「ガンジーの会」代表: 末延
第227回「9の日9条ハンストイン」実施のお知らせ(3)
(承前)

ところで、斎藤和美」陣営のSNS選挙戦が、公職選挙法違反ではないかというニュースが、テレビ各局、インターメディアで大きく報道され、大問題になっています。つまり、立花氏が、公金によって提供される街宣車やマイク、スピーカーなどの音響施設、スタッフなどを使って、「今回の選挙では私に投票しないで、斎藤さんに投票してください」と大声で呼び掛けたり、兵庫県議会の設置した「百条委員会」委員長の奥谷謙一氏の家の前に街宣車を乗り付け、大声で「出てこい」などと脅したことも、公職選挙法の違反ではないかと大きな問題となっています。

また斎藤陣営のSNS戦略の立案や展開の全てを取り仕切ったという広告代理店メルシュの代表折田楓氏が、社員全員を動員して選挙戦を展開した効果、斉藤氏が選挙戦に勝利したということがインターネット上の報道を通して明らかにされ、また、折田氏自身がいかに自身が斎藤氏のために、SNSを駆使して、斎藤氏にとって不利な状況を逆転させ、勝利に導いたかを得々と、詳細に報告する記事を  に投稿したことは、公職選挙法に違反するのではないかという疑問の声が、インターネット上に次々と上がり、さらに加えて、立花氏があまりに露骨に稲村和美陣営を痛罵・面罵する街宣を行った結果、立花氏のパフォーマンスは公職選挙法違反でないかという声がいくつも挙げられ、結果、立花氏は、現時点でいくつか訴訟を抱える状態に追い込まれてしまっています。

こうした事態を見るにつけ思うことは、立花氏が街宣車の上から、「自分には投票しないでいい。斉藤さんに投票してください」などと叫んだ時に、それは公職選挙法に違反するからやめるようにと、総務省や警察、さらには報道メディアから警告する声が出なかったのか?・・・・・・という疑問です。

こうした違反が二度と起こらないように、総務省は警察庁と協力して、第三者による「公職選挙法監視委員会」を設置し、選挙期間中に各立候補者が選挙違反をしていないかを監視し、万一違反が見つかった場合は、選挙期間中であっても、立候補停止処分を科すことが出来るように、早急に取り組む必要があるのではないでしょうか。

以上を踏まえて、私たちは、来る12月9日正午から、227回目の「9の日・9条・ハンスト・イン」に参加する所存です。奮って皆様の参加をお待ちしております。

2024年11月27日
「ガンジーの会代表」: 末延芳晴
ガンジーの会代表: 末延
第226回「9の日9条ハンストイン」実施のお知らせ(1)
日本と世界の未来のために九条を護りその基本精神を
世界 に向けて実現していくべきだと考えるすべてのみなさまへ

8月の猛暑の暑さが、そのまま9月の半ば過ぎまでずれ込み、10月に入ってからも日中は30度を超える暑さが続き、地球滅亡が近い将来、現実化するのではないかと疑われるほどの異常気象が続いていましたが、10月の中過ぎに至り、ようやく気温が下がり、秋らしく過ごしやすくなってきましたが、皆さまお変わりなくお過ごしのことと思います。

さて、10月の半ば、しつこい残暑にあえぐ中、一つ夢にも思いもしなかった嬉しい知らせが、海の向こうから舞い込んできました。広島と長崎に人類初の原爆が落とされ、両市で合わせて21万もの人びとの命が一瞬のうちに失われて以降、79年もの長きにわたって、被災の悲惨さと核兵器の永久撤廃を求めて、世界に訴え続けて来た日本原水爆被害者団体協議会(以下「被団協」と略)に対して、ノーベル平和賞が授与されたというニュースが飛び込んできたのです。

私たちは、「憲法第九条」を永久守護するため、「ガンジーの会」という名称の下、過去20年間続けて来た、市民の自由参加によって、過去20年間続けて来た「一日24時間ハンガー・ストライキ」による抗議行動を「歴史への証言」として位置づけ、最初の五年間は、週一回24時間ハンストを、リレー方式でつなぐ形で、イラクに派遣された自衛隊が任務を終え、日本に帰国したのを見届けるまで、毎月一回9日を「九条の日」と定め、正午から希望する人が自由に参加できる24時間「ハンスト・イン」を15年間継続してきましたが、「被団協」は、それよりはるかに長い期間、「歴史への証言」として、核兵器の廃絶を世界に向けて訴え続けてきたのです。

今回のノーベル平和賞の授与は、そうした不撓不屈の努力に対して、「歴史の意志」として、あたえられた「ねぎらい」と「励まし」の言葉だと言っていいと思います。

様々な困難や悲しみ、絶望を乗り越えて、ここまで運動を続けて来られた広島や長崎の「被団協」の皆さま、そしてその運動を陰に陽に支え、励ましてこられた日本全国の志ある市民の皆さま、本当にご苦労様でした。

私たちも、皆さま方の強い持続の意志に励まされ、ささやかではあるものの、日本の平和憲法を守り通すための戦いとして、そしてまた「歴史への証言」行為として、毎月一回の24時間「ハンスト・イン」を続けて行く所存です。

さて、毎月恒例の「9の日・9条・ハンスト・イン」が近づいて参りました。226回目に当たる今回の「ハンスト・イン」は、11月9日(土)の正午からスタートします。戦後77年の長きにわたって、私たち日本人の生きる根拠であり、心の拠り所として護られてきた「平和憲法」に象徴される「愛」の精神を、日本のレガシーとして未来永劫に亙って守り抜き、子々孫々に伝えて行く一方、戦争のない世界を一日でも早く実現してくために、世界各国の人々に伝え、広げて行かなければならないと思われる皆様方の加を、心よりお待ちしております。
ガンジーの会代表: 末延
第226回「9の日9条ハンストイン」実施のお知らせ(2)
(承前)

226回目の「ハンスト・イン」を実施するに当たっての
私たちからの提言

石破新首相の誕生と新内閣の成立から、史上最も早く一か月後に行われた50回目の衆議院総選挙は、小選挙区と比例区を合わせて250の議席を獲得した立憲民主党を筆頭とする野党勢力が、215議席の獲得に留まった自由民主党と公明党の与党より35議席上回ったことで、2009年の第45回衆議院総選挙以来、15年ぶりに与野党の逆転が実現しました。

選挙戦がスタートした時点では、立憲民主党や国民民主党、維新の会、さらには共産党による野党連合が実現しなかったため、第一野党の立憲民主党を含めて野党側は大きく負けるのではないかと危ぶまれていました。しかし10月23日、日本共産党の機関紙「赤旗」が、石破首相の指示で、自民党が、萩生田光一元経産大臣や丸川珠代元内閣府特命担当大臣(男女共同参画担当)ら裏金問題で処分され、非公認とされた議員らに対して、「党勢拡大」を理由に2,000万円を政策活動費として振り込んでいたことが、スクープされたことで、国民世論が一気に自民党から離れた結果、自民党と公明党の獲得議席数は、過半数の233議席より18議席下回る215議席に落ち込んでしまいました。

つい数年前まで、安倍政権が全盛を誇っていたころには、与野党逆転など夢のまた夢と、大方の国民は諦め、私たちもまた、日本の政治に夜明けはいつ来るのだろう・・・・・・このまま自民党の貪欲極まりない私権追求政治が永遠に続くのではないか……と、暗澹たる気持ちで日々を過ごしてきました。

ですが、最初の5年間は毎週一回、それ以降は一ヶ月に一回のペースで、日本の平和憲法、特に国の交戦権を否定した「憲法第九条」を守るために、過去20年間、一度の中断もなく、「歴史への証言」として行われてきた、私たちの「ガンジーの会」の24時間ハンガー・ストライキの努力、さらには九条の会の市民運動や立憲民主党や共産党などの護憲政党が、粘り強く「歴史への証言行為」を続けてきたことに対して、「歴史」はついに、自民党の大敗北という形で答えてくれたのです。

私たちは、今回の衆院総選挙の歴史的意義については、「安倍政治=私的金権政治」からの決別選挙という視点から捉えてきました。その意味で、私たちは、自民党内部か
ら選ばれた石破新首相が、解散宣言を行い、荻生田光一氏や下村博文氏、世耕弘成氏、高木毅氏などなど、安倍元首相の存命中は、側近として主要閣僚を歴任し、「安倍私権政治」を支えて来た、いわば「安倍ゾンビ」とも言うべき議員に対しては、公認しなかったり、小選挙区と比例代表との重複立候補を認めなかったりと、これまでの自民党であれば、考えられない厳しい姿勢で臨み、その結果、安倍派に属する42人の裏金立候補者の中、26人が落選するという結果になったことで、石破首相がしかけた「脱安倍政治」戦略は、相応の成果を挙げたものと評価したく思うものであります。

ところが、現実には、自民党の当選議員の数が、過半数をかなり大幅に下回ったことで、選挙を勝ち上がって来た旧安倍派の議員や高市氏らを中心とする党内改憲右派議員や右寄りの新聞やテレビ、インターネットメディアの上では、自民惨敗の責任を石破首相や森山幹事長に押し付け、それぞれの辞任を求めています。
ガンジーの会代表: 末延
第226回「9の日9条ハンストイン」実施のお知らせ(3)
(承前)

しかし、今回の総選挙の「歴史的意義」が、安倍私権政治からの脱却にある以上、石破首相は、日本の政治を本来の民主主義に立ち返らせるために、ある意味では自らの身を切る形で総選挙に踏み切ったわけで、その意味で、いくつか失敗はあったものの、大筋としては民主主義の理念に適ったもので、石破首相と石破内閣を支える森山幹事長をリーダーとする自民党執行部が、責められる筋合いではありません。

1 石破自民党が.今回の選挙で過半数割れの敗北を喫したことで、自民党内 
右派(その多くは安倍派の裏金議員と重なる)議員が、石破首相の辞任求めるべくマスコミを巻き込んで、自民党内に内紛を起こそうと躍起になっていますが、旧安倍
派内の裏金議員の多くは、今回の総選挙で敗北を喫してしまったため、勝ち残った旧安倍派議員がいくらシャカリキになって、高市氏を石破氏に代わる総理大臣に押し上げようとしても、自民党及び国民世論のサポートは、間違いなく受けられません。

2. しかし、それでも党内右派が結集して、高市氏を石破氏に代わる新総裁にと、戦いを挑んできたときに備えて、石破陣営は、これまで高市氏が掲げてきた政策目標、すなわち憲法九条の破棄や防衛予算の倍増、靖国神社参拝など同氏の諸政策の中核にある、ウルトラ右翼的姿勢と発想の矛盾を徹底的に突き、いかに高市氏が民主国家日本の宰相に相応しくないかを、説得力を以て主張し得る理論的根拠を、早急に作成しておく必要があるでしょう。

3. 自民党が過半数を割った現在の状況にあって、石破首相がいかなる手で野党を巻き込み、連合政権を構築するか、あるは大勝したと言っても、まだ過半数を超える議席を獲得していない野田立憲民主党の方が、維新や国民を抱き込んで野党連合政権を作る動きに出るのかどうかは、現時点ではまだはっきりしていません。ただ現実的には維新や国民民主党は、立憲民主党と連合政権を組むよりは、自民党と公明党の連合政権にひび割れが生じてきているように見える現下の状況に鑑み、立憲民主党と連立を組むより、自民党に高く売りつけて、連合政権を組む可能性の方が高いように思われます。

4.そうした危険性に備えて、石破陣営は、これまで高市氏が掲げてきた政策目標、すなわち憲法九条の破棄や防衛予算の倍増、靖国神社参拝などなど、同氏の掲げる諸政策の中核にある、ウルトラ右翼的姿勢と発想の矛盾と危険性を徹底的にあばき、いかに高市氏が民主国家日本にとって危険な総理大臣候補に相応しくない政治家であるかを、説得力を以て主張し得る理論的根拠を、早急に作成・準備しておく必要があるでしょう。

5. 自民党が過半数を割った現在の状況にあって、石破首相がいかなる手で野党を巻き込み、連合政権を構築するか、あるは大勝したと言っても、まだ過半数を超える議席を獲得していない野田立憲民主党の方が、維新や国民を抱き込んで野党連合政権を作る動きに出るのかどうかは、現時点ではまだはっきりしていません。ただ現実的には維新や国民民主党は、立憲民主党と連合政権を組むよりは、自民党と公明党の連合政権にひび割れが生じてきているように見える現下の状況に鑑み、立憲民主党と連立を組むより、自民党に自党を高く売りつけて、連合政権を組む可能性の方が高いように思われます。

6. ただ、その場合危惧されるのは、ただでさえ、九条廃棄を具体的内容とする改憲に急ぐ維新の会が、改憲を急ぐあまり自民党内の旧安倍派の右派改憲派の議員と結託して、自民党の改憲法案を隙を見て一気に国会審議の場に持ち込み、国民投票に持ち込もうとしかねないことです。
ガンジーの会代表: 末延
第226回「9の日9条ハンストイン」実施のお知らせ(4)
(承前)

7. そうした危険を阻止するために、野田代表は石破首相と秘密裏にサシで話し合いの場を持ち、自民党と立憲民主党の間で、秘密裏に「憲法問題検討会議」を設け、両者の意見の隔たりを克服できるところまで煮詰めた上で、立憲民主党と自民党内の護憲派議員とが連携して自民党を割る形で、ということは自民党内の右派改憲派を自民党から除名する形で、「新自民党」(仮称)という名称の新党を立ち上げる協議を進める。

8. 何か夢のような話に思えますが、自民党は、1994年の6月に自民党+新党さきがけ+社会党による「自社さ」連立政権を成立させ、五年間持たせたという経験を持っています。それだけに、自民と立憲民主両党のトップが膝を交え、胸襟を開いて話し合えば、再び奇蹟的な連合政権が実現する可能性はないとは言えないはずでです。

9. その際、重要なことは、野田立憲民主党代表は、「自社さ」政党を実現させるうえで
した小沢一郎氏を、立憲側の特任コーデイネイタ―として任命し、自民党側と話し合いを進めるべきでしょう。

10. 最後にもう一つ提言しておきたいことは、今回の総選挙で日本共産党が獲得議席数を大幅に減らしたことです。これまでの総選挙で、日本共産党は、今回ほど議席数を顕著に減少させたことはなかった。見落としてならないのは、選挙戦中、石破総理が、裏金議員に対して2,000万円を政策活動費として振り込んだことを、共産党の機関紙「赤旗」がスクープし、これによって自民党に対する国民の支持が大幅に削がれ、それが今回の大敗につながったということです。共産党の大スクープは、選挙の流れを一変させる大事件だったわけで、それは共産党が議席を大きく伸ばす上で、決定的な後押しとなったはずでした。にもかかわらず共産党は何故伸びなかったのか? 

確かに新聞メディアは、この問題については、まだ掘り下げた記事を書くことを控えていますが、テレビのコメンテーターやユーチューブの政治関係の動画では、「共産主義と共産党は絶対に正しい」という古臭く、頑な、かつ独善的な自己肯定主義が、選挙民、時に若い世代の選挙民に受け入れなかったから」とか、党名や綱領を一新して、新しい21世紀の共産党に生まれ変わったことを、はっきりと国民の前に示さなければならない、さらには、公明党が宗教組織としての創価学会とは別の党名を名乗り、政教分離の原則を前面に押し出したことで、政治組織として国民に受け入れられることに成功したように、共産党も党名や綱領を変えることによって、政治組織と思想組織として一体化したこれまでの共産党から、分離独立した政党であることを国民の前に示す必要があるのではないでしょうか。
知的かつ倫理的には非常に優れた政治家が集まってい集団であるだけに、これから先いかにして国民の心をつかむか、今こそが正念場という覚悟で、よい知恵を絞って欲しいというのが、大方の国民の願いであることを忘れないで欲しく思う次第です。

以上、ようやく訪れた日本の夜明けを前にして、私たちは、真に民主的で平和主義的な日本の再生を願って、来る11月9日正午から、226回目の「ハンスト・イン」に参加する所存です。

奮って皆様の参加をお待ち致しております。

2,024年⒑月30日
 「ガンジーの会」代表;末延芳晴
「ガンジーの会」代表: 末延
第225回「9の日・9条・ハンスト・イン」実施のお知らせ(1)
日本と世界の未来のために九条を護りその基本精神を
世界に向けて実現していくべきだと考えるすべてのみなさまへ

地球温暖化に伴う猛暑の夏は、9月の半ばを過ぎても、一向に衰える兆しを見せず、彼岸を過ぎまで続きましたが、さすがに9月の末に近づき、日中の猛烈な太陽光からの熱射線は収まり、田畑の畔には彼岸花の紅の花が咲き、民家の垣根には白や紫色の萩の花が風に揺れ、秋がようやく近づいてきた感じのする今日この頃、みなさまお変わりなくお過ごしのことと思います。

毎月恒例の「9の日・9条・ハンスト・イン」が近づいてまいりました。225回目を迎える今回の「ハンスト・イン」は、10月9日(水)正午からスタートします。「二度と戦争は起こさない」という、今から77年前に世界人類の共同理念、あるいは祈念の象徴として成立した、人類史上初の戦争権を放棄した日本の「平和憲法」を、世界人類のレガシーとして守り通さなければならない宝物と思われる方々の参加を、心よりお待ち致しております。

さて、めぐみの母自然は、時としてなんと無残無慈悲に豪雨を降らせ、山を崩し、河川を決壊させ、家屋を押し倒し、道路をずたずたに引き裂き・・・・人々に災害をもたらし、老若男女を問わず人の命を奪い、人々の生活をずたずたに引き裂いてしまうのでしょうか。それだけではありません、石川県の能登半島とその周辺は、今年の年明け早々に震度 7.6の大地震に襲われ、壊滅的被害を被ったというのに、9か月後の9月7日には、今度は台風に伴う集中豪雨による河川の氾濫や土砂災害などが原因で、再び壊滅的打撃を受けるとは……自然は、なぜかくも無慈悲に二度も能登半島を襲い、人々に塗炭の苦しみに合わせて止まないのでしょうか?

ですが、自然が時として地震や台風や大洪水などを引き起こすことは、自然の生理であることで、自然を責め、恨んでも仕方がありません。ですが、地震や台風が引き起こす家屋の倒壊や火災、洪水、土砂崩れなどは、それらの人為的災害の発生を防ぐ手立てを、人知を傾けて講ずれば、被害の規模を小規模に抑え、速やかに安全な日常生活を回復させることが可能なはずです。

そうなのです、自然災害に対して、可能な限り人知を尽くし、対策講ずることで、自然災害の規模はかなりの程度低く抑えることが出来るのです。ですが、災害の規模が大きいと、故人の家族や村落共同体や小規模都市共同体などだけでは、資金的にも人力的にも、災害防止や復帰作業にかかる経済的負担を賄うことはほとんど不可能なのが現実です。

さて、そうであるならばそうした時の不可能の壁を乗り越えるにはどうすればいいのか……ここで、思い起こすのが、俳人の正岡子規が、明治29(1896)年に起こった東北大地震で、太平洋側の東北地方が大災害を被り、多くの人命が失われ、家々が流され、田畑が水没。多くの人々が塗炭の苦しみに遭わされたときに、全体で300行に及ぼうという長大な新体詩を詠んでいることです。この長詩の中で、子規は自然災害の原因を政治の腐敗に求め、「森の神」と「川の神」と「雨の神」が諮って、大雨を降らせ、大風を吹かせることで、大自然破壊をもたらし、腐敗しきった日本の政治家を懲らしめたと詠ったように、戦後一貫して自然災害を過小評価し、根本的防衛策を講じることを怠ってきた日本の為政者たちの怠慢を、徹底的に批判しなければならないということです

(続く)
「ガンジーの会」代表: 末延
第225回「9の日・9条・ハンスト・イン」実施のお知らせ(2)
(承前)

それにしても、私たち日本人は、不幸なことに地震や台風、集中豪雨といった自然災害とは別に、もう一つ戦争という地政学的、かつ人為的災害の危機、具体的には中国や北朝鮮など東アジアに位置する、核兵器を保有する独裁主義的社会主義国家と、日本海を隔てて直面し、核攻撃を受けかねない危険にさらされているのです。そのため、日本は近隣諸国からの核攻撃を阻止するためにも、軍備を強化し、いつでも中国や北朝鮮からの軍事的攻撃に対処できるように、アメリカの軍事力とタイアップして、強靭な防御壁を構築しておく必要があると言われてきました。その結果今から73年前の1951年9月8日、アメリカとの間でサンフランシスコ条約が締結され、日本の独立が保証されて以来、一貫して日本の政権を担ってきた自民党は、平和憲法を書き直し、日本の交戦権を否定した憲法第九条を平和憲法から排除し、自衛隊を国防軍に格上げし、いつでも必要なときに海外に派兵し、戦うことを可能にしようと全力を傾けてきました。

恐らく、独立して以降、日本が防衛力増強のために費やした予算の半分でも、自然災害予防対策に回されていたら、これまでに日本を襲った自然災害によって失われた人命や家屋の破壊や河川の氾濫、土砂など自然災害による被害の半分は防げたのでないでしょうか・・・・・・。それにもかかわらず、自民党による自然災害対策は、常に事後処理的で、中途半端なまま、今日に至っています。そうした意味で、戦後に日本の被った自然災害の大半は、正岡子規が批判したように、人的無為無作によるものであると言っていいでしょう。

さてそれでは、私たちは、完璧な自然災害防衛策の構築は無理であるとしても、せめて災害の発生を予知し、被害を最小限にとどめるにはどうすればいいのでしょう? こう考えてきて、一つ注目すべきは、一昨日(9月27日)に行われた、自由民主党の総裁選挙で、新総裁に選ばれた石破茂氏が、公約の一つとして、「防災省」の新設を掲げていることです。恐らく、戦後の日本の宰相を選ぶ選挙で、「防災省」の新設を掲げたのは、石破氏をもって嚆矢とすると言っていいでしょう。私たちは、石破氏のこの提言を高く評価し、ぜひ実現に向けて、与野党の壁を乗り越えて、全力を傾けてほしく思います。

以上を踏まえて、以下の項目を踏まえて、225回目の「9の日・9条・ハンスト・イン」に参加する所存です。

1. 能登半島での集中豪雨で、不幸にも命を失われた方々のご冥福を祈ると共に、土砂による家屋の流失や倒壊、浸水、断水などの被害に遭われた方々に心からのお見舞いを申し上げます。

2. 自民党の総裁選挙で、最初は不利と言われてきた石破茂氏が、自民党内の右派議員やネット右派、さらには目には見えない形で行われてきた統一教会からの支援を受けて、急速に勢いを伸ばしてきた高市早苗氏を抑えて、新総裁に選ばれたことを受けて、石破新総裁には、憲法改正問題では慎重、かつ民主的な姿勢で臨むことを期待したい。

3.「自然災害防衛省」の設置に向けて、全力で取り組んでほしい。また、自然災害の予知と被害を最小限に食い止めるための智識と技術を研究・開発するための、「国際自然災害研究センター」を日本国内に設置し、内外から地震学や気象学、災害避難学の専門家を集め、災害予知や予防技術の開発・普及に努める。


(続く)
「ガンジーの会」代表: 末延
第225回「9の日・9条・ハンスト・イン」実施のお知らせ(3)
(承前)

4.学識経験者による「世襲議員弊害問題検証委員会」を第三者機関として設置し、二世議員輩出による弊害を阻止すべく、立憲民主党の新党首園田佳彦氏ともども、前向きに取り組んでほしい。

5.自由民主党の総裁選挙において、自民党内の右派議員とネット内の右派勢力、さらには統一教会の眼には見えない形で行われたサポートを受けて、急速に支持者伸ばし、総裁選における一回目の投票では石破氏を抑え、トップに躍り出たウルトラ右派議員の高市 氏に対して、初戦では第二位に甘んじたものの、最終選挙では一気に逆転し、石破氏が新総裁に選ばれたことで、自民党は最後の土壇場で理性を働かせ、石破氏を新総裁として選んだことになる。そのことは、安倍元首相の統治の下、私権追求に追われ、民主主義の本義を忘れてしまった自民党にも、かろうじて理性と良心が残っていたことを内外に示したものとして、私たちは評価し、歓迎したい。

6.おそらく、今回の総裁選挙の最終ステージに、右派の高市氏が勝利を収めることができなかったことで、元安倍首相のゾンビとして、党内右派やネット右派の支持を受け、総裁選の最終ステージにまで躍り出たものの、二回目では石破氏の後塵を拝したことで、高市氏は、今現在に留まらず、これから先も政治的レーゾンレートルを失ったと見ていいだろう。

7.恐らく、高市氏は、憲法改正問題に関して、極右的考えと総理大臣になってからも、公人として靖国神社参拝を続けるという、国民の面を逆なでするような極右的言行を改めない限り、日本初の女性総理大臣に選ばれる栄誉を担うことは絶対にありえない。なぜなら、憲法第九条を国家理念として掲げ、戦後70余年の長きにわたり、一人も戦争犠牲者を出さないできた日本の総理大臣が、なぜ過去日本が犯した間違った戦争を讃美し、今もなお戦死者の霊を蘇らせ、若者を戦場に送り込もうと日夜祈りを捧げているという意味で、世界に類のない戦争神社である靖国神社に参拝しなければいけないのか・・・…国民は絶対に納得できないし、そんな高石氏を許すはずがないからである。
8.つまり、高市氏が、本当に日本初の女性総理大臣になりたいと思うのであれば、高市氏は、今からでも遅くないから、明治維新以降の日本の歴史を学びないした結果、自分の極右的考え方が間違っていたことを悟った。だから自分は、総理大臣になっても、靖国神社に詣でることはしないと、国民の前で言明した上で、出直すべきである。

9.私たちは、今年に入ってから、私たちが20年もの長きに亘って、24時間ハンストを続けることで、憲法九条を守り通す運動を続けてきたことを、「歴史への証言」という視点から、意義付けてきました。そのうえで、私たちは、2004年の1月26日正午から、今日に至るまで、安倍政権下における猛烈な改憲攻勢、具体的には九条廃棄攻勢にもめげることなく、ハンストを続け、結果として今も九条が日本の憲法の中核として守られているのは、私たちのハンスト運動のみならず、「九条の会」など市民の組織の「九条を守ろう!」という強い信念に基づく、「歴史への証言行為」に対する見返りとして、「歴史の意志」が働いたためだと考えております。

(続く)
「ガンジーの会」代表: 末延
第225回「9の日・9条・ハンスト・イン」実施のお知らせ(4)
(承前)

10.だがしかし、「歴史の意志」が、スムーズに実現されてきたわけではなく、これまでにも安倍元首相をリーダーに、自民党内外及び一般市民やネット内の右翼の手によって、様々な妨害に直面させられ、ある時には「もうだめだ!」、「九条は廃棄されてしまう!」と思わされた危機的状況もありました。しかし、それらのいづれの困難をも乗り越えて、「九条」を守ろうという私たちの祈念と決意は、私たち市民の共同願望として貫かれ、今日に至っているわけです。

11.そうした視点に立って、今回の自民党の総裁選出選挙が遺したものとして、見えてくるのは、今、そしてこれから先も、安部政治を蘇らせることは絶対に不可能だということです。つまり、今回の総裁選挙で、ウルトラ右翼で、安倍首相の亡霊に取りつかれた高市氏が敗れたという事実が突き付けた教訓は、安部政治をもう一度蘇らせようという妄想は、時代錯誤でリ、国民の支持を得ることは絶対にできないということです。

12.安倍元首相の怨霊に取りつかれた高市氏と高市氏に一票を投じた自民党の議員や党員の方々は、今こそ、安倍的なものは終わってしまったという、事実を受け入れ、ポスト安倍時代に遭って、政治家として何を為すべきかをじっくりと考え直すべきではないでしょうか。

13.最後にもう一言。今回の自民党の総裁選で、第一回目の投票では石破氏に27票の差をつけて、高市氏が一位に選ばれ、テレビやインターネットの99%が、石破氏の敗北を確信する中、二回目の最終投票では、ぎりぎりのところで自民党議員の意識の中で、民主的選挙を通して選ばれた代議員としての良心が奇跡的に蘇り、石破氏が逆転勝利して新総理に選ばれました。私たちは、この逆転勝利こそ、「九条を守り通せ!」という、「歴史の意志」の発現に他ならならず、高市氏はこの「歴史の意志」に逆らったがゆえに、再び自民党の総裁、ということは日本の総理大臣に選ばれることはないと、言っていいでしょう。

以上を踏まえて、私たちは、来る19月9日正午から、225 回目のハンストインに参加する所存です。

9月29日
「ガンジーの会」代表: 末延芳晴
「ガンジーの会」代表:末延
第225回「9の日・9条・ハンスト・イン」実施のお知らせと参加要請文(1)
(承前)

10.だがしかし、「歴史の意志」が、スムーズに実現されてきたわけではなく、これまでにも安倍元首相をリーダーに、自民党内外及び一般市民やネット内の右翼の手によって、様々な妨害に直面させられ、ある時には「もうだめだ!」、「九条は廃棄されてしまう!」と思わされた危機的状況もありました。しかし、それらのいづれの困難をも乗り越えて、「九条」を守ろうという私たちの祈念と決意は、私たち市民の共同願望として貫かれ、今日に至っているわけです。

11.そうした視点に立って、今回の自民党の総裁選出選挙が遺したものとして、見えてくるのは、今、そしてこれから先も、安部政治を蘇らせることは絶対に不可能だということです。つまり、今回の総裁選挙で、ウルトラ右翼で、安倍首相の亡霊に取りつかれた高市氏が敗れたという事実が突き付けた教訓は、安部政治をもう一度蘇らせようという妄想は、時代錯誤でリ、国民の支持を得ることは絶対にできないということです。

12.安倍元首相の怨霊に取りつかれた高市氏と高市氏に一票を投じた自民党の議員や党員の方々は、今こそ、安倍的なものは終わってしまったという、事実を受け入れ、ポスト安倍時代に遭って、政治家として何を為すべきかをじっくりと考え直すべきではないでしょうか。

13.最後にもう一言。今回の自民党の総裁選で、第一回目の投票では石破氏に27票の差をつけて、高市氏が一位に選ばれ、テレビやインターネットの99%が、石破氏の敗北を確信する中、二回目の最終投票では、ぎりぎりのところで自民党議員の意識の中で、民主的選挙を通して選ばれた代議員としての良心が奇跡的に蘇り、石破氏が逆転勝利して新総理に選ばれました。私たちは、この逆転勝利こそ、「九条を守り通せ!」という、「歴史の意志」の発現に他ならならず、高市氏はこの「歴史の意志」に逆らったがゆえに、再び自民党の総裁、ということは日本の総理大臣に選ばれることはないと、言っていいでしょう。

以上を踏まえて、私たちは、来る19月9日正午から、225 回目のハンストインに参加する所存です。

9月29日
「ガンジーの会」代表: 末延芳晴