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1 沖田◆ydaR

ミナミ家 第七巻

>>>110949


真夏のSounds good !
つぶやきながら
次のステップへ進みたいね
恋のカリキュラム


_
(ID:PUro9n)
2 沖田◆ydaR
>>>110949-72

とある場面ってアレですね。も
う、や!ら!し!い!い!い!

ごめんなさい。想像しただけで
笑いがwでもわかります。わた
しは号泣まではしなかったけど
穴という穴が全開。入れてもら
った人が男の人だったから尚更
恥ずかしかったなぁ‥。あの時
かなりドン引きされたんだろう
なあ‥(((;∋Д∈)))


もう、お陰で大惨事でしたよ。

‥で、その件で警察に通報した
のはあなたですね。わかります
でもわたし‥全て話してきまし
たよ。とある人物がわたしの部
屋に監視カメラをいくつも設置
してストーカー行為を繰り返し
ていたと‥

通報しときましたっ♪

ネズミですね!かわいいですよ
ね。あれはもう萌えとゆうもの
を超えてますな(σ*´∀`)σ


_

(ID:PUro9n)
3 南◆QyhO
>>2

穴という穴が全開ッ!

ってなんなのそれ危ないよww


というか、それはもうほとんど“とある場面”ですよね。

「入れますよォ」

「痛いですかァ?」

「痛いッ!」

「アッ、ごめん……」

「恥ずかしい……」

これをたとえば待ち合い室で聞いてたら、もはや“とある場面”としか言い様がない。それまでは有り得なかった部分にアレを入れてもらうっていうアレですからね。もう大変。眼科で恋のカリキュラム。

で、そうなるともう君は眼科で何を入れてたのかもう僕にはわかりませんよもう。だから僕はいま大変混乱しています。アブノーマル過ぎて動揺を隠しきれません。


で、僕は盗聴というより、君の部屋の窓に常時張り付いてるから。捕まるかもしれないから。自ら通報なんてしないから。コンタクト入れてるし、準備万端だからやはり捕まるかもしれない。暑いから全裸。ワイルドだろォ?


まゆゆは美少女過ぎて心配になるほど。美少女の天才。言わば天才的な美少女ですね。ゆえに危険。ハッキリ言って危険ですよ。僕を含め世の日本男子のほどんどが狙ってますから。ほんとうに危ない。僕たちがね。

でも実は君だって危ないからね。僕の部屋の窓に常時全裸で張り付くとかそろそろやめたほうが良い。まゆゆと同じくらいの危険度に達するから。なにかが。で、そのなにかが弾けて、君はまゆゆを瞬間的に超えるかもしれない。ワイドショー的にね。

そうしたらサインください。


(ID:7xcaPt)
4 南◆QyhO
スレたてありがとうございますッ!
(ID:7xcaPt)
5 沖田◆ydaR
>>3

えっ、ど‥どこの穴を想像した
んですか?詳しく<●><●>

でもなんかちょっと体験してみ
たいかもしれません。眼科で恋
のカリキュラム。医師は勿論、
南先生でw

や、やめてください。窓見る度
にいちいち鼻からケチャップ吹
き出してわけのわからない言葉
発しながらこちらからも全裸で
抱きつきにいきますよwそんな
ことでもしたらわたしが逆に捕
まってしまいますけどね。もう
ワイルドどころじゃなくなっち
ゃいます。ただの変態野郎です

‥やはりバレてましたか!!!
でもやめません。危険なんてわ
たしには関係ない。捕まるまで
一生張り付いてやるんだぜぇ!


それじゃあ来年はわたしがAKB
のセンターとってヤりますよ!

わかりました。

その時は体でサインしますw


_
(ID:PUro9n)
6 南◆QyhO
>>5

ちょっとね、君の素晴らしい発言を箇条書きにしてまとめてみました。言うなれば沖田語録です。

以下を乱目せよッ。


・来年はわたしがAKBのセンターとってヤりますよ!
・鼻からケチャップ吹き出してわけのわからない言葉発しながら全裸で抱きつきにいきます!
・危険なんてわたしには関係ない!
・ワイルドどころじゃなくなっちゃいます!
・ただの変態野郎です!
・捕まるまで一生張り付いてやるんだぜぇ!


ふむ。<●><●>


脳みそのカリキュラム組み直せェェェェェ!!!!(  ゚∀゚  )!!!

というのが南せんせいの診断です。


てか体でサインなんていけません。どうやるのか、僕にはまるで判らないのですがいけません。きっといかがわしさ全開なフィットネスなんでしょう?

それよりも睨みつけてください。君がセンター取ったら、夢がいっぱいの握手会に来てくれたファンを睨みつけてください。ひとりひとり丁寧に舐め回すように顔面を潰すように睨みつけてください。決して消すことの出来ぬ呪われた憎悪を奴等の瞳の奥に刻み込むように植え付けるように睨む。

それが僕の考案した握手会なんです。

とりあえず老人ホームなんかを回ってみませんか?さらには刑務所とか警察署とか。最終的には国会で握手会とか。僕たちは税金を払っているのだから、そんな催しを企画する権利があります。逮捕されるかもしれないけど張り切っていこうoh。


てかAKBで芸能界に生き残れるのは何人くらい居るんだろうね。


(ID:7xcaPt)
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(ID:不明)
8 南◆QyhO
すづきさんのブログが更新されました。拍手です。炎上です。昨日はROM7です。ほんとうにありがとうございました。


各々の好みもあるけれど、はっきり言ってもっと評価されるべき。

脱力感たっぷりでありながら小気味良い。妙に旨味のあるパンの耳みたいな感じですね。

南なんかのわがままに付き合ってくれてほんとうにありがとうございました。
(ID:7xcaPt)
9 南◆QyhO
ROM7じゃなかった。

たぶん裏ヅーのほう見てた。
(ID:7xcaPt)
10 南◆QyhO
ロンドン五輪。

サッカーU23日本代表が1-0でスペインに勝利しました。

日本は前半に先制点。その後退場者を出したスペインに対して、再三に渡る追加点の決定的好機を迎えるがことごとくシュートは決まらず。

もう、なでしこの川澄に蹴らせたいって思うくらい。これは観ていて大変ストレスが溜まったというか、若干の驚き&もう笑うしかない的なアレもあった訳ですが、それに対してイタリアの新聞の評価が面白いという記事を見かけたのでコピペでご紹介。

「日本のFWはシュート打たないほうがいい。ドリブルのまま枠に入れ」


うん。

サッカー以外は知らんけど、イタリアの新聞の評価ってとりあえず大袈裟なんです。
(ID:7xcaPt)
11 南◆QyhO
たとえば長友なんかの場合、活躍した時は「必要不可欠!」「インテルの象徴的存在!」とか書いて陽気に持ち上げるんですが、低調なプレーを見せた途端、「ハラキリしなければならない」とか芸術的手のひら返しで酷評するからこれが何気に面白いんです。

気質というかなんというか、イタリア人の挨拶はナンパとか聞いたことあるけど、なんとなく判る様な気がしないでもないというかなんというか。


まったく関係ないけど、日本の記者クラブもそれくらいの気概と、ちょっとしたユーモアがあったら良いですね。

って思いました。
(ID:7xcaPt)
12 北◆YvO0
クリ坊は元気?
(ID:不明)
13 南◆QyhO
>>12

たぶん半年以上話してない。少なくとも殺伐には来てません。ブログも更新してないし。だから元気にしてるか僕にはわかりません。

まあグリム先生の場合、下半身だけはまず間違いないと思いますけど。


(ID:7xcaPt)
14 南◆QyhO
福島第一で事故当初に特例として引き上げられた作業員の被ばく限度は一年で250mSv。

通常は、一年で50mSv。五年で100mSv。さらに緊急時は一年で100mSv。

だから250mSv/年ってのは例外中の例外です。

それが事故収束宣言により引き下げられて、上記の通常の50mSv/年に戻ったんです。

けれど事故後の作業でかなり被ばくしてしまった作業員の方々は、50mSv/年なんてもう寸前だってくらい放射能を浴びている人もいる。

下請けだから東電社員のように配置転換とかないし、大変。職を失う事態。

なにかしら補償があって良いと思うんです。僕たちの税金はそういうところに使われて欲しいと思うます。
(ID:7xcaPt)
15 南◆QyhO
ちなみに一般人は一年で1mSv/年だったと思います。
(ID:7xcaPt)
16 南無死参上
かには
(ID:不明)
17 南◆QyhO
東電会見。


最近もっぱらの話題は、福島第一の事故直後3月11日から15日までのテレビ会議映像の公開。約150時間分。(ちなみに15日未明の映像に、菅元総理の東電凸の様子も)

で、以前からその録画の公開を数名の記者が求めていましたが、いつも通り東電は社内資料&社員のプライバシーを理由に公開要求に応じませんでした。

そこで記者たちは枝野さん経由で公開を迫る形をとります。するとその途端、不思議なことに東電は気前よく公開に踏み切ったのであります。
(ID:7xcaPt)
18 南◆QyhO
が、しかし。

そこには一部の記者たちを憤慨させる東電主導の公開方法が潜んでいたのであります。大まかには以下のとおり。

・録画録音などの機材持ち込み禁止(テレビ用は短くまとめて各社に配布)
・公開は発災の11日から15日までの分のみ
・公開期間は東電本店にて8月6日から10日まで
・パソコン40台用意で各社1台で視聴
・それら条件の書かれた同意書にサイン(ルール破りは会見出禁など)


はい。他にも細かいのあったと思いますが。

で、上記は最初に東電が設定したもので、やはり色々と記者たちの反発もあり(特に同意書の撤廃)、これもまた枝野さん経由でその後少し見直されることになります。詰まりもう少しメディアの要望訊けよ、と。
(ID:7xcaPt)
19 南◆QyhO
で、見直されたのは大まかに

・公開期間が1か月に延長
・パソコンの台数増やして大手メディアは1社で2台


くらいの印象で、あんまり変わらない。で、同意書には相変わらず「ルールを破ったら会見出禁」と記されている。これがルール見直し後の会見で、東電広報と記者たちの間で最も紛糾した点であります。

ほとんどの記者が

東電主導の同意書にサインしなければ取材が出来ないってのはおかしいと。取材を全うするためには東電の提示したルールを簡単に受け入れられないと。これは呑めないと。そんなんだと他の案件だって東電の出したモノの復唱になるではないかと。取材規制されて、見直せと要望したが内容は大して変わらず、易易とそんなもん同意出来るかと。

特に朝日の記者は声を荒げていたのであります。(最近なぜか朝日は威勢良く詰問する)さらにフリーの記者が「これは踏み絵ですよ」とか詰めたり。


でもね。

なんにも変わらないんです。

変えなくても大丈夫だって、東電は知ってるんです。


社の看板を背負い、組織に生きる記者たちのジレンマが透けて見えたような一件でした。
(ID:7xcaPt)
20 南◆QyhO
カカカカカカカガワ!

http://www.youtube.com/watch?v=DOAO4X2VT38
(ID:7xcaPt)
21 井上博士
ごちゃごちゃと追及ばかりして問題の解決の道筋すら示せない馬鹿ばかりの世の中に飽き飽きしたぜ!そう言う奴に限って、ちゃんと自分の範囲と枠は、しっかり守ってやってやがる!
(ID:Vfx25J)
22 南◆QyhO
>>21

それが大人。だから子供はみんな天才なんです。


ていうか。


随分とご立腹ですねww


(ID:7xcaPt)
23 沖田◆ydaR
>>6


せんせー!脳みそカリキュラム
組み直し出来ないんですけどど
したらいいですか<≡><≡>

体でサインなんてわたしもやっ
たことないのでわかりませんけ
ど、もしかしたらグリムたんな
らありそうじゃないですかw南
せんせいがだめなら彼に頼んで
みようかなw

それよりなんて凶悪な握手会な
んですか。睨むのはともかく舐
めまわすようにってほんとに舐
めていいんですか?ヲタの顔面
はちょっとあれだけどファンの
顔面めちゃくちゃに崩壊させち
ゃっていいんですか。確実にも
う犯罪者扱いになるけどほんと
にいいんですかせんせー!!!
ならヤりましょうぞ。共に

うーん。やっぱりセンターとる
なんて出来ません。てか最初か
ら出来るわけないけど出来ませ
ん。

うーん。そおですねえ

個人的にまゆゆには生き残って
欲しいですなヾ(*´Д`*)ノ


_

(ID:PUro9n)
24 南◆QyhO
>>23

出でよ幼女!そしてグリムを叶えたまえッ!

って、あのね君ね。念のため言っておくけどね、舐めまわすようにってね、ほんとに舐めたら駄目なのよね。うん。普通にね、女子が舐めまわすなんて言葉を安易にね、うん。そういうね、アレではないはずですよしかもなんで顔面崩壊とか一体なにが起こったなにソレやめてェェもう普通に握手でいいからァァ!!


はい。


まゆゆは取り敢えずしょこたんと仕事をしたら良いと思いません?ニコ生あたりで番組持てば。割と安易だけど、だがそれがいい的な。

って、君は最近調子どうですか。お変わりありませんか?夜通し扇風機&エアコンは危ないですよ。驚いたことに風邪を引きます。はい。夏風邪。気を付けましょうね。


(ID:7xcaPt)
25 南無死参上
(ID:不明)
26 南無死参上
(ID:不明)
27 南無死参上
(ID:不明)
28 南無死参上
(ID:ikUNZK)
29 南◆QyhO
あけましておめでとうございまーす。

本年も終末ヒーロー土色グロッキー南を宜しくお願いしまーす。sex!
(ID:7xcaPt)
30 南◆QyhO
連連と波打つ山々と、それを無作為に覆う霧雲のベールがモニターに映し出される。豊かな大自然のパノラマであることは言うまでもない。手付かずの自然。秘境。人智の及ばぬ領域。それは大変素晴らしいものだ。きっと、あの座頭市でさえ無防備にうっとりするはず。

だがそこへ女性歌手の歌声という、人為的な演出が果たして必要であろうか。

空と大地へ祈りを捧げるような歌声。どこか意図的に民族意識を呼び起こすような歌声。「アァァー」とか「ウー」とか、歌詞のない(あったとしても聴き取れない)リヴァーブの効いたアカペラ。
(ID:7xcaPt)
31 南◆QyhO
昔々、何百万年も昔のこと。われわれ人類がまだ低能で、少し賢いチンパンジー程度の存在であった頃。言葉(あるいは声)とは伝達や記録のツールであったはずだ。「アァァー」とか「ウー」とか、微妙な発声の抑揚があり、大層がんばって何かを伝えようとする。

それは会話不全の赤ん坊と、同じく会話不全の精神障害者が織り成す、いくらがんばろうとも絶対に報われぬ交流に似ていたかもしれない。が、まず間違いなく言葉の起源、本質はそこにあると言えるだろう。

しかし、こんにちの世界にはその本質とは程遠い、やたらと粋がった、飾り付けられた言葉たちが幅を利かせている。たとえば音に言葉を乗せる。あるいは言葉に音を乗せる。そんな手法でわれわれの右脳を喜ばせる、音楽という娯楽ツールがある。それは言葉の本質からは大きく逸脱してとても傲慢だ。
(ID:7xcaPt)
32 南◆QyhO
もちろん、言語とリズムの関係は、言語学という観点から無視することは出来ないと言える向きもある。そんな学説があるのだという。

それにしてもだ。大自然を前にして、女性歌手の歌声ひとつでそれを語ろう、表現しよう等と思われる態度は、仮にそうでないとしても余りあるほどやはり傲慢、軽率な態度と言えるのではないだろうか。言わずもがな大自然はステージではない。大自然でしかないゆえに歌の演出など要らない。

たとえば山の一部を切り拓き、そこへなにがしの音楽フェスティバル用に巨大なステージを設置したとする。歌手は歌う。聴衆は聴く。

が、それもすべて大規模な土砂崩れが起きたら元の木阿弥だ。いくらフェスティバルの無事成功を祈っても、何処にも誰にも届きやしない。山は絶対に容赦しない。人々の戯れ言など聞き入れてはくれない。
(ID:7xcaPt)
33 南◆QyhO
そして事故後にはしおらしく会見が開かれ、主催側は「山の神様が怒った」等という突飛な発想を根拠に責任の所在を曖昧に言い逃れするしかない。そのように精神のバランスを保つのが精一杯だろう。

なんの気なしに山が崩れ、ステージもろとも人々が生き埋めになり、やがて山の一部になる。ただそれだけのことなのに。

むしろその瞬間に聴こえてくるであろう人々の悲鳴や怒号、地鳴りや木のへし折れる音、いち早く飛び立ち難を逃れた鳥たちの狂騒……等々の終末的雑音の方が正しく奏でられた音楽であり、音、言葉なのかもしれない。その意味で言うならフェスティバルは無事成功だと言えないこともない。

つまり、大自然とは本来ならば、太古から繰り返されてきた木々のざわめきや小鳥たちの鳴き声、見えざる獣たちの嘶きや虫たちの足音、川のせせらぎや雷鳴の轟き、具体的に言えば荒ぶる熊が子猿の頭部を威勢よく噛み砕く音……等々のアンビエントが滔々と流れ、われわれの鼓膜をごく自然に喜ばせてくれるはずなのである。

「それなのにどうして女性の歌声なんです?おかしいと思います。演出が。実際、あんな山奥に女性など存在しません。仮に居たとしても、すぐ獣たちの餌食になって引き裂かれると思うし。大自然の雄大さを伝えるドキュメンタリー番組で、こんなにも不自然な演出なんて、どう考えても間違ってますよ。プロデューサーはどう思われますか?」
(ID:7xcaPt)
34 南◆QyhO


月に一度、第一土曜日の深夜にテレビ放送される30分番組【Natural High】は、世界各国の絶景、雄大な大自然を紹介している。放送はあと数回で記念すべき100回を迎え、その日の放送は時間を拡大して60分の予定だ。

その男、明神(24)は番組制作のスタッフで、いわゆるADと呼ばれる下っ端の雑用であったが、100回記念のオープニングにて放送予定である山々の空撮シーンの演出に違和感を感じたらしく、それがどうしても我慢ならず思いの丈をプロデューサーに伝えてみたのだった。

言わずもがな一介のADとプロデューサーでは明らかに格が違いすぎる。であるからゆえ、生来シャイな性格の明神にとってそれ(演出に口出し)は、何より彼の辿ってきた人生を鑑みればまさに秘境への大冒険であり、明らかに不自然な自己演出であり、察するところ「生来シャイな自分とはさようならだ」という明神自身の強い願望の表れであったのかもしれない。

と言うのもこの業界、なにしろ口が達者でないとのし上がれない。シャイな明神にとって、現場は毎日がまるで弁論大会ではないかと錯覚してしまうほど鬼気迫る抗弁の応酬により成り立っていたのだった。
(ID:7xcaPt)
35 南◆QyhO
「言ったもん勝ち」という言葉があるが、それはどこの業界であれ通ずるものがあるのかもしれない。とにかく主張せねばならない。飯を食う暇すら惜しいほどに。

それが自己の存在証明であり、アイデアの源、基点でありまた機転でもあり、ひとつの番組を作り上げるスタッフそれぞれの自負心のレベルアップを促してくれる。意思表示なくして物事を動かすことなど出来ぬ。時にぶつかり合いながらも磨かれてゆく個人の創造性……その先にチームワークという言葉がある。

要するに強烈な個性、主張が結集せねば視聴者を感動させることなど絶対にあり得ないのだ。だからこそ明神は勇気を振り絞り、己の立場も省みずプロデューサーに意見したのだった。

「はあ?不自然な演出だと?誰に向かって言ってんの。ていうか、おまえ誰なの。もう明日から来なくていいよ」


その日、明神は人生初とも言える勇気と引き換えに、あまりにも呆気なくADという職を失ってしまったのだった。

その勇気、ある種の賭けとも言える無謀なチャレンジは全くの不発に終わり、気が付けば単に明神のささやかな自爆に終わっただけ。

さらには何者かの悪質なリークにより「一介のADが老舗番組である【Natural High】のプロデューサーに噛みつく!!」という見出しがネット上に拡散。それが一部のネットユーザーの間でちょっとした話題となり失意の明神に追い討ちをかけた。

これは恐らく制作側が炎上マーケティングを画策したと思われる。無慈悲に切り捨てたうえに、明神の私生活などにはまるで無配慮。ここぞとばかりに宣伝に利用するとは、なんと形容してよいものか。まるで悪魔のような連中だ。

「いつの日か大物プロデューサーになり、トップ女優や旬のアイドルたちの枕営業を勝ち取れるほどの凄まじい権力を手にしてみたい……」という、幼少から抱き続けてきた明神の夢は跡形もなく殲滅。まさに痛恨のダメージに打ちひしがれる日々が数週間続いてしまったのだった。
(ID:7xcaPt)
36 南◆QyhO
*

俺の名は明神奈々志(みょうじんななし)という。歳は24。奈々志というその名からして、察しの良い人間ならば大方のところ理解されたことだろう。既に俺の人生の大半はその名により運命付けられたようなものだ。

中学生の頃、俺のあだ名は“名無し”であった。名前のない、まさに居ても居なくてもなんら差し支えのない、いくらでも代替の効くような存在という意味が込められていたらしい。

クラスの連中は明らかに“名無し”をメタ的に意識した巧妙な発声の抑揚具合で「おい、名無し!」と、俺を小馬鹿にしていたようだが、実際の名前も“奈々志”なわけで不意に声を掛けられてもその微妙な発音の判別がつかない。真意の判らぬ当時の俺としては、「おい、奈々志!」と、本来の名で呼ばれているものだとまんざらでもない勘違いをしていた。
(ID:7xcaPt)
37 南◆QyhO
だが冷静になれば、特段の懇意を示しているわけでもないクラスの連中(特に人気者グループ)が「おい、奈々志!」と意味深な笑みを浮かべながら声を掛けてくる、そんな不思議が腑に落ちないのは尤もなことだろう。

やがて俺は深く考え込み、得も言われぬ悪寒に襲われ一睡も出来ぬ夜が何日も続いたことを今でもはっきりと記憶している。

確かに俺はとても地味な奴だったと思う。一日中ひたすら無言で沈黙を破らず、教師に朗読やらを指名されても絶対にスルーした。ただジッとして机に向かい、トップ女優やアイドルたちとの淫行に想いを滾らせていた。
(ID:7xcaPt)
38 南◆QyhO
それでも時折「おい、ななし!」と、声を掛けられる。ならばどうだ。「もしかしたら俺には天性の特殊能力が備わっているのだろうか……?」と、胸騒ぎを覚えてしまう。

人間関係に於ける序列的な上下の圧迫。左右の思想的な齟齬。それら一切を度外視するような、誰しもがついうっかり話し掛けてみたくなるような魅力(ミステリアス)がこの身体から滲み出ているのかもしれない……。

思い出してみて欲しい。クラスに一人くらいは居ただろう。いとも簡単にクラス内の派閥の壁を乗り越えてしまう奴。さらには信じ難いことに、上級生に対しても極めて自然体でフレンドリーな振舞いのできる奴……。しかもまったく嫌味がないときたら、得てして満遍なく女子から好意を寄せられることは必至だ。ならば一定して性交のサクセスは目に見えている。
(ID:7xcaPt)
39 南◆QyhO
「もし俺にそのような大それた能力が備わっているならば、そんな学校生活も悪くないかな。校内にはトップ女優やアイドルとまではいかないが、それなりに可愛い女子を散見できるのだ。能力をフル活用して、なにひとつ遠慮せずに可愛い女子をハメまくってみたい。長時間淫らな行為に及んで、飽きたら使用済みコンドームのようにポイと棄てる。そんな充実感を思う存分味わってみても良いかな」


そう考えることで、一睡も出来ぬ苦悩に満ちた日々を乗り越えることが出来た。「おい、ななし!」というクラスの連中の不可解な掛け声なんぞ捉え方次第で前向きになれる。
(ID:7xcaPt)
40 南◆QyhO
思春期というのは、とにかく何でも後ろ向きに捉えがちだ。無理矢理にでも後ろ向きに捉え、悲劇のヒロイズムで周囲の目を引きたがる。あの時の俺の前向き思考は、そんな連中に対する俺なりの静かなる反論でもあった。


俺は運動音痴な子供ではなかったが、球技などには一切手出しせずに文化系の日々を過ごしていた。サッカー、野球、バスケ等のメジャーな球技は人気者たちの巣窟になっていたし、何よりも俺の興味はトップ女優やアイドルたちとの淫行夢想、ほぼその一点に熱意を持って注がれていたからだ。

暇さえあれば手頃な木を見付けてヒョイと登り、そこでおとなしく夢想に耽っていた。「権力さえあれば何をしたって許されるじゃないか……」と、気付いたのもその頃で、俺の淫行夢想にさらなる拍車が掛かったのは言うまでもない。
(ID:7xcaPt)
41 南◆QyhO
すると、それまでは拙くてファジーだった夢想が極めて淫虐でクリアなものへと変貌を遂げ、いつだって俺は心の中で高笑いをするようになっていた。それが多少なりとも俺の表情を豊かにしていたのだろうか。「最近、奈々志は少し顔色がいいな。いいぞいいぞ、その調子だ!」と、なぜか父親が満足げにしていたのを覚えている。




その日はとても寒かった。季節は秋から冬へと移ろうとしていた。その狭間で防寒対策が後手にまわってしまったことが災いした。手袋もマフラーも「まだ必要とは言えない」という独断で家に置いてきてしまった。人間の体感温度は風速1メートルで1度下がるらしい。木枯らしが吹き荒んでいた。

そんな悪天候に震えながらも、俺はいつものように木に登り、淫行夢想でトップ女優やアイドルたちを自由自在に蹂躙していた。

すっかり権力の虜になっていた俺は、権力を希求することこそがもっとも人間らしい生き方であると思っていたし、それ以外の生き方は虫けらとか糞以下の、それこそまさに名無しであると確信していた。

天候の良し悪しに関係なく、木に登る理由はそこにあった。たとえどんなに小さな高低差であっても、「とにかく木に登り、まずは物理的に上から人々を見下さねばならぬ」という思考が働いていたからだ。

しかしその律儀で高圧的な姿勢こそが仇となった。
(ID:7xcaPt)
42 南◆QyhO
ふと気付けば人間の気配が漂ってくる。出所を探り、ハッとして俺の居る木の根元に眼を遣ると、そこに二人の不細工な女子中学生が腰を降ろしてお喋りをしている。お喋りに夢中で、俺の気配に気付く様子はない。見慣れた制服だから、俺と同じ中学校の奴等だとすぐに判った。

「どうせくだらない、いかにも不細工な女子中学生らしい、よくありがちで身の丈にあった中途半端な猥談でもしているのだろう。きっと猥談が加速すればするほど思春期特有の底知れぬ好奇心のスイッチが連打されて身体中が火照り始める。すなわち奴等は悶々とし始める。けれど不細工は性欲を満たしてくれる恋人なんていないはずだから、やむを得ず父親とセックスをするしかない。ならば一刻も早く帰宅したくなるはずだ。互いに胸の内を悟られぬよう、ありもしない帰宅理由をでっち上げたりしてその場を遣り過ごすのだろう」
(ID:7xcaPt)
43 南◆QyhO
正体不明の何モノかが奴等を身勝手に愚弄するセリフを唱えている。この声の主は誰なのか……と思ったら、それは何を隠そうこの俺だったと気付いた。

きっと普段の俺なら奴等なんぞには目もくれない。集中を切らさずにひたすら淫行夢想を繰り広げていたはずだった。それがどうしたことか。奴等ごときに一瞬でも眼を奪われその生態を考察した自分が判らない。アルツハイマーのように、自分の思考が理解出来ぬことほど惨めなことはない。俺はほんのりと焦燥感を覚えてイラついた。


「おい、ななし!」という不可解な掛け声が発端となり、眠れぬ日々が俺を悩ませた。それをなんとかして乗り越えるため、前向き思考な俺が出現。上手に整合性がとれた気になっていた。

だがしかし、その前向きな俺が予期せぬ事態を引き起こしたのかもしれない。俺自身の人生に於いて、絶対的な縁(よすが)である淫行夢想に狂いを生じさせるほど前向き思考が前のめりになり、知らぬ間に平常心を掻き乱された俺の心の中で幅を利かせつつあるのだろうかと不安になってイラついた。
(ID:7xcaPt)
44 南◆QyhO
「ウー……、あくまでも仮にだが今現在、俺の前向き具合が確固たるモノとして周知されているならば、その能力を生かしてすぐにでも木を飛び降りて奴等を脅かしてやりたい気もする。誰とでもフレンドリーで前向きな俺なら、恐らくはそんな暴挙も許されるはずだ。むしろそれがきっかけとなり会話が弾むのは必然。そして程好いハプニングを共有した男女間に恋の予感は定石だ。二人の内どちらかが俺を好きになる可能性は大とみた。もしくは二人同時に俺のことを大好きになり、まったくもって予想だにしない過激な愛憎劇が元気いっぱいに幕を開ける。その結末はどうだ。奴等二人の内、どちらかが自害で命を落とすことになるのかもしれない。もしくは思い詰めた片方が俺を刺殺しようとした瞬間にもう片方がその間に割って入り、不運にも命を落とすことになるのかもしれない。俺だって無駄な殺生はお断りだ。一文の価値もない。だがいずれにせよ、やがてどちらかが俺の前に跪くことになるかもしれぬ……。とは言え、俺がそれらの好意を無作為に受け入れるかどうかはまた別の話だ。悲しいかな、権力にひれ伏してしまう女子はごまんと居る。亀甲縛りも夢じゃない。だから冷静且つ慎重に奴等を精査する必要がある。いいさ。俺はまだ中学生だし、余生はたっぷりと残されているのだから……」
(ID:7xcaPt)
45 南◆QyhO
やはり、かねてから肥大していた俺の前向き思考と、一方で俺の真理であり精神的支柱である淫行夢想が、どうしたことか交錯して俺の脳内は大変に泡を食ってしまったらしい。前向き思考が淫行夢想を浸食しているのだ。俺ももう中学生だし、淫行夢想に耽溺する日々にさようならして前向きに、より現実的な将来像を映し出すべきと俺自身の魂が警告の笛をピューと鳴らしているのか?

「だがはっきり言ってそんなことはどうだっていい。それがどうした。くだらない。俺は寒い。たった今、そんなことはもうどうだっていいくらいに寒いんだ」
(ID:7xcaPt)
46 南◆QyhO
混乱の最中、時の経過と共に淡々と気候は暗転していた。とにかく寒い。鞭打ちのように吹き荒ぶ木枯らしの痛撃が容赦なく俺に襲い掛かる。その度に俺は肩に力が入って歯を食いしばる。

そんな寒風の痛撃、いたずらな緩急が功を奏したのだろうか。錯綜する俺の脳内を首尾よく沈静化することに成功。前向きだとか淫行夢想だとか、込み入った問題はひとまず先送りされたかに見えた。

が、そうそう旨い話はないものだ。言わずもがな「寒い」は「寒い」であり「寒い」でしかない。問題は精神的なものから身体的なものへとシフトしてゆくからまったくもって気が抜けないのでイラついた。

実は先程からそこはかとなく尿意を感じていた。俺にじわじわと身体的苦痛を与えている尿意。それが着実に漸進していることにはっきりと気付いてしまった。その手前、もう無視することなど出来ようもない。これはたぶん、親友と思っていた異性に対して恋愛感情を抱いてしまった瞬間に似ているのかもしれない。今度はそれが目下の大問題となり、再び俺を追い詰めたからイライラする。
(ID:7xcaPt)
47 南◆QyhO
もうすでに一時間以上が経過。奴等は帰る素振りを微塵も見せない。さらに二十分……三十分……その内に奴等もジッとして押し黙り、まったく言葉を交わさなくなってしまった。まるで廃棄されたマネキンかと錯覚するほど微動だにしなくなってしまった。

「どうしたんだよ……まったく動かないじゃないか。ということは寝てしまった?いや、凍死か?とにかく今日はとても寒い日だから、俺はもう小便がしたいことこの上ない。頼むから早く帰ってくれ……いまさら木から飛び降りるなんて、とてもじゃないが出来っこない……今の俺には前向き思考を裏付ける能力も無ければ、何をしたって許される権力も無い……何の担保もなく木の上で震える今の俺は、ただひたすら小便がしたいだけの熊に睨まれた子猿みたいなもんだろう……」

もちろん俺に子猿のような自由奔放さはないので、おどけた様子で木の上から小便を撒き散らすような馬鹿げたことは到底出来ない。「帰れ帰れ」と念じれば念じるほど奴等がマネキンに見えて絶望した。もう、無念のお漏らしか勇断の飛び降りかの二者選一しか俺には残されていないのか?

「アァァーー……」
(ID:7xcaPt)
48 南◆QyhO
ならば最善はきっとこうだと今は信じるしかない。俺は威勢よく木を蹴って飛び降りながら、奮発して小便を漏らしてみた。するとそれがなんらかの告知となったのだろうか。突然、廃棄されたマネキンのようだった二人に生気が宿り猛烈に開眼。矢継ぎ早に狂人的な悲鳴を上げながら大人の助けを呼んだのだ。

「キェェエーーアァァーー……!」

着地した俺は跪き、その場から立ち上がることが出来ない。ただひたすら俺だと気付かれぬよう地面を睨み付けることくらいしか打つ手がない。いきり立った二人は依然として悲鳴を撒き散らしている。異様な緊迫感に寒気は吹き飛び、もう完全に眼を瞑って思考停止をするしかない。揺らぐ意識の中で、股間の熱量だけが凍り付いた俺を熱く励ましているように思えた。が、寒風の凍てつく波動が俺の体温とその温もりをみるみる内に奪ってゆく。そして鳴り止まぬ奴等の悲鳴は冷酷な情緒を俺の元へと連れてきた。そうか、そうだったのか……。依然として跪く俺は神に嘆訴を願い出た。
(ID:7xcaPt)
49 南◆QyhO
――神様、たったいま気付きました。俺は「名無し」と呼ばれていたのだと思います。小馬鹿にされていたのだと思います。それはもう確固たるモノなのだと思います。俺は感じやすい年頃だし、悲鳴をあげている奴等の発声の抑揚具合で大方の見当がつくのです。心配されていないのです。ならば神様、俺はそのままでいい。名無しのままでいい。いや、むしろ俺の存在を無かったことにして頂いても一向に構わない。前向きになった俺がすべて悪いから。醜いから。鈍しいから。そんな馬鹿は即刻死ねばいいのだから。だから神様、今すぐにでもこの世から俺を消し去ってくださいませんか……――。

明神奈々志はそう唱えて間もなく気絶した。


結局あの一件以来、俺は完全無欠の変質者扱いされ、クラスの連中はおろか全校生徒総出で無視されるという快挙を達成した。神の名の元に、まさに名実共に名無しとなった。あの時の着地で両足を骨折してしたおかげで車椅子生活。自由にトイレに立つことが出来ず、再度教室にて小便を漏らしたことも災いしたのだと思う。

だが一度や二度の挫折や失敗は誰にでもあるはずだ。まったくないなんて豪語する奴は強がっているだけ。陰険な連中だ。
(ID:7xcaPt)
50 南◆QyhO


駅前の広場を上空から望むと、それは鉄アレイのような形をしている。を繋ぐ20メートルほどの通路の両側には小さな花壇とベンチが設置されている。老人、子供連れ、恋人たちがそれぞれベンチに腰を降ろしていた。

明神はその内ひとつのベンチを占拠して、絵葉書を丁寧に並べていた。一枚一枚、下書きから手を抜かず一生懸命に明神が手に掛けた絵葉書は、この世にふたつとないからとてもレアなものだ。それを一枚二千円で路上販売。普通の絵葉書にしてみたらそれは少々高値であるからゆえ、まずは誰しもがその値段に眼を奪われることだろう。そこですかさず奇を衒った絵葉書を見せたら、往来する人々の興味を惹くことが出来るかもしれない。

「普通の風景なんか描いた絵葉書じゃ話題性がなくてまったく売れない」
(ID:7xcaPt)
51 南◆QyhO
明神の考案した絵葉書は、画用紙を葉書サイズに切り分け、あえて何も描かずに裏表白紙のまま。芸術なのかごみなのか、それは誰にも判らない。どうでもいいことだ。ただひとつ、突然の雨や突風が広場を襲うと、せっかくいい感じに並べた絵葉書が駄目になってしまう。その度に明神は新しい画用紙を購入しなければならない。だから絵葉書の路上販売を辞めることにした。

ADの職を失って半年が経ち、僅かな貯金も底をついた。思い立って始めた絵葉書の路上販売も自然の猛威により途を絶たれた。そしてガスも電気もストップして何もかもが憂鬱になった良く晴れた朝、明神は爆発的な売れ行きに備えて買いだめしておいた絵葉書用の画用紙一枚とクレヨンを手に取った。

荒ぶる熊が人間の子供の頭部を噛み砕く絵を描いて、どうにも拭いきれぬ将来への不安から一時でも解放されたかったのだ。だがそれもまったく上手く描くことが出来ない。一応、最後まで描いてはみたが、それは人間の子供の頭部というより子猿の頭部のように見えてしまう。凡庸でつまらない絵になってしまった。
(ID:7xcaPt)
52 南◆QyhO


12月31日。大晦日の昼間から、明神は商店街の小さな電器店に出向いて閉店間際まで粘り強く居座った。

大晦日ということもあり、どの店もやる気なく早い店じまい。外はもうとっくにまっ暗闇だというのに、電器店の照明設備に不具合が生じているため、ディスプレイ用のテレビ一台の周囲以外、閑散とした店内はその暗さ以上の闇を灯す有様となってしまった。

「こんなんじゃここに居ても真っ暗な家に居てもたいして変わらないな……まるで社会の底辺という地下牢に幽閉された気分だ……」

思わずそう呟いた明神は肩を落としながら出口へと歩き始めた。すると、そんな明神の背中に思いがけない言葉を掛けたのは電器店の店主だ。
(ID:7xcaPt)
53 南◆QyhO
「ちょっと待って。君、なにか事情があるんだろう?昼間からずっと店内をうろついていたから絶対に万引きだと思ってね、僕は眼を光らせていたんだ。けれど君は何も盗んじゃいないね。僕が証人だよ。さあ、何があったのか知らないけれどね、もしよかったら僕に話してみてくれないか?」

そう言って店主はレジの奥に垂れた暖簾をヒョイと持ち上げ、さらに奥の一段上がった茶の間らしき空間へと明神を手招きした。吸い込まれるように明神は暖簾を潜り、気が付くとテレビの点いた茶の間の炬燵で店主と二人、蜜柑を食べながら大晦日恒例の歌合戦を夢中になって観賞していた。

特に、ももクロと三輪明宏のパフォーマンスに感動して涙ぐむほど興奮してしまった。ももクロをよく知らない世代の店主もそれに同意して眼を細めた。それから明神はカップ麺の蕎麦を御馳走になり、徐々に和んできた二人の他愛もない会話の途中で年越しの瞬間を迎えた。

「あけましておめでとうございます」
(ID:7xcaPt)
54 南◆QyhO
どこかまだぎこちなさの残る二人が新年の挨拶を交わす。恥ずかしそうにモジモジと微笑する明神の様子に、再び店主は眼を細めた。

「彼はもう大丈夫。身の上話なんて聞く必要はないね」

と、店主は悟ったように心で呟いて再び他愛もない会話へと滑らかに戻っていく。独り身の店主は久方ぶりの幸せな時間に酔いしれ、明神もまた店主の目尻に皺が刻まれる度に自分の存在意義を確認することが出来た。

その内に他愛もない会話は弾みに弾んで、どういうわけか店主の身の上話へと発展。よもやの事態に、店主はまんざらでもない照れ笑いを浮かべる。まいったな、これでは当初の予定と逆だよね……と言わんばかりに頭を掻きながらも、半世紀ほどの自分史を明神に語り始めたのだった。
(ID:7xcaPt)
55 南◆QyhO
「昔々の話だよ。幼少時代の僕は身体がとっても弱くてね、いつも高熱を出しては両親を心配させた。それでね、当時掛かっていた町医者がね、野菜をたくさん食べろと僕に命じたんだ。だからその日から野菜をたくさん食べた。どのくらい食べたかって、そのせいで母親が八百屋のおやっさんと不倫関係に堕ちてしまったくらいさ。僕がきっかけで、大好きな母親をおやっさんに奪われてしまったんだ。ハハハ、懐かしい。母親は大根が大好物だとか、口癖のようにおやっさんは言ってたっけ。けれども僕はね、明神くん、これが不思議なんだよ。それでも僕は八百屋のおやっさんが好きだった。とても活力のある、威勢の良いねじり鉢巻の男前でね。身体の弱かった僕にしてみたら、それはもう憧れの的に直球でストライク!という感じさ。むろん、子供心に不倫はアウトなことだと感じてはいたよ。薄々ね。少なくともセーフではない。けれどそんなことがきっかけになってさ、朧気ながら将来は八百屋さんになりたい、この八百屋さんで働きたい、なんて淡い夢を抱くことになったのさ。で、この通り、おかげさまで健康な身体を手に入れたというわけさ。うん。夢を持つ人間ってね、時に凄く信じがたい、近視眼的で非常識な底力が沸いてくるものなんだよ明神くん。で、それから……」
(ID:7xcaPt)
56 南◆QyhO
八百屋になることが夢だったと語る店主が、その後なぜ電器店を営むことになったのか。明神の興味はその心変わりの理由へと傾いた。が、まるで明神の様子などお構い無しに延々と語り続ける店主の話は、なかなかその理由に触れてくれない。

糞の役にも立たない与太話ばかりが夜明け前まで続いたので、さすがに明神の意識は朦朧としていた。強烈な眠気に誘われて、店主の話や自分の将来、今ここに在ることの一切合切がどうでもよくなってしまった。

明神はゆっくりと瞼を閉じて暗闇を見つめる。とうとう剥き出しになった店主の淫欲が乱暴を始めた。姿を現した野獣のようなその激情に、太刀打ちする気力など明神に残されてはいなかった。


(ID:7xcaPt)
57 南◆QyhO
【南方週末】という中国の地方紙に当局が圧力を加え、記事の内容を書き換えさせたニュース。


言論統制ってのは、単に情報がないとか言論の自由がないだけに留まらず、当然その先の発想が生まれない。と思うます。映画監督も作家もスポーツ選手も、発想ってのは大切。それをインプットの時点で「右向け右!」なんだからなんだか面白くない。

だったらなんだ。どうするんだ南おまえはなにが言いたいの。はい。

「僕みたいな屑が大きな力に立ち向かっても馬鹿を見るだけだ……」という考えが漠然と頭をよぎるのは何故か。

「そらあんた、そんな子供みたいなこと言ってもねえ……」という返しが話を濁してしまうのは何故か。

中国人かっこいい。

少なくとも、この南方週末に関わる中国人の取った行動は、日本人よりかっこいい。

とは言うものの今後の動向はどう転ぶかしらん。

と僕的にはまあ、セックスさえ出来たらそんなことはどうでも良い話なんですけどね。
(ID:7xcaPt)
58 南◆QyhO
東京電力とか東北電力とか関西電力とか電力っていうみなさんお馴染みの電力会社から僕たちは電力を買っているわけですが、それらの電力会社にに対して電力を供給する会社があります。

電源開発(J-POWER)と日本原子力発電。というとても大きな会社。

で、日本原電が各電力会社に電力を供給するにあたり基本料の課金があるんです携帯電話みたいに。

で、日本原電はいま保有の原発が稼働しておらず、全く発電していないのに
なぜか過去最高の利益が今年度上半期に。

要は、稼働コストが掛からんけど基本料はいつも通りを貰っているので利益が出ましたと。携帯で言えば使用目的と基本プランが合致していないユーザーが、携帯電話会社に多くお金を払っている状態、みたいな感じかな。

で、日本原電には元東電会長の勝俣氏が天下りしていて、億単位の報酬を受け取っていると。お金が流れてゆくと。

で、各電力会社が払うその基本料のために我々の電気料金が引き上げられていると。(もちろん、電力会社もいま大変だろうからそのためだけではありません)
(ID:7xcaPt)
59 南◆QyhO
で、東電が今年から何を始めたかというと、「復興本社」ってのを福島に置いたと。決済機能やらなんやらを福島に移して効率化を計るとか、主な業務としては除染と賠償らしいけども。

で、とりあえずこけら落とし?として年末に社員がやったことは福島の各神社の草むしり。初詣に備えて。ボランティア。それはもう、ぼうぼうに生えていたらしいです。会見で社長は「東電魂を見せる」みたいなことを仰っていたらしいです。

それ自体、悪いこととは思わないけれどねえ勝俣さんねえ、なんか割りに合わないんじゃないですか勝俣さんねえねえ。

というお話でした。

で、あとは毎日あった東電会見が今年から週3日になりました。


という東電魂でした。
(ID:7xcaPt)
60 彩◆27Mn
>南君

相変わらず変態だねw

未映子先生にゎ‥
逮捕寸前放送禁止全開の、ファンレター送りました??w

また、読書感想会で、ヨリヨイ議論が出来たら、って思うw

今年も、ヨロシク(*^_^*)
(ID:q../QM)
61 南◆QyhO
>彩さん

昨年は変態!もとい大変お世話になりました。

読書感想会、面白かったですね。僕的には有意義でした。あれはたあ坊さんのおかげでもありました。

今年もまたどこかで有意義な時間を共有できたらと陰ながら勝手ながら恐縮ながら、想っております。

こちらこそ。今年も宜しくお願い致しますです。
(ID:7xcaPt)
62 南◆QyhO
川上さんは子も産まれ家族で温泉行ったとかブログに。

今はとても幸せいっぱいのうんぬんがオモロマンティックといった感じでしょう。(僕も温泉行きたいな……)

うむ。ならばもう仕方ないから身を引いてやる決意を固めましたよ僕は。「むしろこちらから願い下げだ!」と、ブログの文字に向け声を荒げてやりましたよ。はい。嘘です。

と、まあ今年もまたゆるい感じでいつも通りに滑りつつマイペースにやっていきたいなと。ですからいつも通り、適当にあしらってやって下さい。
(ID:7xcaPt)
63 南◆QyhO
>>59に訂正を入れる。


「ボランティア」と書きましたが、そうではなかったようです。

その日はきちんと日当が出るとか、休日なら代休を取るとか、普通に業務という広報のお話。

ですが会見で東電の社長は「ボランティア」と、発言しているので何か幹部との間で食い違いがある……のかもしれません。

「ボランティア」の解釈は様々かもしれませんが、まあそんなことで一応。


(ID:7xcaPt)
64 南◆QyhO
峯岸の件。


いろいろ見てると、だいたい大まかに四つくらいの派閥に分かれる。

・峯岸擁護派
・峯岸糾弾派
・AKB商法糾弾派
・AKBそのもの糾弾派

で、さらにまとめると対象が個人かAKBか、に分かれる。

・峯岸擁護、糾弾派
・AKB糾弾派

例えばキャバクラでぼったくられて、「ふざけんなあの女!」と言う人と、「ふざけんなあの店!」と言う人、みたいな感じ。女に騙されたと思うか、店に騙されたと思うか。

で、話が進むと「女は仕事をしているだけで、店が悪いんだ」という峯岸擁護だがAKBは糾弾する派と、「女はその店に所属しているから店も女も悪いんだ」という峯岸もAKBも糾弾する派に分かれる。

「騙された自分が馬鹿でした」という意見はあまり見られない。言い換えれば、「スキャンダルありきのAKB商法だから騒ぐ自分も馬鹿」というAKB糾弾だが自己批判もする派。でもいちばん現実的なのはたぶんこれかと。店の奥から恐いお兄さん出てきたら取り敢えずこれかと。それありきで、さっきまで必死で女の子口説いて楽しんでましたと。

恐いお兄さん出てきたら、たぶん沈黙しちゃうよね。面と向かって秋元康を罵倒できる人は、たぶん一握りだよね。例えば、Twitterフォロワー1000人保有の一般人が、10万人保有の著名人に楯突いても立場がちがうもん。乗ってる船がちがうもん。

大きななにかに刃向かうなら、とにかくみんなで協力しなきゃ話にならない。というのがいちばん現実的かと。

で、原発デモなんかも自民圧勝で下火となったわけですが、人はそこそこ集まったのに、たぶんそれをしっかりと乗せる船がなかったんだよね。野党分裂的な。


というなんだかよくわからないお話でしたが、僕としてはまあ絶対に諦めないwe are!!という感じで峯岸には這いつくばってでも生き残って欲しいですよ。あれはもう、ほんとうに不様な姿だったと思うけれど。
(ID:7xcaPt)
65 南◆QyhO
国会事故調に対して東電が「虚偽説明をした」ってのが問題?になっているけれど、この国は国会自体が茶番なんだからそんなことはどうでもいい。

「地震により非常用復水器が壊れたのではないか?」ってのが重要なとこ。耐震性の問題。そこを事故調は見たかったんだから。

で、「想定外の津波」を根拠に今まで東電が主張してきたことがまったくの茶番となる可能性があるわけで。津波が到達する前に、既に原子炉が逝っちゃってたんじゃないの?っていう再稼働にも影響するお話。

まあ南の話の飛躍が過ぎるとも言えるけど、「虚偽説明」を重点的に垂れ流す報道は本質的でなくあまり宜しくないと思う。

なんてことない、蜥蜴の尻尾切りです。
(ID:7xcaPt)
66 沖田◆ydaR
あけおめことエロですっ!!!!!!!!!!!とだいぶ挨拶が遅れてしまいましたが、久々にきてみました。多分去年ぶりですかね?


お久し振りですん☆・゚:*・ヽ(´▽`)/♪・゚:*・☆


_
(ID:PUro9n)
67 南◆QyhO
>>66

おおおお沖田あああ!先生おひさしぶりッす。

(  ゚∀゚  )

確かにしばらく来てなかったですな。元気だった?

僕の近況はまあエロエロあるわけでもなく、峯岸の一件以外は実に穏やかな毎日でありました。いやはや。なんというか。間延びした毎日というか。

あの一件に対する君の思うところを是非とも聞いてみたいと思う今日この頃です。


(ID:7xcaPt)
68 沖田◆ydaR
>>67


わー!なんか久しぶりの南たま
からの書き込み見て泣きそうに
なったでありんす゜゜(´O`)°゜南たまも変わらず元気そうな
ら何よりでやんす!!
わたしはいつも元気なんですけ
ど最近、、何が原因なのか喉を
酷くヤッてしまって扁桃周囲炎
とかなんとかでついこの間まで
グッタリでしたorz
今は良くなってきてるので問題
ないんですけど南たまも気を付
けてくださいね!!!

みーちゃんの件、もうほんとに
なんて言ったらいいか‥ただた
だ可哀想としかいえませぬ。
YouTubeでマツコさんがこの件
について語ってた動画があった
のでそれ見てて同感したとゆう
か、わたしはこの人が言う言葉
にはなんかすごい惹き付けられ
ます!なんかもってるんですね
きっと!だからそのうちマツコ
推しになっちゃう日がくるかも
しれませぬ(*´∀`)♪


_
(ID:PUro9n)
69 南◆QyhO
>>68



泣きそうだとォw

というか喉は大切にしないとあかんぜよ色んな意味で女子は大切にしないとあかんぜよいつまでもパイパンみたいに純潔な喉を死守せねばあかんぜよッ。

僕なんかはエロ動画を物色してると喉がカラカラですけどね。全神経が視神経に注がれてしまいますからね。水分補給なんてしませんからね。充血してますからね。眼球と海綿体が血走ってますからね。

まあ、人によって喉が弱かったり、目とか鼻とか頭とか弱かったり色々ですな。いまは良くなったなら何よりです。僕も気を付けます。たぶん、マスクをアロンアルファで固定するかも。


(ID:7xcaPt)
70 南◆QyhO
うん。僕もあの動画はとりあえず可哀想だと思いました。だってとりあえず坊主ですよ。それも女子が。二十歳の女子が。ねえ。生粋の変質者である沖●田という女子じゃあるまいし。ねえ。ももくろって面白いよねえ。Chai MaxxのMVとか?楽しいよねえ。うん。思わず踊りたくなるよねえ。てかこれはなんだっけ。なんの話でしたっけ?

うん。

そう。

そうだ峯岸。

峯岸だッ!

で、僕的に峯岸の騒動について語ろうかと思ったりしたがなぜか急激に方向転換しChaiMaxxですよハハハ。

というわけで今日は昼食抜いたのでいま空腹ですごく空腹なんでいまほとんど思考停止状態なんですよいま僕はほんとうに冗談抜きで白目剥きそう。
(ID:7xcaPt)
71 南◆QyhO
本田翼の可愛さは異常。
(ID:7xcaPt)
72 南◆QyhO
>>>110998-1


コンビニの店内は無駄に明るくて、節電の気配は露程も感じない。だからあの夏、この国に煌々と充満していた節電の気運は何もかもが詐欺だったのだと思わざるを得なかった。

フランチャイズの店内配置はどこへ行こうとも無個性でルーピーだ。大概は入り口付近に雑誌の棚があり、それなりの雑誌がジャンル別に並んでいる。

この店のエロ本に封はされておらず立ち読みすることが可能だ。健全な青少年育成のため、封印付きの店舗も多々あるなかでこの店は良心的。だがそれも店舗ごとの些末な配慮であり誰も気に留めない。アイスクリーム用の冷凍庫は季節を問わない。今は冬。だがそれなりの需要を見込んでの設置だろう。でなければ只の馬鹿だから。


(ID:7xcaPt)
73 南◆QyhO
>>>110998-1


彼が入店。午後八時半過ぎのことだった。

彼は未封であるそのエロ本群の前に立ちはだかり選別を始めた。ピンときた一冊を手に取ると白い歯を光らせる。こいつを片手に、このまま小一時間、官能的な立ち読みを存分に楽しもうじゃないか――と、本棚の背後の暗いウインドウに映る自分に目配せをして、悟ったような笑みを浮かべた。

と、同時に出入口の自動ドアが12月の冷たい外気とともに真っ二つに開いて颯爽と女が登場。女は一寸の迷いなくファッション誌の物色を始めた。

恐らくはあらかじめ計画された立ち読みなのだろう。女の計画性と実行力、俊敏な立ち回りには彼も少々面喰らって、半ば脊髄反射で女に視線を送らざるを得なかった。


(ID:7xcaPt)
74 南◆QyhO
>>>110998-1


見たところ女の年齢は三十代半ばか。その割に得も言われぬ若々しさを放っている。黒髪直毛のロングヘア。前髪は眉毛を隠し横一線に切り揃えられている。上着は黒皮のライダース。中に着た白のパーカのフードがだいぶ大きめで、防空頭巾のようだと彼は思った。防空頭巾など、実際に見たことはないけれど。

腰から下は紅色でサテン生地のショートパンツ。そして真っ直ぐに伸びた紫色の華奢な足が、やたらと馬鹿でかい白のムートンブーツによりその細さを際立たせることに成功している。「紫色のタイツを履いている」と、彼は思った。

女の目は眠気を誘発しそうなほど細い。きつめのアイライン&淡いシャドウがともに紫色で印象的。色白極まりない顔面に、真っ赤なルージュで気だるそうな表情。髪を掻き上げたときに見えた漆黒のネイルは、いまにも店内で煙草をふかし始めてしまいそうに邪悪な気配を放ったので、いきなり彼は不安な気持ちで胸がいっぱいになってしまった。


(ID:7xcaPt)
75 南◆QyhO
>>>110998-1


「お客さん、店内は禁煙ですよ!」などと気安くおどけて、わざとらしく店員を装い注意指摘できるような人物でないと、女の容姿から彼は直感する。

もちろん彼は客である。オーナーでもなければ店員でもない彼が「お客さん」と前置きして注意することは彼なりの配慮である。そう。注意喚起をしながらも、おどけた声色で「お客さん」と呼ぶ。それは自分に敵意がないことを示す彼なりの最大限の努力でありその表れである。云わば場の空気を必要以上に乱すことを嫌う日本文化の踏襲である。

店内での喫煙は、確かにあってはならぬ暴挙だ。だがいきなり怒声を浴びせるよりずっといい。まずは上手く折り合いのつきそうな方向を模索するのが世界的に見ても日本のスタンダードである。はずである。

だから彼は女と無駄に敵対するつもりなど毛頭ないに違いなかった。


(ID:7xcaPt)
76 南◆QyhO
>>>110998-1


むしろ本物の店員に見つかる前に、どうにか事を丸く収めようとこの反社会的でやさぐれた現場にモザイクを掛けて中和する役回りを引き受けてみせる所存だ。

世界地図を広げてみると、日本という国にはガラパゴス化したDNAの分布があるという。

あわや自己犠牲という名の社会奉仕、と呼べなくもない彼の没我的行為の裏側には、ユーラシア大陸から極東の島国へ辿り着き、異文化の影響を巧妙に変質させ再構築しながらアイデンティティを獲得してきた、我ら日本人の理知的な柔軟性が見え隠れする。

けれども時に女は直情的な生き物である。

意表を突いた喫煙だって夢じゃない。


(ID:7xcaPt)
77 南◆QyhO
>>>110998-1


たとえば、女たちの心酔するヴィジュアル系ロックバンドのコンサート会場最前列。自発的なギロチンかと思わせるほどヘッドバングに明け暮れ、もはや制御不能、交信不能な肉の塊と化して猛り狂う女たちの異様な光景を目撃することができる。実に前衛的なお辞儀だ。

だから「女が暴走したとき、火に油を注ぐようなことを絶対にしてはならない。四の五の言わずに男らしく謝罪。ひざまづいて、そして額に大地を感じろ」という冗談交じりの女尊男卑も、仕事帰りの立ち呑み屋での与太話に留まることを知らない。

少なくともこの日本国に於いては、実は大和撫子こそ日本文化の裏の支配者なのだと唐突に知らされても、格別の驚きはないと彼は思った。

今後、女性の社会進出が活発化すればするほど、女たちの放つ元気いっぱいの威光に、男たちは立ち向かうことが困難となるに違いないのだ。


(ID:7xcaPt)
78 南◆QyhO
>>>110998-1




店内では依然として彼と女の抜き差しならぬ関係が続いていた。

それは彼の一方的な、甚だしい虚構のなかで起きた神経戦であった。


「さあ、いまだ。助け舟を出そうじゃないか。モザイク掛かったその隙に、あなたが自らの過ちに気付き煙草の火を消してしまえば、きっと何者にも咎められることはないのだ」

彼の心からの想いは果たして女に届くのだろうか。

白も黒も黄色もない。国境もない。戦争もない。宗教もない。天国も地獄も、人間もない。お金もない。ただひたすらに空だけしかない――そんなふうに心の交流ができたら……と、彼は再び横目でちらりと女を見やった。

間髪入れず、なんの違和感もなく煙草をふかし始める女の虚像がアリアリと脳裏に浮かんでしまった。


(ID:7xcaPt)
79 南◆QyhO
>>>110998-1


「や、失敬。もしやここは喫煙室だったかな……」そんなふうに思考の反転を余儀なくされてしまうほどに何事もなく喫煙する女の姿だ。

これはいけない。

この女の辞書に禁煙の二文字は存在しないのだと彼は思った。

一切の忠告を聞き入れては頂けない。議論の余地がないとはこのこと。生半可な歩み寄りなど、この女は一瞬にして凍りつかせて粉砕してしまう気がしてならないのだ。

陳腐な小芝居で浮かべた助け舟に乗るはずもなく、それどころか胸いっぱいの怒りを理不尽に炎上させて、彼が舟から蹴り落とされてしまうのではないか。あるいはその業火で、舟は彼もろとも焼き尽くされてしまうかもしれない。


(ID:7xcaPt)
80 南◆QyhO
>>>110998-1


すると、むしろ助け舟が必要なのは自分のほうだと背筋に悪い予感が一筋の汗となり伝っていく。

ほんとうの善人はなかなかいないものだと彼は思った。

なんだってそうだ。物事を複雑に考えてしまうと、全てが暗転してうんざりする。夢も希望も、なにもかもをこの身体とともにビルの屋上から投げ棄てたくなる。

だからもっとシンプルに、実は単に彼が小心者であったという、只それだけのことなのかもしれないと彼は考えを改めた。


(ID:7xcaPt)
81 南◆QyhO
>>>110998-1


実際にコンビニの店内で煙草をふかす女に出会しても、「きっと誰かが注意するだろう。知らんぷりを極め込めば、その時点で女と俺とは無関係」と、端から無視することで心に防御壁を築く。男のくせに注意のひとつもできやしない、無力な自分を直視することから逃れ、無関心で塗り固めたその防御壁にジッと身を潜める小心者の弱虫。

それが彼なのだと。

ならば、仮に立ち読みしたエロ本の袋とじがたまたま破られていても、彼にその中身をじっくりと堪能する勇気はないだろう。実際のところ注意はおろか、伊達男のように軽妙に、臆することなく女性に声を掛けることなど絶対にできない。云わば宿命的に色気のない男性である可能性はすこぶる高い。カメレオンのように、ひたすら景色と同化するのが彼の性根なのだ。


(ID:7xcaPt)
82 南◆QyhO
>>>110998-1


あまつさえ立場としては圧倒的に優勢であるはずのあからさまな不謹慎に対して、すぐさま折衷主義者を気取った思考を展開したのだから、これといった自分色がないのは自明のこと。

今後どれだけ彼が善い行いをしようとも、もうなにもかもが偽計の色を帯びてくるのだ。

だから獣の皮を剥ぐように、彼はその身に纏う消極性を、力いっぱいの気合いで削ぎ落とさねばならない。でなければ今後の人生は暗黒に包まれて、立ち往生したまま没するのは目に見えている。

ましてや快適な人生など望めやしない。エロ本をいくら読んだって、一向に愉快な気持ちになどなれるはずがない。薄ら笑いを浮かべながら涙ぐむような、悲惨すぎる人生しかありえないのだ。


(ID:7xcaPt)
83 南◆QyhO
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店内では依然として彼と女の抜き差しならぬ関係が続いていた。

それは彼の一方的な、甚だしい虚構のなかで起きた神経戦であった。


知らぬ間に数冊のファッション誌を脇に抱えた女は、さらに週刊誌を物色する素振りを見せた。彼の立っているエロ本のコーナーと、女の立っているファッション誌のコーナーは棚の左右両端に位置しており、その間に週刊誌が並んでいる。ややもすると、女が彼の側へスライドしてくるのは必然と思われた。

「ほんとうにこの女が、いきなり煙草をふかし始めて、自分まで悪い連中の仲間だと思われたら厄介だ」


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84 南◆QyhO
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身の危険を感じた彼はエロ本の立ち読みを諦め、やむを得ず危険回避を選択した。

超一流のリスクマネジメント。決断から行動は迅速。本棚から離脱。店内をうろうろして、無意識に本棚からいちばん遠い通路へ。買いもしない菓子パンを手に取る。すぐに棚に戻す。パンの棚から離脱。二、三歩ほどで右側におにぎり。一瞥してすぐに離脱。レジの前を左に折れ、文房具の前で眠くもないのに大きくあくび。ボールペンの試し書きに「セックス」。またすぐに離脱。そのまま歩いて飲料水の冷蔵棚の前へ。右の視界に入ったエロ本をちらり。だがしかし行かない。行けないから離脱して左へ。ただ不穏に回遊してきただけ。これをもって彼は再び、パンの棚へと舞い戻ってきたのだ。

「そこを動くな!」

予想だにしない、陰気な店員の怒声が威勢よく店内に響いて、投げつけた防犯用のカラーボールが、女の後頭部に見事命中。事態の飲み込めない女は、後頭部をさすった自分の手のひらを眺めて目が泳いでいる。

プレイボール!





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85 南◆QyhO
福島第一原発は、いまも原子炉冷却のため注水が行われています。

冷却のため注水された水は汚染水となり、建屋の地下にたまり、その汚染水を地上へと汲み上げ、放射性物質を除去する設備を通してまた冷却へと再利用しているのであります。これを循環注水冷却システムとか言う。(きれいに放射性物質の除去はできない)

で、そのシステムの稼働率が100%(※注水されたすべての水を回収して循環)であれば良いのですが、なんやかんやでそれが充分ではありません。だから汚染水は建屋地下にたまり続けて、終いには溢れてしまいます。

というわけで。

汚染水用のタンクを大量に増設して、とりあえず汲み上げた汚染水をタンクにためてしまおうではないか!地下貯水槽ってのも新設してそこにもためようッ!

という状況が続いておったわけです。

で、直近の話題といえば、その地下貯水槽から汚染水が漏れてしまいましたと。その原因は不明ですと。

「マテリアルバランスを考慮して調査をすすめていますから」

とかなんとか言う東電の説明がどうにも要領を得ない。思考が停止してしまう。

とまあそんな感じでありますゆえ、まだまだまだまだ事故収束など到底先のことだと感じる福島第一。及び被災地。というか日本。
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86 南◆QyhO
で、それとはまた別系統の話。

日本の人口って、当分の間は増加することがなくて減少の一途。だいぶ急激に。10年とかで。ということは作業員確保はまじでどうするんだろうと素朴な疑問。被曝線量の問題もあるし。何かしら試算が出てるんすかね。知らんけど。

というか、難しい作業は専門知識と技術がないと無理だと思うから「ほい連れてきました」の量産指向では駄目ですよねたぶん。育成しないと。

最近のニュースで、東電の退職者は前年比1.5倍なんだそうです。

これから公共事業やってもさ。地方なんかいずれ空洞化すると考えたらどうなんすかね。少しでも作業員の待遇改善に充てたほうが良い気もします。

「だったら南。おまえトンネル崩落で死ねば。もしくは原発行ってこい」

と言われてもたいへんに困る話なんですけどね。たぶん、僕が勃起不全に陥って自暴自棄状態に置かれても尚、熟考せざるをえないレベルのお話。

要するに安全圏から野次を飛ばす浅はかな糞野郎なんだなァ南ってのは。

はい。

というお話。
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87 南◆QyhO
榮倉奈々とV6の岡田が絶賛宣伝中であります図書館戦争。

あれは理不尽な検閲から図書を守るため戦う、架空の組織である図書隊のお話です。国民が本を読む、本を通して何かを表現する、その自由を守るお話です。

逆に言うと理不尽な検閲が無ければ戦う必要はない。血を流す必要はないのであります。

だから自衛隊を連想させる迷彩服で景気よくどんぱちヤッている彼らの姿のみ抽出して語る戦闘礼賛のアクション映画であってはならぬ。と僕は思うます。

まあ実際は観る人の勝手なんですけどね。

その勝手が効かなくなるより、みんなが勝手なことを言えたほうが全然いいんですけどね。
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88 南◆QyhO
電車内でたとえばね。

とてつもなく異様な臭気が漂ってきたとして。生臭い、ほんとうにこの上なく不愉快な臭気が。

それなのに周囲は携帯いじったり音楽聴いたり読書したり寝たふりとか。

そんな、まるで眉ひとつ動かさぬ虚構の無関心空間に一人で置かれたとき、ふいに劇的な笑いが込み上げてきてしまう。
(ID:7xcaPt)
89 南◆QyhO
あとね。

どこからともなく電車内に男と女のあえぎ声が。

程なくしてあえぎ声が停止。

たぶんヘッドフォンの差し込みが外れたか、甘かったと思われる。何者かが音楽を聴いていると見せかけて及んだ凶行だと思われる。彼はいま、あまりにも残酷な状況下に置かれている。

これもまた腹がよじれそうになった。

たぶん僕は笑いの沸点が低いのだ。

これは幸せなことだと思うようにしている。
(ID:7xcaPt)
90 南◆QyhO
で、男子中学生とかね。

それはもう、いかにも冴えないといった風貌の男子中学生ふたりが歩いていて。たぶん、ひとりが意表を突いた発言をしたのだと思う。隣のもうひとりが全身を跳ね上げて驚嘆したかと思えば、嘔吐しそうなほど腹を抱えて大笑い。ほんとうの笑顔で。ちんたらと歩く。

まあなんてことない思春期の登校風景です。

僕はといえば、その間奴らをじっと凝視してたんだけど、そのうちになんだか感極まってしまい、涙ぐみそうになったと。はい。

で、そんな正体不明の感傷の到来に我ながら気色悪さを感じとるわけです。そして、そのとき既に、極ありふれた男子中学生ふたりの未来図を妄想せずにはいられない僕の明き心がめきめきと頭角を現していたことを自覚したので、これがまた大変に厄介なことなのであります。

そう。だってそうでしょ。

奴らのいまこの瞬間、確かにここに在るあの美しき友情と絆はこれから先どんな紆余曲折を辿るのだ。と、考えてみたときに、一目散に消極的な未来図が僕の頭をよぎってしまうから悲しくなる。

だって、いまのいままで僕の視界のなかで腹を抱えて大いに破顔していたあの冴えない男子中学生は、いつの日か筆舌に尽くしがたい悲嘆の嗚咽を漏らすような、最強に最悪の事態に直面するやもしれぬ。冴えない者同士だった、まさに同志と呼べた友人、こんなにも愉快で彼を笑わせてくれる最高に冴えない彼の親友が、永遠と思われたこの冴えないふたりの日々から離脱、さようならを告げるときがいつの日か来るやもしれぬ。

隣の親友が冴えない自分に決別を告げ、妙に垢抜け始めたそのときから、腹を抱えていた彼は絶望という名のレッスンを受けねばならない。そして、そのようなレッスンはあまりにも無情。非公式なので闇が深すぎる。
(ID:7xcaPt)
91 南◆QyhO
垢抜け完了と言わんばかりに新しい友人、新しい世界で眩しすぎる光を浴びる彼の背中を、目で追うことすら精一杯の君の目移しは不安定で覚束ない。まるで燻された蚊のように弱々しい。その目頭に目一杯ためた光の粒に、僕はほんとうに胸焼けのする思いです。

なんて声をかけたら良いのだ。逆に誰か僕を助けて欲しいと思うくらい息が詰まる。けれど誰も助けてなんかくれやしない。

だからもう前向きに生きる。

そんなことばかり妄想して、俯いていたら駄目だ。しっかりと前を向いて歩く。そうでなければ、得体の知れぬ引力により赤信号の横断歩道に吸い込まれて、アッという間に轢き殺されてしまう機会が訪れてしまう。ほんとうに。あれはほんとうに恥ずかしいから。車に驚いて仰け反って、尻もちをついたときはほんとうに恥ずかしい。

あのときの恥ずかしさといったら、生きた心地がしないんです。あり得ないくらい、ほっぺたも耳たぶも着ていた服も何もかも全身が真っ赤に染まっていたかもしれなかった。
(ID:7xcaPt)
長嶋茂雄は確かに凄い人かもしれんけど、お祝いはその日で終わらせてほしいです。

“国民”と冠するなら、改憲うんぬんとかマイナンバーなんかのほうを大々的に扱うべき。

だってマイナンバーがネットに流出したら、ネット規制を強めざるをえない。ひいては国の機密を考え直さずにはいられないでしょうみなさん。

という流れから秘密保全法がやってきます。自民党の草案と相性は抜群と思うます。はい。たぶんね。

だからマイナンバーは流出する。伏線に伏線を複雑に絡め合う悪知恵の輪です。

解け始めると、あれよあれよとなし崩し。

戦争が始まる時もそうらしい。と、聞いたことがあります。

けれど、そんなことはどうでもいい。すべて。なにもかもどうでもいい。

お世話になった人が、軽いらしいけど脳梗塞で入院したから、そっちのほうが心配なのだ。日本なんてどうでもいい。あと、セックスさえ出来ればなんの問題もないからどうでもいい。
(ID:7xcaPt)
スーパーで弁当を選んでいたら、隣にすうっと老女が現れて、間もなく僕に体当たりしてきた。弱々しく。地味にpushしてきた。

すこし驚いたけど、まあお婆ちゃんだから。もちろん筋力は低下している。視野も狭まっているからまあ。まあ仕方ないかな。と、瞬時に僕は横目であなたを慈しんで、はにかんでみて、再び視線を弁当へ。

と、そうしたらまた体当たり。

え。

横に退いて僕は、え。

矢継ぎ早にまた体当たり。

え。

えええええええおい貴様!婆さん!

僕のこと、見えていますか。あなたの肩辺りに、なにか感触はありませんかね。


僕は弁当から離脱して、そのままパン屋へと吸い込まれていったのでした。
(ID:7xcaPt)
うん。

それでね。

なんだろうねあの感覚は。

老女との間にわだかまりを残したまま、食いたくもないパンを選んでいるときの浮遊感とか。パンを機械的に目視しているときの心ここにあらず感とか。

あのとき、老女のほうへもう一度視線を向けようと僕は考えたに違いなかった。というか考えていた。

だっておかしいでしょ。いきなり体当たりだよ。それも微弱な体当たりだ。でもはっきりそれと分かる。見方次第で、事と次第によっては、なんとも巧妙で陰険ないやがらせ行為ですよ。

いったいなぜだよ。

話し合えば分かりあえたのだろうか。

なぜ老女に追いやられた僕が弁当を諦め、食いたくもないパンを虚ろな目で見つめなくてはならないのだ。

でも視線はパンを捉えたままずっと。心が落ち着いてくるまでパン屋をうろついて。いまなら理性的に老女と対峙できる、というところまで回復したけど。

回復したことで逆に。

逆にまあどうでもいいや。

パン買って帰ろうよ。

そう思って。適当にトレイに乗せて。会計でわりと高いなパンのくせに。とか思ったけれどなんとか事なきを得たというか。ベーカリー男子を演じきったというか。

車に乗り込んで、嫌なことはもう忘れたし、あとはいつもの道をいつも通り、帰路につけば良い。
(ID:7xcaPt)
そうしたらね。着席したらね。

今度は、今度は変な、小型のとんぼというか巨大な蚊というか、変な虫が目の前で暴れている。何度も何度も、フロントガラスに、根気強く体当たりしているんだよ。

うーーわッ。という、高ぶりきれない歯切れの悪い、なんとも中途半端な、語尾の下がった悲鳴を僕はあげて、とりあえず車外へ脱出。両ドアを開けて、奴のための退路を確保。

けれどこれがなかなかね、ご存知の通り馬鹿なんですね虫ってのは。ただ右往左往して暴れ狂うだけ。どうしてそんなに、自分に対して残酷になれる。破滅へと向かえる。これ以上見てられないから、退却を切に願います。というくらい奴はガラスに身体を打ち付ける。言うなればきちがいですよ。でも単に虫ですよ。これが。これこそが虫なんだから人は人として在るのだ。という訳でありまして。

だから僕はもう、このままでは時間の無駄だし、目の前で起きていることに一寸の茶番じみたものを客観的に感じ取る心の余裕も生まれてきたので、僕はティッシュの箱を手に取り、奴に向けて思い切り横に振った。右腕で。振り抜いた。

つまりそれは風圧で、ドアの開いた助手席側に奴が飛んでゆくかもしれない。あわよくば箱で奴をヒットして、やはり助手席側に一瞬でトリップして頂いて、そのまま車外へと奴を見送ることができるかもしれないという算段。

そうしたらさ。

箱がさ、僕の手を離れてさ、ドアの開いた助手席側からさ、向こうのほうに飛んでいっちゃって。左斜め後ろって言うんですか。そっちに。新品のティッシュ箱なんだけども。

それがね、たとえばさっきの婆さんの頭にでも命中したら、それはまあよくできた話かもしれないけどね。現実はそうはいかん。淡々と事象を見送ることしかできない。

どうやら知らない人の車に当たって、地面に落ちたらしいので。

真面目に驚いたから慌てて拾いに行って。わりとがちダッシュで。ティッシュ箱を救助してまた車へとダッシュ。

変な虫を乗せたまま一緒に帰ってきて。

心の奥にしまい忘れたらしい、婆さんへの怒りが、なぜか唐突に込み上げてきたりして。

パンを食べた。

おいしかったです。
(ID:7xcaPt)
97 南無死参上
(ID:不明)
休日が立て続けにサッカーで埋まりまくるってどうなの。さすがに。さすがにどうなの。サッカーが仕事なら全然welcomeだけどね例えばの話。

しかもこっち9人vs相手11人になるかもしれないってどうなの。それサッカーなの。いじめなの。いきなり罰ゲームなの。なんとかならんの。


でも行っちゃう。

要するに馬鹿なの。
(ID:7xcaPt)
とある年配者がさ。

「俺は若い頃、台風の中、裸になって表に出て、腕立てをしたことがあってな、すげえ気分よかったよ、無心になるっていうかさ。いまの若い人には想像できんかもしれないが、どう思う?」

とか問い掛けてくるもんだから。

「それはすごい」

と、僕は言ったよ。
(ID:7xcaPt)
100 南無死参上
ワロタ
(ID:不明)