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「関西連句を楽しむ会」(5月19日、ワークショップから)

狂俳 題「初夏の道」
尾張・三河・美濃を中心に発達した笠付に由来する雑俳。
冠題(五文字の制限なし)に対して、七五ないし五七を付ける。
付句の末尾は用言の終止形で止める。名詞止めは不可。

初夏の道 マンションの鍵落ちてます 角谷美恵子
初夏の道 山羊より白い犬が来る   中山奈々
初夏の道 蚊に追われ行きつ戻りつ  岡谷樹
初夏の道 水を求めてヌー群れる   星野焱
初夏の道 ニセ情報にだまされる   竹山みどり
初夏の道 帽子をそっと置いてくる  いなだ豆乃助
初夏の道 風を待たせて水を飲む   詠み人知らず

段駄羅
輪島塗の職場文芸として受け継がれてきた言葉遊び。
五七五の中七を同音異義語にして、前半と後半の転換の妙を楽しむ。
清音と濁音の違いは許容する。

ジャズダンス 調子合せて/銚子あわせて 義兄弟   岡谷樹
学部より 寄生する世と/帰省するよと 糸電話    角谷美恵子

笠着俳諧 半歌仙「夏始」の巻

夏始ことばの園はここかしら   正博
 渾身の名でとりどりの薔薇   章子
こころもち額縁みぎに傾いて  奈里子
 歴代校長みんな髭づら     ふう
月の舟ジャングルジムと遊んでる  ともこ
 割ってみたきは風船葛     陶子
虫売のブラックニッカには飽きて 奈々
 目当ての部屋へ摺り足で行く  焱
若き日の未完の恋ぞ八十路なお 美恵子
 微温めのお茶を入れ替えようか 樹
独居の鍋底みがくもんもんと   紫苑
 模様に秘めたその能力を    瞑
シベリアの囚われ人に凍てる月  直子
 熱燗を待つ祖父のテーブル   遊凪
鉛筆を手元に置いて句をひねる  弦
 吊り橋長く渡りきれない    正博
花咲かば母の在りし日思い出す  弦
 肌良き石に凭りて眠らん    章子

   2024年5月19日  於 たかつガーデン Up 5/29 10:18
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関西連句を楽しむ会 ご案内

1990年代から2000年代にかけて、近松寿子(茨の会)・岡本星女(俳諧接心)・品川鈴子(ひよどり・ぐろっけ)・澁谷道(紫薇)の四氏によって「関西連句を楽しむ会」が運営されていました。京阪神の寺社や大学を会場として毎年行われていましたが、2006年を最後に開催されていません。以後、関西の連句グループはそれぞれ独自の歩みを続けていますが、2020年代のいま再び集まる機会があればと思い、このイベントを企画しました。また、連句にご興味のある方に広くご参加いただけるように、歌人の瀬戸夏子さんをゲストにお迎えしてトークをおこなうとともに、連句のフリマのコーナーを設けることにしました。みなさま方のご参加をお願いします。

日時 2024年5月19日(日) 13:00〜17:00
場所 たかつガーデン カトレア(全室) 定員48人
    近鉄上本町または地下鉄谷町九丁目下車
    〒543-0021 大阪市天王寺区東高津町7-11
当日の予定
13:00 開場(昼食はすませてご来場ください)
13:20〜14:10 連句トーク 小池正博×瀬戸夏子
パワーポイントによる連句解説(短歌や川柳の話も混ぜながら)
【ゲスト】瀬戸夏子 歌人
歌集『そのなかに心臓をつくって住みなさい』『かわいい海とかわいくない海 end』編著『はつなつみずうみ分光器』など
14:10〜14:30
連句フリマのコーナーを設けます。連句誌・フリーペーパーなどがございましたらお持ちください。(出店料は無料、販売は各グループの責任でお願いします)
14:00〜17:00 連句実作  最大8座まで
   捌きはご参加の方に依頼させていただきます
参加費 1000円
申し込み 小池正博まで 締切 5月5日(日)
   〒594-0041 和泉市いぶき野2-20-8
発起人 小池正博・星野焱・木村ふう・岡本遊凪・門野優・山本紫苑
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第17回浪速の芭蕉祭ご案内

今年の浪速の芭蕉祭を以下のように計画しました。
まだ席に余裕がありますので、連句にご興味のある方はご参加をお願いします。
日時 10月8日(日) 
会場 大阪天満宮・梅香学院
受付 正午より(昼食はすませてご参集ください)
12:30〜 大阪天満宮本殿参拝
13:00〜14:00
【講演】連句ブームの行方―現代連句の40年(小池正博)
14:00〜17:00 連句実作
参加費 2000円(本殿参拝・玉串料を含む)
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第8回わかやま連句会
5月7日(日)13:00〜16:30
和歌山県民文化会館407会議室
13:00〜 小栗判官伝説と熊野古道・壺湯(小池正博)
小栗判官と照手姫の物語では病者・小栗が湯の峰温泉の壺湯で再生します。今回は熊野ゆかりの伝説を取り上げます。
13:30〜 連句実作 初夏または三夏の発句をご用意ください(当日出句)
会費 500円
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第6回わかやま連句会ご案内
2023年1月8日(日)13:00〜17:00
会場 和歌山県民文化会館401会議室
新春連句会です。歳旦三つ物、連句の解説のあと実作。
初心者歓迎。和歌山方面の方でご興味のあるかたはどうぞ。
会費500円。申し込みなしでも当日参加できますが、この掲示板で参加表明していただければ助かります。お名前だけでOKです。
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第16回浪速の芭蕉祭
10月9日(日)
  受付 正午より 大阪天満宮・梅香学院 
     (昼食はすませてからご参集ください)
  12:30〜 大阪天満宮本殿参拝
13:00〜14:00 トーク「連句の裾野を広げるために」
 ゲスト・久留島元(現代俳句協会関西青年部長)
 若手俳人や現俳協青年部の活動をお話しいただきます。
 連句の裾野を広げるための刺激になることと思います。
14:00〜17:00 連句実作会
会場 大阪天満宮・梅香学院
    地下鉄谷町線・堺筋線「南森町駅」
    またはJR東西線「大阪天満宮駅」下車
参加費 2000円(本殿参拝を含む)
申込締切 9月30日(この掲示板で参加表明していただければOKです)
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第39回大阪連句懇話会、8月21日にリモートで開催。映画監督の長尾元さんに「いつかのふたり」(2019年)撮影のエピソードなどをお話しいただいたあと、映画にちなんだ連句作品を巻きました。

賦物「映画」半歌仙「帰らざる日」の巻   小池正博 捌

 蜩や帰らざる日の映画館      小池 正博
  ペーパームーンゆれて揺り籠   松本奈里子
 そぞろ寒銀の燭台隠し持ち     木村 ふう
  麺麭が無ければ菓子を食(た)うべよ  迷鳥子
 参勤の道駆け抜くる殿のため      迷鳥子
  暖炉の前で眠る猟犬       下江花留化
ウ 初雪が覆う地獄の黙示録      洛中落胡
  いつかのふたり木洩れびの中   角谷美恵子
 自転車で下る坂道耳をすませば   永山 裕美
  鴉の襲う夢をみている      もりともこ
 お宝は国際便の封筒に       五郎丸照子
  その数式の美しきこと         ふう
 E.Tと別れを告げる夏の月        裕美
  井之頭五郎下戸であります       ふう
 ふるさとのはるか遠くで転生し    門野 優
  怒れる男集う法廷           落胡
 高慢と偏見さえも花の雲        迷鳥子
  人形の家こねこ飛び出し        照子

      2022年8月21日首尾
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第5回わかやま連句会のご案内
9月18日(日)13:00〜17:00
和歌山県民文化会館 409会議室
13:00〜 和歌山の文芸A佐藤春夫について(講師・小池正博)
13:30〜17:00 連句実作
会費500円
どなたでもご参加になれますので、連句にご興味のあるかたはいらっしゃってください。
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「浪速の芭蕉祭」や連句の情報を発信していきます。よろしくお願いします。