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1 無名さん

おばあちゃんの兄の家

おばあちゃんの兄の家が田舎にあり、よくそこに行くのですが、ある時そこでとても怖い思いをしました。

そこはとても広く、部屋も2階合わせて8個もあり、子供のころはそこに親たちと一緒にお泊りするのがとっても楽しかった記憶があります。

大人になってから、子供を連れてまた行ったのですが、その日は台風でみんなで車から急いで家に入ったのを覚えています。いつも行くのはお盆の時期で、その日もお線香の匂いやお盆の飾りつけがされており、すでに雰囲気が怖い感じがしました。一緒に行ったのは私の両親と私、私の子供、母の兄でした。そしてそこの家の祖母の兄の子供です。

私たちは雷が鳴り響くなか、夕飯をすませそれぞれ寝ることにしました。私と母と子供は一番奥の部屋で寝ることになりました。暗く、歩くたびにぎーと音の鳴る廊下を歩いてから寝室にたどり着きます。その間にも一回雷がものすごい勢いで鳴りました。私は洗面台で歯を磨いている時に鏡を見たら後ろに人影を感じました。すごく怖くなってすぐに後ろを見たのですが何もなし、、。そしてその後みんなで寝たのですが、私は怖くてなかなか寝ることができませんでした。
消したはずのお線香の匂いがすっと香っているのもなんだか不気味に感じてきました。だんだんと尿意を感じて、怖いながらも、トイレに行くことにしました。トイレは廊下の真ん中にあります。外はしつこくまだ雷が鳴っています。そして、廊下に出た瞬間また雷が落ちて、暗い廊下が一瞬だけ光ったのです。光った瞬間に着物を着た女性がパッと見えました。私は一瞬で体が凍るかとおもいました。
すぐに部屋に戻って母を起こして事情を説明しました。私は怖すぎて号泣。見てしまったのです。あれは確実に人でした。しかし、着物を着ているなんて今の時代珍しいですし、私以外の女性は母だけです。そして母は寝ているわけです。子供も私の泣く声に泣いてしまい一時騒然、。

私は怖くなり、その後3日泊まる予定だったのですが切り上げて失礼を承知で帰ることにしました。あの時のことは今でも鮮明に覚えています。雷の光にパッとあらわれた女性は私をじっと見ていました。でもたぶん忘れることはありません。それ以降、怖い経験はしていませんが、霊は確実にいると思っています。