とーよーよ

とーよーよ。

　
なんだね。文字打ち王国司令官である私をわざわざこんなところへ呼び出したのだから、何か大事な話があったのではないかね？わざわざ、君にこれを言うのもなんだが、私はパイナップル国王より、この国の管理を全面的に任されている立場にある。とくにトムソン君、君からは片時も目を離さぬよう、厳しく言い付けられてもいる。そんな君が私を呼びつけたのだから、なんの話か大体、察しは付いているがね。
　
by/闇夜に照らされ司令官

実は事件が起きました。親父と一緒に、親父の兄貴の家に遊びに行った時のこと。親父は名物のアイスを５０本買いました。
親父が兄貴の家に戻り、ちょうど兄貴の娘がいたんで、冷凍庫貸してくれと頼んだら、娘が勘違いして、「まあまあ、こんなにいりませんよ。半分でいいですよ」とふざけたことをぬかす。
てなわけで、まんまと２５本、アイスをとられてしまいました！

　
うむ。やはり、その件か。勿論、先日発覚したアイス勘違い半分横取られ事件についてはすでに私の耳にも入ってはいるし、国王も知っておられる。そして、すでに、調査隊を派遣させてもいる。しかし、夢を断ち切るようで悪いが、最悪の場合い、取られたアイスは戻って来ないかもしれない。どうか、そのことは覚悟しておいて貰いたい。それに、仮にアイスが戻らなかったにせよ、アイス同様、気持ちまでを溶かしてしまう必要はない、とのお言葉を国王より授かってはいるため、それをこの場で伝えておく。

by/溶けない気持ちの司令官

　
ちょっといいかね？

　
ん？

　
やあ。私だが、ちょっといいかね。

君たちの会話は聞かせて貰ったよ。

確かに私は自分の気持ちまで、アイス同様、溶かしてしまう必要はないと言いはしたが、まさか、アイスを取られたのが私の遺伝子を受け継ぐトムソン君だったとは驚かされた。
　
東洋司令官、せっかくだ。

この機会にあの事も伝えたらどーだね？
　
by/お待たせしました我等の国王