1 木暮奈央(簡易電動車椅子)

群馬県立ふれあいスポーツプラザ

伊勢崎市にある「ふれあいスポーツプラザ」という障害者や高齢者の方々のスポーツ施設をご紹介します。(障害のない方も利用できます)
「障害者スポーツの拠点」となることを目指す施設となっています。


館内の案内図と屋外の地図はこちらです。各所にバリアフリートイレが設置されています。






運動場、アーチェリー場、テニスコート、プールなどの設備を
障害のある方は無料で利用することができます。
それ以外の方は数百円が必要です。

伊勢崎駅からは、あおぞらバスもしくは毎週土曜日、伊勢崎駅北口より発着する当施設の送迎バスに乗ってくることができます。
最初に、あおぞらバスを利用して伊勢崎駅から車椅子で来る場合についてご紹介します。この施設の送迎バスについては文末の方でご紹介します。

伊勢崎駅の南口の5番乗り場から、あおぞらバス(波志江・赤堀・あずま連絡バス)という伊勢崎市のバスに乗ります。こちらのバスは基本的に車椅子が乗れるバスとなっていて、連絡しておかなくても運転手の方がスロープを出してくださり、車椅子で乗ることができます。(心配な方は連絡しておくと確実です。)



しろがね学園前というバス停で降り、道路を渡ったところにふれあいスポーツプラザ(以下ふれスポ)があります。大きな横断幕があるので分かりやすいかと思います。道路に横断歩道はありません。




ふれスポの建物や駐車場を左手に見ながらガードレールに沿って道を進んでいきます。
歩道はあまり整備されていないので、地面はガタガタします。車もけっこう通るので、気をつけてください


バス停から1〜2分進んでいくと、左側に正門と看板が見えてきます。
正門の足元の部分は、なるべく段差がないように作られていて、車椅子が引っかからないようになっています。 

2 木暮奈央(簡易電動車椅子)
建物を正面に見ながら進んでいくと、地面がタイルになります。車椅子だと少し振動を感じますが、超えられないような大きな段差はありません。

まっすぐ進んでいくと、障害者専用駐車場が見えてきます。


さらにその先には、車椅子専用駐車場があります。車椅子専用は15台分くらいあります。




バス停から駐車場まで、点字ブロックはありません。

建物の入り口前から点字ブロックが始まり、館内まで続いています。 

玄関は自動ドアになっていて、貸し出し用の車椅子が置かれています。




館内は基本的に段差がなく、車椅子で移動することができます。
入り口から廊下、主要な部屋には点字ブロックがずっと続いています。 

入り口を入って右側に利用券の販売機があります。車椅子からだと操作が難しい高さですが、障害のある方は無料で館内の施設を利用することができます。

3 木暮奈央(簡易電動車椅子)
入り口を入って左側に受付があり、初めて利用する場合はここで相談します。


入り口の手前に、点字付きの館内案内板があります。


入り口から見て左奥に進んでいく形で廊下が伸びています。
廊下を進み最初の曲がり角で、右に曲がると体育室があります。




段差なく入ることができます。バスケができるくらい大きな体育室です。
よく車椅子バスケや、ボッチャ、卓球などが行われています。
4分の1ずつ借りることができるので、1日に多くの団体が利用することができます。


体育室にはもう一つ出入り口があります。先ほどの廊下に戻り、少し進み右に曲がると先ほどの体育室が見えます。

体育室の手前の角を右に曲がると車椅子ユーザーも使用しやすい女子更衣室があります。左に曲がると車椅子ユーザーも使用しやすい男子更衣室があります。

画像は更衣室に入っていく部分です。


更衣室の出入り口は、アコーディオンカーテンになっていて車椅子の人も開けやすいようになっています。
更衣室には、ロッカーがあり、低い位置のロッカーが車椅子優先となっています。


更衣室の中には、車椅子優先の更衣スペースがあります。こちらもアコーディオンカーテンになっています。
車椅子と同じくらいの高さの椅子のような台があるので、車椅子から移乗して着替えができるようになっています。台に移って使いやすい位置に物を入れるところもあります。




スポンジ素材のマットもあるので、椅子に移ってマットを使えばお尻が痛くならず着替えられると思います。(画像にはうまく映っていませんが、横60センチ長さ80センチほどの物です)

4 木暮奈央(簡易電動車椅子)
また、車椅子の方も使用しやすいシャワー室が2つあります。
ロッカーに近い方のシャワー室は、車椅子と同じくらいの高さの段があり、
移乗して中に入る形となっています。座ったまま使える位置に物を入れる棚があります。


壁には1つ手すりがついています。浴室用の椅子も用意されていますが、床に座ったままでも体を洗えるようにシャワーが低い位置に設置されています。床に敷くスポンジマットもあります。


もう一方のシャワー室は段差はなく、車椅子のまま中に入れるようになっています。


置かれている椅子に移乗してシャワーを使うことができます。シャワーの左右にはL字の手すりがあるため、足元が不安定な方の支えとなります。こちらにもマットがあるため、床に座って体を洗うこともできるようになっています。


男女それぞれの更衣室に緊急呼び出しボタンがあり、体調の急変時にスタッフの方に知らせることができるシステムになっています。紐を引っ張ると作動するようになっていて、紐が長いのでいざという時に手が届きやすくなっています。 

先ほどの廊下に戻り、建物の奥に進んでいくと右側にトレーニング室があります。


リハビリやトレーニングをできる部屋になっていて、並行棒やランニングマシン、ベンチプレスなどがあります。




腕の運動ができる機械があります。上肢に障害がある方がよくリハビリとして使用するそうです。



車椅子のまま体重を測れる機械もあります。

5 木暮奈央(簡易電動車椅子)
さままな器具があります。使い方についてはトレーニング室にいるスタッフの方から教えていただくことができます。

先ほどの廊下を突き当たりまで進んでいくと、運動場やテニスコート側へ続く自動ドアとなっています。
自動ドアは開く時に音が鳴り、視覚障害の方にも分かりやすくなっています(正面入り口も鳴ります)
自動ドアを出ると1メートルほど点字ブロックがあります。


右に曲がり進んでいくと左側にテニスコートが見えてきます。



出入り口に段差はなく、車椅子で出入りしやすくなっています。車椅子テニスの選手の方も練習に来るそうです。テニスコートは2面あります。全てフラットになっています。


テニスコートを過ぎると前方に運動場が見えてきます。


運動場のトラックの周りは芝生になっていて、トラックを外周するように舗装された道もあります。


舗装された道とトラックの行き来はタイルの道か芝生を5〜6メートル通る必要があります。芝生は定期的に手入れがされているので、手動車椅子でも引っかからずに通れる方もいるそうです。電動車椅子は特に問題なく通ることができました。画像はタイルの道です。



トラックでは、車椅子競技の方が練習によく来るとのことです。


トラックを進んで、アーチェリー場に向かいます。

トラックを外周している舗装された道を通ると、トラックや芝生を通らずにアーチェリー場にたどり着くことができます。


アーチェリー場の側に多目的トイレがあります。


アーチェリー場も段差なく入ることができます。
実際に使用するには、講習を受ける必要があります。障害のある方も指導してもらいながら競技や練習をすることができます。

6 木暮奈央(簡易電動車椅子)
では、建物の方に戻っていきます。トラックではなく、舗装された道を通って戻っていくとトイレが見えてきます。




多目的トイレもあります。左右に手すりがあり、鏡も車椅子で見やすい角度になっています。




手を洗う水道の蛇口が、手が不自由な方も操作しやすい形になっています。


トイレの隣に、手洗い場はあります。1番左の蛇口のところは左右に手すりがあります。6つある蛇口全ての操作する部品が、手の不自由な方も操作しやすいものになっています。




手洗い場の隣には、車椅子でも入れる公衆電話があります。電話が低い位置に設置されています。




このまま舗装された道を通って館内に戻ります。

7 木暮奈央(簡易電動車椅子)
プールの設備についてご紹介します。プールや脱衣所は、廊下を挟んで体育室の反対側にあります。

ファミリー更衣室という部屋があります。異性の家族などによる介助が必要な方が水着に着替えることができる部屋になっています。


前後に開くドアになっていて、中に入ると3人がけの椅子と、貸し出し車椅子があります。
暖房もあるので快適に着替えられそうです。異性の家族に着替えの介助をしてもらう方にとっては男女で分けられた更衣室のみでは困るので、こういったファミリー更衣室はとても便利なのではと思います。奥にあるドアを抜けると、そのままプールに繋がっています。




続いて女子更衣室です。(男子更衣室も同じ構造になっています)出入り口は自動ドアになっています。


更衣室に入ると、車椅子優先の個室のスペースが3つほどあります。
移乗して着替えられる台が設置されていて、片方の壁には手すりがついています。
ここにも車椅子が置かれています。カーテンがついているのでプライバシーを守ることができます。


隣の部屋へ移動すると、左側にシャワー室が3つ並んでいて、シャワーが設置されているので座ったまま使いやすくなっています。移動させることができる椅子もあります。壁にはL字の手すりがあって安心です。こちらもカーテンがあります。




さらに隣の部屋へ向かう部分には目隠しとなるようなカーテンがあります。


カーテンをくぐると通路になっていて、前方は男子更衣室です。
壁には手すりがあります。 



通路の右側には、多目的トイレがあります。プールから1番近い多目的トイレです。
車椅子で方向転換できる広さがあり、左右に手すりがあります。シャワーもついているので、プールから出た後に洗うこともできます。鏡も、車椅子に座ったまま見やすい角度になっていて便利です。
多目的トイレは2つありますが、トイレ内にシャワーがあるのは1つだけです。

8 木暮奈央(簡易電動車椅子)

通路を左側へ曲がると、プールに入る前に浴びるシャワーが自動で出てくる2メートルほどの通路があります。左右に手すりがついています。通路の真ん中に向かって沈むように少し坂になっています。
濡れてもいい車椅子は、ふれあいスポーツプラザで借りることができます。


シャワーの道を通ると、正面に25メートルプールが見えてきます。  

プールサイドには、濡れてもいい貸出車椅子が用意されています。自分の車椅子で来たら、更衣室でこの車椅子に乗り換えてプールに向かうという使用方法になっています。


プールに入る部分は、両側に手すりがついています。


プールに入る階段の近くに、車椅子の方が一旦座っていられるような部分があり、手すりが設置されています。
車椅子→画像の部分に座る→プールに入る
という流れで使用できるようになっています。
プールの水面が、地面ではなく60センチくらいの高さになっているので車椅子からプールに入りやすいかと思います。  


リハビリ歩行コース・遊泳コース・浅いコースに分かれているので自分にあったレーンを使うことができます。

プールサイドには、採暖室という設備があります。プールから出た後に冷えてしまった体を温めることができるように40度前後の温度になっている部屋です。
スライド式のドアになっていて、少しサッシの部分に車椅子がひっかかりましたが、少しだけ助走をつけて入ることができました。


中には、6〜7人が座れる長椅子があり、車椅子の人も方向転換が余裕でできるくらいのスペースがあります。


次に2階をご紹介します。
車椅子が2台くらい乗れる大きさのエレベーターがあります。


エレベーター内には、車椅子の人も押しやすい位置にボタンがあります。 
9 木暮奈央(簡易電動車椅子)
エレベーターを降りて左側へ向かうと、1階にある体育室やプールを上から観戦できるギャラリーになっています。中央には椅子と机があります。


片側は、体育室の観戦席があり、もう片方はプールを上から観戦することができます。
座席とは別に、車椅子に座ったまま観戦できるスペースがあります。4〜5台の車椅子が横に並べるくらいのスペースがあります。これは体育室側とプール側でそれぞれあります。
車椅子スペースからの眺めは下の画像を参考にしてください。
競技が行われる時は上から見れるので、応援にも熱が入りそうです。 






ギャラリーの奥は外に出れるようになっていて、避難用のスロープがあります。
緊急時にエレベーターが止まってもこのスロープで、テニスコートの付近に降りることができるようです。


2階にも多目的トイレが設置されています。



こちらのトイレも手を洗うところが自動水栓になっています。


同様の多目的トイレが1階にもあります。

2階には、他にも便利な設備があります。
エレベーターを降りて右に向かった先には、和室と会議室があります。

和室のドアは開けやすいスライド式になっています。


中に入ると、畳の高さが車椅子から移乗しやすい高さになっています。

10 木暮奈央(簡易電動車椅子)
和室は、50〜60人くらいが過ごせるくらいの広さがあります。ほとんど畳なのですが、ステージのような部分だけはフローリングになっていて、ピアノが置かれています。


天井近くには、聴覚障害のある方にも非常事態を伝えるためのランプが設置されています。このランプは、この建物の廊下などに複数設置されています。


和室は、もう1ヶ所出入り口があります。そちらもスライド式になっていて
畳に上がる部分にスロープが設置されています



少々、急なスロープではありますが、両側の壁にしっかりと手すりが付けられています。


動き回りすぎなければ、車椅子で畳に上がっても大丈夫とのことです。

和室のすぐ近くに多目的トイレがあり、安心です。




2階には、60名ほどが使用できる会議室もあります。


次に、ロビーをご紹介します。

ふれスポの建物に入って最初に目に入るロビーはとても広い空間になっています。


車椅子専用席が3ヶ所あり、椅子がどかされているので、スムーズに席に着くことができます。


ロッカーもたくさんあり、車椅子ユーザーが低い位置の枠を使えるように優先マークがついています。

11 木暮奈央(簡易電動車椅子)
さらに、手が不自由な人がロッカーを使うときに扉がバタンとしまって困らないように、チェーンが外されているものもあります。
扉を開けると、勝手に閉まらないようになっていて使いやすいです。


自販機コーナーの一部の自販機は、低い位置にボタンがあり、車椅子の方も使用しやすくなっていて、お金の投入口や受け取り口も工夫されています。



ロビーには、パラリンピックで活躍された選手のものが展示されています。


自由に使える血圧計もあります。


最後に、ふれあいスポーツプラザの送迎バスについてご紹介します。

毎週土曜日、伊勢崎駅北口からふれあいスポーツプラザを結ぶ送迎バスが1日3便出ています。
発車時刻については、ホームページもしくはお電話などでご確認ください。
マイクロバスになっていて、バスの後方部に車椅子用リフトが付いています。




簡易電動車椅子も乗ることができました。車椅子の大きさや重さが心配な方は事前にご相談ください。

車椅子は最大で2台乗れるそうですが、大きさによります。


車椅子の方も、伊勢崎駅まで電車で来て、送迎バスに乗って来て、帰りも送迎バスで伊勢崎駅まで帰ることができます。
(車椅子の大きさや重さが心配な方は事前にご相談ください。)

ふれあいスポーツプラザは、障害のある方や高齢の方がスポーツやプールを楽しむための設備が充実しているだけでなく、スタッフの方の多くが障害のある方のサポートの経験があり、手話ができる方もいらっしゃいます。
送迎バスもあり、安心して利用できるようになっています。

多目的トイレも多数あるので、車椅子の方などが集まるイベントにぴったりの施設になっています。

音声案内がトイレについていないのですが、スタッフの方も
廊下をもっと明るくしたいとおっしゃっていたので、
今後もさまざまな障害のある方が利用しやすくなる改善がされると思います。

群馬県立ふれあいスポーツプラザ
伊勢崎市下触町238ー3
電話番号0270−62−9000
FAX0270ー62ー8867
ホームページ
https://www.gunma-fsp.org