ログハウス本棟「ピオーズ」124

ロマサガリメイク２　発売おめでとう〜

なんかめちゃくちゃいい感じに出来たぞ！

〜皇歴3311 皇帝の寝室〜

天才科学者であるヒラガ教授の系譜によって、コッペリアは躯体の経年劣化を乗り越え、アップデートを重ねて来た

しかし、既に自分が即位して50年
皇帝が長く変わらない事は、自然の摂理に反する
自身もまた、先帝達に託された命であるが為に

コッペリア「世代交代の時が、来ましたね・・・」

暦暦の先帝達とも対話し、寝室へ次の皇帝候補へ声をかける

〜〜〜〜〜〜


セレス「失礼します、陛下」
コッペリア「良いのですセレス。
あなたもインペリアルガードとして、良き働きをしています。

私が人形であるというのは理解していますね」

謁見の間で立って、皇帝継承の場面を見ている
恐らく、人形皇帝は最期の責務を果たそうとしている
皇帝の冠を膝元に置き、玉座に座って優しい笑みを向けている

セレス「それは・・・」
コッペリア「命とは終わるもの。そして、次の世代に託すもの。
私が永世帝位では、アバロンや領土は新鮮な空気は取り込みえません。

あなたが次の皇帝です。
どうか、アバロンを良く治めるよう。
そして、七英雄の打倒を託します」
セレス「陛下・・・」

それ以上は言葉が出ない
人形皇帝の命を繋いでいるのは、歴々の皇帝の魂である
伝承法によって次代へ託せば、長年の稼働と合わせ、動かなくなるのはこの場にいる誰もが分かっている

コッペリア「良いのです。
私はこれからはあなたの中で、その次の代の皇帝達の中で生きていくのですから。

さぁ、継承を済ませれば私は動かなくなります。
故に玉座からは動けません。
近くに」
セレス「・・・・・・。はっ・・・！」

涙を堪えつつ、近づき、丁度しゃがめば、冠を託せる位置へと臣下の礼でもってしゃがむ
そこへコッペリアは、皇帝の冠を頭へ被せ、微笑むと、志と力の光がセレスへ投影されていく

コッペリア「後の私の事は、壮大なものは望みません。
ただ、宝物庫で埃を被る壊れた人形として、置いて下さい」
セレス「はい」

ここでセレスは一つだけ嘘をついた
人形帝コッペリアはバレェダンスを家臣と共に披露等をして、臣民誰もに愛されていた
そんな彼女を、壊れた人形として転がすつもりは毛頭なかった
先帝達へも、この我儘は通すつもりだった

セレス「今こそ受け継ぎましょう。歴々の皇帝の記憶と力を」
コッペリア「どうかアバロンと人類に、平和な次代を・・・」

そうして、人形帝は椅子に深く座って目を閉じた

人形帝コッペリア、崩御
享年66歳

セレス「先帝の遺志を継ぎ、わが命！！
今こそアバロンに捧げよう！！

そして先帝の方々には申し訳ないが・・・」

前置きを一つ告げ、これからの皇帝たるセレスは命令を発する

セレス「最終的に宝物庫へ「安置」する。
そしてバレェプリマを、先帝の崩御の為の国葬、滞りなく行え！」

家臣達が跪き、粛々と国葬の準備を行っていく

〜〜〜〜〜〜

後年のアバロン宮殿博物館に、人形帝の棺は宝物庫にて安置される事になる
その目を閉じた様は今にも動き出そうか、というほどに美しかったが、役目を終えた安堵を感じさせるほどに安らかなものだったという