Ψ 言霊の宿木 Ψ

過去ログ3081 2008/12/12 12:36

盗ホ田圭太
男性 26歳 宮城
透明船
もう、
どこからどこまでが地図だったかなんて
関係なくなって
美しいことをいうよ
きみはきみで


ごらん、
すれ違う人々の両手には、何か
約束のようなものがぶら下がっているね
あいつらはとても優しい
透明な船に乗っていく


ぼくの手にあるのは
出会ってから死ぬまでの、数直線の上に
いくつ君が立っているかということ
もうぼんやりと
薄くなってきていて
12/12 12:36

塔pイ
Remind
大空を翔ける鳥に乗り、
すべて見渡せる

君は本当は全部持ってる。
輝く命、宝石の様な心、
未来(あした)を照らす明鏡…

扉はいつだって、
どこだって開いてる

君が好きな時に、
それは現れてく。


君の胎動、君の真剣、君の閃き。

じっとずっと見てる、
瞳のやわらかさ
さぁもう気付いて

それは大空、対空、天上、光溢れる都の国…


君だけの心の世界。


12/12 10:14

唐ミより
存在意義
都合がいい、と

つまり必要がなかったことは知っている
これから先もそうだということ
春がくれば圏外で
さくらより先に忘れること

息をするたび
埃だらけで
拍動するたび
黴だらけ

あなたのなんでもない忠告で
わたしは脊椎から壊れそうです
世界が敵だと認識して
世界を離れていきそうです

都合がいい、と

つまり存在意義の欠如でしょう
こんな容器
こんな中身
わたしだって欲しくはない
はやく手放してしまいたい
12/12 8:47

唐ミより
消滅
からだのまんなかを
くり抜いてしまった

くり抜いて握り潰して
どろどろの両手は絶望色
キタナイあたしだから
早急に壊れなさい、と神様は言った
黒い両手は光も祈れない
要らない、が怖くて
はざまでしゃがみ込んでばかみたい
神様は聞いちゃいないし
あたしは汚れたまま凍るから
さようならの三歩手前で
もう
消えていたい
12/12 1:06

悼ト聖
女性 23歳 広島
ハンカチ
きっと思ってる以上に
好きなんだ
強がって見せる態度が
寂しそうに見えるよ
誰にも気づかれないで欲しいな
泣きそうな時
誰にも気づかれないで欲しいよ
僕だけに見せて
どれだけ頼りになるかわからないけど
何度でも何度でも
君の悲しみ吸い込んで
何度でも何度でも
ボロボロになるまで絞ってまた
吸い取るから
だから
笑ってて
12/11 23:36

盗ホ田圭太
男性 26歳 宮城
少年少女/まわる星
ある
ありふれた
想い
という
呼び名の比喩が
争え
という
プログラムの元
生まれて初めての出航をし、
次の刹那
辿り着いた先が
温かい
実は
腹の上
だったと
結局
何もかも
知らされないまま
終わった。
という
話を





そこに
全てがある
という
少年の言葉に法り
少女は
考えうる全ての夢を
一つの鞄に模倣した
窓から
かみひこうき二つ
飛ばして
一つの未来を模倣した
馴染みの坂を
下って
いく





少年少女が
覚えたての言葉で
愛を
模倣した日
両親は
言葉にならないものを受け取り
言葉を失って
涙で
模倣していた





男と女
を意識する
少年少女の
初めて
模倣したそれは
ただの痛みで
喜びないものが広がり
声になり
別れを
模倣していった
愛は
始めからなかった
やがて
他の少年少女に出会い
知った





少女の
肩を叩く
少年の
指先から始まる
広大な
緑の平原
むせるほどの
春の匂い
模倣の宴に
少女は
歓声を上げて
少年も
わーっ

それを
模倣した
鞄の中身を
広げ
合って
嬉しい
嬉しい

話し
合った
気持ちいい
気持ちいい

許し
合った
草花も
すべからく
生き物はその輪から
もれることが
ないように

夕暮れに
攫うような風が吹いて
さくらの花びら
千切って
飛ばした
駈けていくのは
ハミングバード
その尾先の
光を追って
夜が孕んで
消していった
今日は
幾つが結ばれて
幾つが





向かいあって眠る
喪失していく何かを見つめる為に
解いた指で契りを数えて
くの字に曲がった二人の跡を
詩と名付けた
あの
朝の話をしよう
12/11 22:28

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