92 堀井怜治◆q1kS
ではその「有限会社日本商事」はどのような人材を欲しどのような教育形態を整えていったのか。

それは事務処理能力に優れ、企業の目先の利潤を第一に追求し、多大な労働時間に不平を持たない。

いわゆる「エコノミックアニマル」を排出するための教育形態であったといえるでしょう。

そしてその教育は数十年にわたり、すばらしい成果を生み出します。
米国の自動車産業を脅かし、変動相場制となった為替において円高を続けつつも尚、繁栄をやめない。敗戦時、焦土であった所に家屋はひしめき、電気水道下水道、また東京五輪に併せた新幹線・首都高の開通開設と、わが「日本商事」はまさに日の出の勢いであったといえるでしょう。
(ID:不明)
93 堀井怜治◆q1kS
しかし、繁栄を得た「日本商事」に徐々にひずみが生じ始めます。

古くは安田講堂事件、最近ではオウム事件。

当然でしょう。現実はもうすでに繁栄という目的を果たし、ゆとりも存在するというのに、続けられる「競争を強いるエコ・アニを排出する為の教育形態」。
その間にひずみがでるのは必然です。

とは言え、その「日本商事」が未来永劫、他国に加工製品を売り、利潤を獲得できるという確約があれば、そのひずみは矯正して行くことができるでしょう。

なぜなら、それが「国家の生きる道」ですから。


しかし、未来永劫の「日本商事」の繁栄について疑問を感じるのは私だけでしょうか?
(ID:不明)
94 堀井怜治◆q1kS
うちゃまさんは家電量販店といった所に行かれますか?

もしあまり行かれたことが無いのであれば一度見にいってみて下さい。

そこには SONY SHARP NATIONAL SANYO といったわが「日本商事」の面々の中に、DAEWOO や HYUNDAI ポップ表示で「サムソン」などを見ることが出来るでしょう。

そしてこれらは皆、韓国を母体とした東南アジア系の企業であります。

これが何を意味するか。
それは工業製品の販売によって成り立つ、「日本商事」の未来が、非常に不安に満ちたものである前兆であると言えるでしょう。

日本より安価な労働力によって生み出される安価な製品。それが日本国内でも流通する。

世界的に見て、それらにたちうち出来るほど「日本商事」の製品とは見事なものであり、コストパフォーマンスに優れたものでしょうか?製造をほぼ中国などの外国に依存している、偽「日本商事」製品に、集客力はあるのでしょうか?


答えは否です。
(ID:不明)
95 堀井怜治◆q1kS
またさらに予期される、「眠れるアジアの巨人:中華人民共和国」の台頭はこれから数年後に「日本商事」の現在の販売網を席巻することは必定であります。


・・話がこうなりますと、「かつて米国もそうであったではないか」となるかもしれませんね。
ジャパン・バッシング。 今では死語となったこの言葉も以前、米国では強く叫ばれたものでした。

しかし米国はそのときの「日本商事」の台頭を乗りきった。乗りきることができた。


その理由とは。


食料自給率。それが米国はほぼ100%だったからです。

どんなに景気が悪くても、取り敢えず「食うには困らない」。これが米国の強みです。
やがてIT革命が起こり米国は高況に湧くことになりますが、それは不況に耐える時期の食料自給率が支えになっているのです。
(ID:不明)
96 堀井怜治◆q1kS
而して、わが「日本商事」の未来とはどうなるのか?

既存の教育で排出される人間は、事務処理能力には優れるだろうが労働賃金においてアジア諸国にくらべ遥かに高価で、また前出の「ひずみ」によってゆとりを欲してしまう。


あえて断言する。


{日本は工業立国として存在し得ない。}


さて、日本はどうするべきなのだろうかな?

そして、どのような日本人を育成していくべきなのかな?

…教育を論じるとはそうあるべきだ、と私は思う。

日本というわが祖国を、在庫を抱えて奔走する商店国家にしてはならないのだ。

そのために、「ゆとり教育」とは現今の教育に改革を促すひとつのアピールとして、私は賛同をするのです。


取り敢えず終了です。

…短すぎ?論としてはショボイかもしれませんが、うちゃまさんとレスしあう中で補足できたらな、と思います。
(ID:不明)