉が足りず誤解を与えたままなのも嫌だったからこのように筆を取らせてもらった。

お前と話すのが俺は好きだったんだ、仕事を終えてみたら居なくなっていた部屋に頭が回らなかった。…同時にお前の存在は大きくなっていたんだな、と認識させられた。純粋に一人の人間として興味を持っていた、もっと話して宇髄の事を知りたいとも思っていたのも事実だ。これ程迄に似ていて、感性の合う奴は初めてだったんだ。お前と共に交わした酒も、飯の約束も楽しみだった。らしくないな。

だから、もし声が届いたのなら。それでいて、仕方無いから話してやる…となってくれたのなら、よかったらまた顔を見せてやってくれないか。そしたら嬉しい。
鍵は散りばめた、宇髄ならば分かる筈だ。
伝える言葉が足らず変な誤解を与えてしまった事、本当にすまなかった。