一回戦Aブロック

メンバー
・おのさとし
・MYON
・散葉
・B-1秘書

テーマ
19番『場所』

投稿期間
2月17日AM9:00〜2月20日AM8:59

判定期間
2月20日AM9:00〜2月23日AM8:59

「ここは"本来俺の居るべき場所"じゃない。」

それは妬みや嫉みが生んだ悲観的発想さ

"人間"は喜怒哀楽を含め、卑屈すらもアートだが

理屈に適う"モノ"は理不尽にもそれを弄くり回す


成功をした者からは居場所を否定される

「それが出来ないなら人としてダメです。」

俺は誰にも迷惑かけず、そうしてぇだけなのに

生憎、この競争社会ではゴミとして扱われる


「ここに居たいです。離れると心が痛いです。」

ところが誰も聞く耳を持つことは無いらしい

次々と削られる居場所に「嫌だ！」と叫ぶ今も

みんな見て見ぬふり、「幸せになりたい。」って言うのに


"正解"と"場所"は固く結ばれていると知り、描いたアートは

せっかちな奴も原動力へと変える 「せっかくのチャンスだ。」と

道に迷ったことは未知に出会えたという意味に変わった

そこで気付けた「"本来俺の居るべき場所"は身近にあった。」

「やぁ、久しぶり」

吹き抜ける風 響く足音

右手には130円のジュース握って

視界に入る野苺の熟した実

今じゃそれすら純粋な目で見れなくなったよ

あの日と変わらない 道無き道

あの日と変わった風景 未知な君達

違う、俺自身が変わったんだ

"自分である"事なんて簡単じゃ無かった

1つ進む事に1つにお別れをしてく人生

心に抱えては飽和していく未練


悲しみは捨てて 次の場所へ 身を運べ


あの日憧れた場所には辿り着いたよ

だけど今は退屈だ 昔の自分には言えない

今じゃここが憧れだ 馬鹿みたいだけど

戻りたいんだ あの日見た映像に

でも世界はそんな優しくないよな

憎悪や嫌悪と似たような"愛"とか"希望"とか

何かに縋って次の場所に行くんだ

あと2分間だけ此処に居させてくれ

−にいくら−がかけられても＋にならない毎日

でも、まだ立ち上がり、走る必要がある

次の場所はどんなとこだろう ボロボロの足で進もう

ここみたいに輝いてると良いな

「…ありがとう、また来るよ」

　
先の視えない人生、
自分なんか死ねばいいって、
深夜の屋上で溜め息をつき目を瞑った。

瞼の裏で米粒大の心を星の様に目一杯ひろげる。


　　　　　　ベガ

　ベテルギウス　　　シリウス
　
　　ガンマ　アルデバラン

　　　カシオペア


なんでかな　まるでバラバラの座標点


でも繋ぎ合わせたら 絵になったんだ。


己をはかる天秤や三角が、
弓を射られて心を導く。

現実と理想　程遠い事実、
そこで 認め認めず を繰り返す秩序。

このまばたきで起こる サイクリック論。

形を取り戻した意識が瞼を開けた。

闇は明けてもまだ夜明け前だ…

またフーと息を吐き、
自分の立ち位置を確かめる。

「そろそろ我が家にかえろうか。」

夢の場所 "ここではないどこか"
無口な少年の饒舌な合言葉
遠い場所へ想いをただ巡らせた
6歳の僕が息を潜める屋根裏部屋

家の外では雪が足跡を掻き消し
夜闇が色彩を隠す悪魔と天使
冬の寒さで純粋さは密度を増す
世界の片隅 it's all my love

あの場所がなくなっても
僕がいた事実は変わらない
退屈な子供は幸せだ

散葉さん
非常に葛藤を感じました。

MYONさん
意志を感じました

Ingeさん
disと違い散文寄りで意外でした。
星を散らす描写いいと思いました。

B-1秘書さん
味わい深いと思いました。
「具体的な場所」が幼い頃の自宅だとわかる点が、他の三方と違う切り口で目立ちました。

"冬の寒さで純粋さは密度を増す
世界の片隅 it's all my love"
は自分だったら"密度を増しだす'にしとくなとは思いましたが、それでもやっぱり、面白いと思いました。
冒頭は幼い頃に"ここではない、実体のないどこか"を想う自分
最後は今現在"どこにもない、実体を伴っていたあの場所"を想う自分
短いリリックの中でその構成がとてもうまいなと思いました。

誰かに票を入れるならばB-1秘書さんに

お疲れ様でした。

A

・韻
散葉さんのメッセージの籠もる韻は刺さりました。
『ここに居たいです。離れると心が痛いです。』
この一行パンチライン好きです。
B-1秘書さんの
『ここではないどこか/饒舌な合言葉』
も好きです。
・テーマへのアプローチ
ingeさんの『場所』という言葉を使わずに場所を描ききった点で、
他の方と違う色めきを感じました。
・ストーリー性
4人様いずれもご自身の居た/居る場所について深掘りしていらっしゃる中で、
MYONさんとingeさんの時間のトリミングの仕方が好きでした。
私はingeさんの、変わる自分の社会的立場、物理的な場所、
それを見下ろす決して変わらない星の座標を、
ヴァース内で一貫して描いた点に感服しました。
MYONさんのヴァースでは、ジュースと野苺が後半部分にどう作用してきたか、
自分には読み取れませんでした。

票はingeさんです。
お疲れさまでした。

お疲れ様です∈( ‘Θ’ )∋ﾌﾟｸﾌﾟｸ


散葉さん

居場所という捉え方をしてそこから世間に向けらた視線への葛藤をMC生々しく描写しておりました。
正解"と"場所"は固く結ばれていると知り、はこのお題について深く向き合ったゆえにたどり着いたラインだと思い出すました。

好きなライン
>そこで気付けた「"本来俺の居るべき場所"は身近にあった

MYONさん

思い入れがある場所で想起し、周りの変化に戸惑うもののその場所自体は不変といういうことを悟り、自分に変化があったことに気付く心境の流れが綺麗に表現されていました。最後のほろ苦さが残り、読後ドラマを見た後かの様な余韻を感じさせました。

好きなライン
>自分である"事なんて簡単じゃ無かった

ingeさん

全く関係無さそうな星座のラインが読後座標が線で繋がる様な爽快感を得ました。
辛いことを含めて何ごとも意味がありそれが人生みたいなのをわざわざ野暮ったく言わず、描写で読ませるのは素敵だったと思います。

好きなライン
> 「そろそろ我が家にかえろうか。」

B-1秘書さん

小さい頃の記憶にある桃源郷を示した上で何処か雰囲気が変わった2パート目が劇場で場面が変わったように雰囲気に飲まれました。何か伏線がありそうな書き方だったのでもっと長く見てみたいという興味を惹かれる作品でした。

好きなライン
> あの場所がなくなっても
僕がいた事実は変わらない

ingeさんに一票
皆感受性豊かで様々な捉え方をしていて上手かったですが、ライン一つを取りその意味だけにとらわれず他の効果を引き立てるような密度が高いものを作っており圧巻と感じたため、ingeさんに投票します。

散葉さんに一票です。
いやはやこれも迷いました、、、

決め手は以下のラインです。

道に迷ったことは未知に出会えたという意味に変わった

そこで気付けた「"本来俺の居るべき場所"は身近にあった。」


今大会の3つの判定基準を凝縮しているように思います。

皆様お疲れ様でした！

■散葉氏
自己受容からはじまる自分の居場所が、正解の一つ。
ホントにその通りですね。
恰も正解かのように飾られた社会は、所詮飾りなのだと「ハッ」としました。

■MYON氏
社会の情景は、憧れのままの方が綺麗に見えるなぁと感じたことがあります。
上には上があり、階段を登ることで得られる居場所...。
僕は、子供の自分に誇れる自分で居るのかな？と物思いに耽ていました。

■inge氏
散りばめられた言葉達は、美しいプラネタリウムのようでした。
逆さや斜めに描かれる星座は、関係ないようで、しっかり物語が繋がっていますね。
主人公の物語も続きが見れそうで、気持ち良い詩歌でした。

■B-1秘書氏
思い出の場所が、果たして今も大切な場所で在るのか...
追憶の書庫を開けた時のように、きっと同じ気持ちではいられませんね。
"なくなった"という冷やかな感情を冬の季節で表していたのが、非常に美しかったです。

■まとめ
どの作品も、テーマに対する視点が違って、楽しく詠ませて頂きました。
その中でも、特に綺麗な景色を見せてくれた【inge氏に壱票】
投じます。

　
散葉 - Chillhaさん
一番テーマに沿ってると感じました

MYONさん
熱量って言うか熱さを感じました

おのさとしさん
一番綺麗で一番感動させられました

B-1秘書さん
マジでカッコいい表現でヤバいスわ！

非常に迷いました、本当に甲乙付け難い作品で一人に決めるのは難しいかったんですが、

勝ちを　 散葉 - Chillhaさんに

理由

一番テーマに沿ってリリックを書いてた感があり一発でテーマの場所だと分かりました

簡素で棚上げ申し訳有りません
大会お疲れ様でした

MYONに1票
読みやすく、野苺の単語にキュンってなった
やぁ、久しぶりもいい。

単語のセンスいいと思う
130円とか

それぞれ良さがあって悩みました。
一番心を掴まれたのはMYONさんの作品で
甘酸っぱさと未熟さと懐古と・・
なんか決してネガティブな詩じゃないけど
そこはかとない寂しさがありますね。


一番時間をかけて読んだのがingeさんの作品で
私の読解不足か知識不足が原因なのですが
星の配置と星座や等級や星名が混在している意図が
読み解けなかったです。
星座詳しかったらこれ線でつながるんですかね。
申し訳ない。
作品的に一番素晴らしそうな臭いがするのに
自分には読み解けないのが悔しかったです。


悩みましたがMYONさんに1票
こういう大人と子供の狭間みたいな不安定さが漂うリリックが単純に好みです。

お疲れ様でした！

ingeさんに1票

ダークな雰囲気の始まりから宇宙へ向けたSF感
これはさすがです！
字面から散りばめられたテクニックが良い

散葉さんに一票です。

他三人のアプローチに比べて一人だけ違うベクトルで魅せれたのかなと思いました。

各ライマー好きライン
散葉さん
『道に迷ったことは未知に出会えたという意味に変わった

そこで気付けた「"本来俺の居るべき場所"は身近にあった。」』

MYONさん
『あの日憧れた場所には辿り着いたよ

だけど今は退屈だ 昔の自分には言えない

今じゃここが憧れだ 馬鹿みたいだけど

戻りたいんだ あの日見た映像に』

おのさとしさん
『深夜の屋上で溜め息をつき目を瞑った。

瞼の裏で米粒大の心を星の様に目一杯ひろげる。』

B-1秘書さん
『冬の寒さで純粋さは密度を増す
世界の片隅 it's all my love』

お疲れさまでした！

散葉さんに一票
一番テーマにそり
リアルであるあるでしたね

けどその寂しさから後々の展開が上手く
俺がとても好きなリリックでした

散葉さん
とても魅力的な文を書く方だと思いました
卑屈すらもアート　描いたアート
の部分に違和感を感じてしまった点がなければ票を入れてました

MYONさん
懐かしいと感じました
学生時代思い出します
きれいな文章ですね

ingeさん

アラがない
改行一つまで経験値を感じました

一度書きなぐったものが見たいです

B-1さん

皮肉がよくきいているなと思いました
続きの読みたくなる作品です

票はingeさんに

みなさんお疲れ様でした！

韻
凄い溶け込ませてくる、主張はしていないがニヤッとする韻がたくさんありました。
難しかったです。強いて言うなら 散葉 - Chillhaさん、ingeさんが気持ち良かったかな、という感じです。

テーマへのアプローチ
相対評価ですが、どこかいい意味で皆さん泥臭いバースになって、
そのなかで星空の世界観を持ってきたingeさんが目立ちました。
ingeさん自体もリアルというか、どこか泥臭く、それでこそ描く描写が印象的でした。

ストーリー性
皆さん面白く、此処も悩みました。
リリックでのストーリーを感じさせるのも手法として決して間違っていないかと思います。
全員アツいのですが、深さ、リリック内での情緒としてはここもingeさんのリリックが印象的でした。

アツさや加速感など、別の評価基準で見るとまた変わってくるかもしれませんが、
私からはingeさんに一票を。

皆様お疲れさまでした！

B-1秘書さんに一票です。
全てのフレーズから｢場所｣について明確に感じ取れました。
それと具体的かつ、スっと頭に入ってきてイメージできるのも魅力的です。
短文に凝縮したシンプルさが光ってました。

皆様お疲れ様でした。

散葉さんに一票

やはり現代社会でも自分の場所を探す葛藤書かれていて良かったです

ingeさんと迷いましたが散葉さんに

散葉さんに一票でお願いします。
正解と場所は固く結びつく。とても力強く感じました、喜怒哀楽に卑屈を含めるというのも良いです。
散葉さん特有のレトリックと思わせる文章が素敵でしたし、最後の身近にあった〜意味に変わった。のラインの韻律が最高に綺麗で心引き込まれました。

アプローチでは星座の位置、星は昔から方位を知る物でしたからそれを持ってくるいんげさんが素敵でした。

四名ともお疲れ様でした。

散葉さんに1票

韻や判りやすさ的にはB-1秘書さんが良かったですが
散葉さんはアプローチやストーリー性が良かったです
お疲れ様でした

inge先輩に一票で。

星座を例に挙げて、一つ一つの星を単体で見てもその立ち位置の意味はわからないがそれらがあわさると絵に見えるように、自分含め誰しもが意味のある場所に立っている...さて我が家にかえろうか。ってことですかね？
って読み取った上で見比べてみると、他お三方のバースもそれぞれ良いものはありましたが良くも悪くもストレートだったのに対し、ingeのバースの中身の濃さが圧倒的だったように見えました。

棚上げすみません。
お疲れさまでした！イキスギィ！ンアーッ！！

MYONさんに1票です。
諦めてるのに諦められない、諦められないのに諦めてる心情の象徴として子供の頃の風景がきれいにハマってました。

散葉 - Chillhaさん
社会上の立ち位置の中で自分の居場所を見つける、すごく現代人的なバースだったと思います。ポジティブなのが良かったです。

MYONさん
諦念と未練が混ざり合ってやるせなさがいい苦味を出していたと思います。ジュースが130円っていうのに時代の流れを感じて上手いと思いました。

おのさとしさん
点でしかない自分も他の誰かと線で結ばれることによってそこに存在する意味を持てる、結ばれてるとも縛られているともいえる場所。先が視えてしまってるからなんじゃないかなあとも思いましたが、繰り返しの中で先が視えないのは希望でもあるのかしらん。

B-1秘書さん
ノスタルジックで良かったです。誰にでもある思い出の中のいち風景なのですが、
>退屈な子供は幸せだ
という感傷が共感度が高かったです。

＞Aグループ

散葉 - Chillhaさんに一票

悩みに悩み、最後になってしまったAグループの判定ですが、「"本来俺の居るべき場所"は身近にあった。」と言う散葉さんのラストの一文が場所と言うテーマのド真ん中に一番近かった、と言う結論に至りました。簡素申し訳御座いません！


皆さんお疲れ様でした！

MYONくんに１票。

『場所』というテーマから、四人それぞれが自分の居場所や立ち位置、原点などを表現している中で一番、韻も内容もストーリー性もわかりやすく、スッと落とし込めた印象でした。

Bブロックのテーマとネタ被りしそうだなーとか勝手に予想していたのですが、皆さんしっかり世界観を作って落とし込んできたので、その辺はやっぱりさすがネットライマー！と思いました。

簡単且つフィーリング判定で申し訳ありません。
皆さんおつかれさまでした！

勝者 散葉さん