>>58

あまりにも綺麗な手には保険が掛けられるらしいです。手のモデルさんです。

あまりにも醜い手にはメディアスクラムが起きてしまうらしいです。以前テレビで全身イボだらけの人を観たことがあります。手もイボ、というか鱗みたい。まるで晒し者。けれど番組の呼び掛けで手術費用を募り、手術までこぎつけたんです。

瑞々しく美しい手と、汚泥さながらの醜い手。

両者の手が握る金。

それもまた人生。

アーアー、川の流れに逆らうように…
履歴書が…
泥にまみれて…… 染まるだけ。


きっとたぶんなんとなく、人間関係ってのはきっと各々の砂団子を天秤に乗せてたぶん互いにバランスを計りながら入れ代わり立ち代わりなんとなく平衡を保っているような状態。

片方の秤に誰かの砂団子が乗せられると、自分の砂団子の形が変化して見えたりもする。何かを気付かせてくれたりまたその逆も然り。

それがまた玉石混淆、ややこしくて敵わない。

だから、胸がドキドキ。

♪
偉くもないし
立派でもない
わかってるのは
胸のドキドキ

胸のドキドキだけ
♪

そう、こうなったらもう、いざとなったらもう、一度きりの人生、胸のドキドキを楽しんでしまえば良いと思ったりします。セックス。セックス！くすくす！楠田えり子。

ハイ。

人は二度死ぬらしいです。

一度目は命を失った時で、二度目は忘れ去られた時です。一度目はまだ歪な張りぼての砂団子のまま。二度目にてようやくあの日の、丸い砂団子へ還るのかもしれませんで砂。