ログハウス本棟「ピオーズ」172

さすがにそろそろ戻るか……？

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正義感と、妹想いだった彼の武人は、強さを得る代わりに妹と仲間以外への思いやりを失った
そもそも、彼等にとっての「人」とは、古代人だった、というのも大きいだろう

古代人から人の時代へ移った以上は、彼等もまた、時代遅れの感性だったが為、この激突と結末は必然だったのだろう

彼が如何に迷惑を「最低限しか掛けまい」、と思っていても、毒華たる妹の存在そのものが、それを許さない

歴史学者群「ユグドラシル」 最強の「失ったもの」より

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皇歴4007 ラストダンジョン 中枢前

私わたくしはテレジア
ようやくここまで、全員で七英雄最後の城塞たる「ラストダンジョン」まで辿り着いた

時折防御の甘さが疲れで出てしまう事もあったが、その度にクジンシーが落とした「吸魂の弓」の固有技である『ライフスティール』で皆の生命力をアンデッドや悪魔系以外からの、死に耐性の無いモンスターから吸収しつつ、奥地まで辿り着いた

この奥地の遺跡群は、古代人のものと違い、七英雄達が運営する為に特化するように作り変えているのだろう

テレジア「ロリカリア、2枠のアビリティを『かく乱作戦』『エクステンション』に換装を。
『彼』の火地相相手には、それしか相殺する手段がないわ」
ロリカリア「はい。そのための水術と冥術、ですよね」

軽く話しただけで、意図を察してくれてありがたい
軽く、手に毒水の塊である術の『ポイゾナスブロウ』を待機状態から解除、のアイドリングを済ませる

ふむ
状態異常付与率1.5倍の『かく乱作戦』と、状態異常とデバフ効果時間延長の『エクステンション』に、素早さ的に追いつくから、『連携ときどき消費なし』、は継続、と
タンプクに『連携ダメージ2倍』がいって、と

とりあえずは問題なしね

さて、この階段を上がりましょうか
軽いキャンプポイントの構築で、魔力と体力は回復して全員問題なし

ーーーいた

七英雄ノエル
先帝テティスが、試合という形で剣技含めて探りを入れ、ずっと私達で研究をして、結論が出撃前にようやく出た、七英雄最強の男

ロックブーケと七英雄だけしか手元にはなくなった、『正義の味方』だった男

ノエル「遂に来ましたね、皇帝陛下」
テレジア「ええ。あなたがここで死守している、という事は、復活の期間含めて後がないという証でもある。

・・・・・・。さて、始める前に言葉は要る？」

全員でサークルロンドをしながら、互いの隙を晒さずに間合いを計りつつ、陣形を組んでいく

ノエル「そうですね。アイドリングついでに、少しだけなら良いでしょう。

・・・・・・あの時、移動湖で試合をした当時の皇帝、今にして思えば試合として受けずに問答無用で殺っておくべきでした。
しかし、当時はその意図も、目的も分からなかった。
殺気は互いに出さなかった上に、当時の皇帝も殺す気で来ていなかった。

ーーーたとえ、互いに武器を抜いた後も」

テレジア「だけど当時から、モンスターを大量に吸収して、敵うものなしだったはずの七英雄最強のあなたと、先帝は正面から打ち合って見せた。
本来は器用さと術力に優れる筈の当時の先帝は、正面から体術で、あなたから剣を抜かせた。

ーーー私も継いだものとして、その経験は生きている」

武器をいつでも抜けるように、術をいつでも使えるように、と互いに隙を見せていない

ノエル「ワグナスにだけでも、あなたの。いえ、あなた達の脅威を伝える事が出来たのは不幸中の幸いでしたが、そのワグナスをもってすら、対策での事前の二重三重の備えの前に、敗れ去った。

我が妹、ロックブーケすらも厳重な対策によって、力尽きた」

ロックブーケの話をした時点で、怒りと共に、火の地相が励起する
彼からも熱気が上がる

テレジア「私達は元古代人と人間。
あなた達が英雄として変わらずとも、こうなったのは結局、価値観が違うが為、必定だった。

さぁ、あなたはここで倒れて貰うわ！
そしてこの先で待つ本体でもう一度、あなた達七英雄の英雄譚へ終止符を！」

ノエル「ええ。語り尽くしました。

いよいよもって、我が妹と他の七英雄の仇を討たせて貰います！
あなたを殺れれば、最強の人型兵器である、『皇帝』はこの世から去り、七英雄への脅威は消え去る！」

「「いざっ！！」」

>>48
ふっふふ。それは何より。やっぱり二人の相性はいいね♪　いやー私の方も送ったカード、届いたかどうか気になるよー両真に送ったやつ

美容食材で作ったやつだから体にも美容にもいいよー

？？？「いやはや、八王は愚かネオを超えるような龍神がいるとは、世界は広いねぇ。

先日は失礼した。先客にはそっちの方に時間をさかせるべきと思ってぇな」
（華奈よりもムッチムチの肢体を持ち、銀糸の長髪と金の瞳。そして、攻めたメイド服を着けている美女が海辺から何かを持ってきつつ入ってくる）

〜皇歴4007 ラストダンジョン 中枢前〜

テレジア「はぁっ！！」
ノエル「ぐっ！！それはボクオーンの棍棒っ！？」

脳天からの『かめごうら割り』で防御を崩す
ここで決める！ここで連携を決め切れば決着がつく！！

テレジア「『冥』『秘術』『シャドウサーバント』」
ノエル「ぐっ！まずい・・・！！
がはっ！」

こちらが影を完成させ、度々ロリカリアからの毒を貰って体力がレッドラインまで来たノエル
今の吐血で姿勢がついに崩れる

タイムラインでは警告のルーンが「視えて」いる
恐らく、次に来るのは『赤竜破』

全員が連携で差せば、ギリギリ削り切れる！！

テレジア「皆、連携をここで決めるわよっ！！」
「「「「応っ！！」」」」

号令をかけ、勝負に出る

フヨウ「まずは私がっ！！」

フヨウからの掌底抜き手正拳の乱打による『千手観音』
影からも二重に乱打を叩く

ロリカリア「フィニッシュへ繋げるわっ！！」

胸にZを刻む『ファイナルレター』を影と共に

ナディール「私もっ！！」
タンプク「さらばですっ！！」

二人からの太陽『クリムゾンフレア』が二重に落ちる

テレジア「終わりだっ！！」

私わたくしからの『ロザリオインペール』
影と共に、光の十字星が地上に瞬く

ノエル「ぐぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ！！！！！」

遂に、ノエルは倒れ伏した
もはや限界のようで、床に付いた膝が振るえて、剣を杖にしても立ち上がれない

ノエル「はっ！？」

心臓の鼓動の音と共に重力の闇が、ある一点に集中していく
それを感じたノエルが驚愕と絶望に顔を歪めていた

そして、一つの棺のような扉へと闇は変じた
恐らく、あそこに七英雄の本体が

ノエル「すまん、ワグナス・・・。
誓いは、護れそうに、ない・・・」

その言葉を最後に爆散するノエル
さて、全員に魔力回復の携帯食を投げ渡していき、自分も食べ、一心地つくと、言葉を切る

テレジア「七人全員を敗った。
だが、本当の闘いはこの先にあるわ。

あの門の先はオアイーブの言の通り、七英雄の本体が待ち受けている」

全員が頷き、アイドリングをそれぞれ済ませていく

テレジア「長きに渡る、3000年の戦いに、終止符を打つ時が来たわ。

・・・・・・

皆。先帝達と、共に行きましょう！」

「「「「「ーーーーーー決戦の地へっ！！！！！！」」」」」

そして、門へ向かって、引き返せない道を、階段を上がっていく