7 幸せ爺の朝のひと時
今朝は暖かい日差し、でもこれから冬模様になって北風ビュービューだとか、ぼんやり日差しを浴びていると溶けそうな気分です。
彼を送り出して洗濯を済ませ、汚してしまったシーツを干し終えてほっと一息、コーヒーが美味しい。
たった6つの歳の差ですが50代と60代の差は大きい。
昨春で定年退職、全部自分の時間、さぁ何をしようか、心づもりは幾つもありましたがいざとなるとどれから手をつけようかで真っ先に手をつけたというか手をつけられたのが男、それも後輩の男、数度にわたって訪ねてきて歓談相手かと思いきや切々と口説かれた。
情にほだされ情に負けて男の逞しい腕に抱かれて隠しきれなかった男への情、心と裏腹に身体が反応してしまっている。
見抜かれていたのね、そう呟いたら抵抗する力が失せた。
「じゃぁ行ってくる」当たり前のように言われた言葉、返したのは「いってらっしゃい」それに「気をつけてね」をつけ加えていて「お帰りは何時ごろ」と問いそうになった。
よくわからない、問うとずっと前から想ってたと答えてくれたけれどどうしての疑問には答えてくれないまま抱き寄せられて唇を塞がれる。
この1年が早かった、男の居るのが当たり前になって男と寝るのもいつものこと、その幾晩もが絶え絶えの阿鼻が合って深々と突き立てられ白濁の海に沈んだ。
さすがに落ち着いたものの今度はこちらが炎を搔き立てる番になって男の雄根を咥え尻を振りたて媚を売る始末。
コーヒーの湯気の向こうに何が見えるの?
そう自問しながら今夜の支度は何がいいかな、何を食べさせようかと考えるのが楽しい。
勤め人時代の服は全部捨ててしまった、万一の為の礼服だけ。
心機一転、勢いがついて下着から何もかも破棄。
ユニクロが便利なのがわかった、それで気になりだしたのがレディースの服、そっと忍ばせ加えていった。
今日の私はニットOP、日差しが暖かいからクロタイツは脱いだ。
生足にソックス、すとーんと何もなくて突き当りはショーツ。
ちょっと寒々しいけれど解放感があってちょっとエロチック。
さぁ、昼から寒波が来て北風が吹きだして気温が急降下とかだから今のうち、もうひと頑張り掃除も済ませてしまおう。
冷え込んできたら今夜は湯豆腐かな。