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1 無名さん

幼稚園の頃に見た予知夢

私が体験した怪談は、怪談と言うよりは予知夢とも言えると思います。
私は幼稚園くらいの時にちょっと興味深いというか不気味というか、何とも言えない変な夢を見ました。
当時幼稚園児くらいだった私が忘れずに覚えているくらいですから、どれだけインパクトが強い夢なのか察していただけると思います。
その夢は、なぜか私が小学校に通い始めてから毎日通る通学路の一部が背景になっていました。
その道には竹藪と墓地があり、当時幼かった私はできれば一人で通りたくない場所でした。
夢の中ではそこで誰だか分からない人の葬式が行われていて、私は参列者の一人のような感じでした。
ただ、その夢で一番インパクトが強かったのはお墓や葬式ではありません。
私が一番忘れずに覚えていたのは、その当時は誰だか分らなかった夢の登場人物です。
その人は車椅子に乗った中年くらいの男性でした。
顔をハッキリ覚えていて、なぜかずっと忘れられませんでした。
その人に夢の中で酷いことをされたわけではないのですが、どうしても頭に残って離れなかったのです。
おそらく、その当時の私は車椅子をほとんど見たことがなかったというのが忘れられない原因かと思いましたが、それだけではなくその男性の目がギョロッとしていて充血していたことに恐怖感を感じたのだと思います。
その夢を見てから約35年後、私は信じられない体験をしました。
それは、その時に毎日聴いていたラジオのパーソナリティの画像を見た時のことです。
その人の顔は、私が幼稚園の時に夢で見た見知らぬ男性の顔のように見えたのです。
そのパーソナリティの顔をパッと見ただけで、私は数十年前に見た夢の事を思い出したくらい顔が一致していました。
ただ、そのラジオパーソナリティは年齢が30代だったのでちょっと若いようにも感じましたが、どうしても夢の中で見た顔に見えて仕方ありませんでした。
その後私はそのラジオパーソナリティのSNSを見つけ出し、まずはフォロワーになりました。
そして、思い切って声をかけてみたのですが、なぜか初めて会ったとは思えないくらい向こうも私に心を開いてきました。
そのパーソナリティはそこそこ人気があり、支持者は多いです。
そんな中で目立たない私が声をかけたとしても無視されるのが当たり前だと思いますが、そんなことはなくすぐに話が弾んで仲良くなれました。
今もそのパーソナリティとは仲が良く、良い友達関係を築いています。
なでこんなことになったのか私にも分かりませんが、あの夢を見ていなかったら、ラジオパーソナリティが気になることはなかったはずです。
あの夢は、「将来良い友人に出会う」という暗示をしてくれていた夢だったように思えて仕方ありません。