Unknown
また、あの子に会った
公園で二人、世界を無視して
時間を忘れるように子どもに帰る
日ざしに包まれる白のコートは
慈悲深く照らされた天の使者
君の手を取って
永遠を感じて
想いのままに恋に落ちて
大丈夫、神様は僕らの味方だから
あしたのことは気にしなくていい
Unknown
遠い目の貴女は愛しい者を失って人形のように動かない。
テーブルの上に少女の心を並べても満たされない憂鬱なシエスタ。
有り余る時間と儚く終わってしまう夢の繰り返しは、どこまでも続く迷宮へと誘うかのように。
春めいた花の香りさえも、いたずらに貴女を弄ぶばかり。
Unknown
目を覚ますと柔らかい素肌が傍にあった。
僕が"美味しそうな朝食だ"と言うと君は、その足で体をくすぐろうとする。
窓から差し込む陽の光は、ひとときの悪戯を祝福するかのように優しい。
きっと幸せに必要なものは、それほど多くないのだろう。
愛はそれを教えてくれた。
Unknown
ならく「白と黒で迷ってグレーにしたよ。考え方、間違ってる?」
庭の主人「惜しいね」
ならく「どこがダメ?」
庭の主人「駄目じゃないけど肌色なら、もっと良かった」
ならく「またそういうこと言う」
庭の主人「愛はいつだって、ありのままだよ」
ならく「病気だね」
Unknown
いつものように、とぼけたことを言ってる君
けど、それは僕のせいでもある
春に季節以外の意味を持たせて、そんなことばかり空想させてしまったから
だって桜色の頬を見てたらポエムが思い浮かぶんだ
僕にとっての春は君の存在かもしれない
きょうも恥じらいを見せ合う?
Unknown
飼い猫を探しています。
毛は白、瞳の色はグレー。首輪には三日月のペンダントが付いています。
気性が荒く、ひっかき癖があるので保護の際は注意が必要です。
神秘的なオーラを放っているので連れて帰りたくなると思いますが懐きません。
飼い主に似て思想が強めなので。
Unknown
僕はどうしたいのか
君はどうされたいのか
木漏れ日の下
芽吹いた春に語りかける
明日は来ないと噓をついて
理性の糸をほどいてみたら
いつか見たモノクロ映画のように
花はひとりとひとりのために
愛を運んでくるだろうか
君はどうしたいのか
僕はどうされたいのか
Unknown
この猫、懐かなそうな顔してる
野良だから愛情不足かも
こいつが人間だとして付き合ったら、どうなるかな
いやいや、めちゃくちゃになるに決まってる
理解者の少ない彼にとって私は依存対象になりかねない
やっぱり色恋なんて破壊しか生まないのよ
君もそう思うでしょ?
Unknown
まお「この子も言ってますよ。"まおに愛を捧げなさい"って」
僕「おかしいな。僕が聞いたときは違うこと言ってたけど」
まお「おやおや?」
僕「"彼女より私のほうがモフモフして夜もぐっすりですよ?"って」
まお「あらまぁリーナベルちゃん意外と積極的じゃないですか」
僕「睡眠は大切だから」
まお「まおだって、いい夢見せてあげられます」
僕「へぇー、たとえば?」
まお「あなたの抱える悪夢を取り払って差し上げますわ」
僕「それは、つまり現実をどうにかするってことかな」
まお「あなたとまおだけの世界を作れば良いのですよ」
僕「もっとうなされそうだ」
Unknown
デートらしいデートは気を遣うからって、こんなとこに連れてくるなんてね
マジなに考えてるかわかんないよ
そういえば、あの庭に書いてる話って何処までほんとなの?
フィクションなのは知ってるけど感情はどうなのかなって
冷たい雪の下にも愛を置いといてくれないと困る