Ψ 言霊の宿木 Ψ

過去ログ3591 2011/2/28 12:49

悼 紫乃

名を変えて
病み女が
呪いを語る
盛りがついた
野良猫のように
2/28 12:49

塔}イロード
泥濘(ぬかるみ)

陰鬱な雨が降り続いている。 どんなに雨が激しく降ろうとも、庭先の塀にまとわりつく油だけは洗い流してはくれなかった。

泥濘(ぬかるみ)に何度も入ってしまった私のブーツは、おそらくもう一週間ほどは履けないのであろう。
工事現場でもそうたやすく泥濘など見つけられない現代において、二度、三度と捕まってしまった私は、何と幸福な人間であろう。

ひと昔前にはいくらでもあった泥濘。
私が大人になって決まった道しか通らなくなってしまったからであろうか。
雨上がりには決して楽には登れなかった学校帰りの近道には、確かに「大人」らしき人、中学生の存在すら見かけた記憶がない。

学区外の田んぼ脇の水が流れ込む泥濘。危険をおかしてでもそこで遊んだ価値はあったのだと、今になって強く思う。もうあんな場所は私の目では探し出すことはできない。
ぬかるんで長靴が抜けなくなるかどうかの境目は、子供の私にとってはまさに死活問題であった。
帰って怒られるか怒られないか、汚れはなんとかなっても、紛失はもうどうにもならない事態だからだ。
生きて帰るか帰らないか。命だけは母親よりは長く繋げられたよ。

道端でぬかるんで、こんなに幸せな気持ちを思い出せるとは思わなかった。

庭先の塀にはそろそろ雨蛙達がまた登りにやってくるのであろうか。

2/28 4:09

唐ノゃむこ
憂鬱

青銅の斧で
首を跳ねてしまった
悲しいその子の、蝸牛めいた顔もみないで

見物人のつむじばかりがひとつの戸棚に入り集い
吐息で会話をしていた
外で落っこちてる首にも聞こえるように
ちらちら舌なめずりの目配せをしながら

やがて黒い太陽の晩に
その子は斧を押し上げて生き返ったのだ
戸棚のなかに孕まれながら
難しい顔をして
刻々と身体がつくられてゆくのをまっている
 
再び斧をふりあげようか
いな、
錆びた斧は幾度となく
堕胎と共に振り下ろされて
なにもかも
粉々にうちくだいてしまうのだ
破水した羊水の真ん中に座って

2/28 1:56

塔qトイキ
疑心
見えない足枷が人類に嵌められていたのなら
悪魔の存在はいったい何を僕らにもたらすのか

諦める輩もきっと多いことだろう

地獄の未来は天国を見ることより難しい

だから
生きることを投げ出す者がいるだろう

誓わずに思うように生きていけたら
足枷は取り外されるだろうか
2/27 22:17

悼 紫乃

田舎の女の子が
はりきって
お洒落して
でも
喋らせてみれば...
2/27 19:12

唐ノゃむこ
ダダダダ
 
わたし、わたしと語る
 
●ハイ。
○ハロ。
●お気分は?
○がぜん。
●悪いわよねえ
 
目を閉じて
私達は向き合う
 
●悪いわ
○あたしのせいで?
●あたしのせいで。まちがいないわ
 
ほんのりと思い出した
†人生即主観†
とかいうこと
 
○そんな格率
●思いついたのはいつで、だれだったのかしら
○知りたい?

○わけもないのにね。そんなこと。
 
私達は恋めき色めくことから最も遠い
学者と政治家をすり潰して
食べさせてごらんな
吐くから。
 


 
零距離の沈黙の絶え間無い
クスクス笑いに
ほとんど気が触れて
私達の対面は
胎児的退治の対峙
ダダダダ
はなで笑うわ。
 
2/27 13:48

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