上/弦/参の君へ。

こうして捜索札を出す事を許して欲しい。
一度諦めようと札を取り下げたが此処ももう長くないと知った今後悔だけは避けたいので一縷の望みにかけたい。
半年程前に部屋を出た猗/窩/座。
多忙だと話していたしこのような場を覗くかも分からない。更に加えればこの世界にはもう居ないかもしれない。だが少しだけ捜させて欲しい。追わない決断をした筈なのにまだまだ俺は未熟だな。雑談でも何でも構わない。ただ君と話がしたい、それだけだ。もう一度俺と話してはくれないだろうか。
鍵という鍵が余り見当たらないが幾つかあげておこう。

出会いは一年前の12月。
共通の知り合いに少年が一人。三人の部屋もあった。
時代背景が行ったり来たり。
鬼になれごっこ。
寝る前十分で終わらない通話。

君にまた名を呼ばれる事に淡い期待を寄せておこう。迷惑であればその場合何かしらの反応を貰えると助かるな。その際にはこの札は取り下げる。では暫し待たせて貰う。