╋ 蒼過ぎる水溜り ╋

過去ログ182 2004/11/21 15:17

名:春海 樹一
女性



ちらちら降っていた

雪が

だんだんと 大降りに
だぁれもいない

白絨毯に

爪先立って 雪の子が
踊ってる

両手を上げて くるくる踊ると


風に飛ばさせて

小雪は

黒マントに吸い込まれてく

窓からは

寝ぼけまなこの

人間の子

雪に瞳輝かせる



太陽が

辺りを明るくする

雪の子は 木々の間にかくれんぼ

人間の子は外に飛び出す

楽しげに

響く

笑い声

雪合戦

雪だるま

犬も白い息を吐きながら走り回る


雪掻きをする人

不機嫌な顔をするつつも

嬉しそう



もう

だぁれもいない

窓から 柔らかい光が
溢れてる

木々に隠れてた
雪の子も


顔をだし

ふたたび 白絨毯の上で踊り出す


人間の子は夢の中

すべての家の屋根に

雪はふりつむ

静かに

雪はふりつむ
11/21 15:17

名:秋水 土竜
男性
闇に慣れた兎
すべてが儚く感じられる夜に
昇らない朝日を想う
凍り付く空間と無限の闇が
存在を誇示している

僕等は夢を観る
それを糧にするから
夢を観て居なければ死んでしまう
兎の様なものさ

寄り添って生きる事で
存在を確かめる
虚しい群を作る兎は
何時だって怯えて居る

太陽は報われない兎を
照らす事は無い
無慈悲な光線で
白く塗り潰すだけ

何の為に生命を繋ぐ
機構と云う柵に囲われて
個を無くした様に生かされるのに

抗う事を忘れたのか
成すが儘に流されて
見ぬ振りをして通り過ぎる

真実と信じ込む現実世界は
脆弱な砂の城
波に浚われて
崩れる運命にある

闇に慣れた兎
暖かな日溜まりに
還る事は出来るのか

消えて行く闇の中
昇らない筈の太陽は
静寂を切り裂いた

2004 11/09(Tue) 04:31
11/21 13:42
HP

名:かなめ
男性
雪の夜
腕時計を見て
冷めたコーヒー
飲み干した

心の声が
耳元で囁くように
聞こえた

扉を開くと
冷たい空気が
僕を包んだ

寒さより辛かつたのは扉を開くことだった
君が遠くなる

僕は弱虫で
君に何も言えず
僕は弱虫で
君が遠くなる
11/21 13:40

名:Lyrica
女性
お皿洗い
キミの足元に
うずくまって
飴を舐めている

チュッパチャプスの
バッタモン

珍しく
まとわりつくんだね

そうよ今日はアタシ
アナタにまとわりつく日ナノ

猫みたいに?

黙るアタシは
キミの奏でる
食器を洗う音に
今耳を澄まして

水がぶつかる指先
濡れて弾く手の甲

容易くイメージ

シンクの上で
繰り広げられる
キミと水と食器のオーケストラ

降ってくる

水飛沫と音

甘い息を
吐き出して

顔の横、膝の辺りに
頭をもたせかける

キミが微笑むのがワカッタ
11/21 12:18
HP

名:ちぃ
SWEETIME
目覚めれば
君が居る朝に
朝日は無く
揺り起こす体は
熱を持って


昨夜は私、落ち着かず
何度も瞼を開いては
手探りで君の温もりを
探して見つけては眠った


君は何も知らず
健やかな寝息をたて
私の横で眠る


どうしてこんなに
幸福なのに
私の心は満たされない?


気まぐれに
抱きしめる腕に
昨夜の余韻
燻る熱が
残って
私の孤独を
癒すかのよう


揺り起こした君が
私にキスをするまで
夢に酔うから
目覚めのキスで
呼び戻して
11/21 10:58

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